Cab vol.3(アンソロジー著者他複数)

今巻は木原さんおやすみ、でも読み応えはあります。

思わぬ面白さの作品あり。
それは、巻頭カラーの「秘密のある二人」：カシオ　です。
腐男子のお話。絵はヘタウマ系。二人は同じ萌アニメ好きで、同級生には内緒でお友達付き合いしています。
片方がこっそりBL好きで、相棒にそれがばれてしまうのですが・・・同じ趣味で嬉しくて、恥ずかしい趣味がばれてギクシャクして・・・可愛い二人はこの先どこへ？

「夢か現か狂戦士」：阿仁谷ユイジ　
それぞれが違うタイプのゲイの双子のお話。なんと説明したものか・・・ここだけ読んでもそれなりに面白いので、是非まとめて読みたいものです。

「野ばら　中編」：雲田はるこ　
とうとう神田さんちにお泊りの武さん。フェロモンだしまくりの神田さんに迫ってみるのですが、拒否されて・・・神田さんの頑なな原因を知ることになります。あら大変、神田さんが倒れちゃった・・・で、つづくです。とにかくゆっくりまったりですが、神田さんに幸多からんことを！

「幸せになってみませんか？」：腰乃　
恋人（女）に振られ、行きずりのゲイ（但し、同じ会社勤務）と同衾した挙句指輪を持っていかれ、なんだか散々な黒岩さんですが、どんどんほだされちゃっています。そこがまた、情けないやらおかしいやら。傍若無人に見えるけど、すごくいい人二子川君。いや、すごくいい人に見えるけどただの傍若無人男なんでしょうか？でも面白い。

「八月の杜」：TATUKI　
過去の陰をひきずっているノアですが、蒼太には笑顔を見せるようになります。しかしトラウマのせいで、水泳大会を棄権することになり・・・蒼太に過去を告白することになります。“今の”ノアを大切に思う蒼太と、表情が明るくなったノア、この先どういう展開に？

「サマータイムロスタイム」：桃山なおこ　
読みきり。高校生さわやかラブ。何でも言い合えるチームメイトに片思いしてきて、告白しちゃったので・・・告白後、相手の答えもわからないまま、サッカー観戦に出かける嬉しさと戸惑い。初々しくていいなぁ。しかし、答えをお預けするなんて、ずるいなぁ。

「悪い人の夢」：もろづみすみとも　
身体を売った相手が同じ学校の教師で・・・その後のお話。上手くいっていない父親との関係。好きなのに教師と生徒、男同士という禁断の関係。諦めそうになっても、お互いを思う気持ちと他の人（ここでは父親や、先生の母親）を思う気持ちを大切にし、素直になれた時、そこに光が見えたのです。「ごめんなさい」を言う勇気と、お母さんって何でもわかっているんだよっていうお話だと思いました。