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宮内庁特務局の非合法要員・霊能力者の
香原一成とその相棒で霊体の正宗は特務
局次官・袴田から一件の依頼を受ける。
スイスの生化学研究所で造られた「アダム」を
人間であるかどうか判定しろ、と言うのが
その依頼だった。
その依頼の関係者と関わる内、脳死した
袴田の弟の体に寄生していた正宗は自分を
見失いそうになり…。
軽快なSF仕立てながら骨太な表題作を始め、
一癖も二癖もある短編集です。
ですが、心理描写の繊細さはこの頃に既に
確立されており、世紀が変わって以降の
作品群は出力形態が変わっただけである、
と言えるでしょう。
読み手が増えた今、再評価されて欲しい一冊です。