惑溺趣味

wakudeki shumi

惑溺趣味
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神14
  • 萌×213
  • 萌24
  • 中立2
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
19
得点
196
評価数
57
平均
3.5 / 5
神率
24.6%
著者
明治カナ子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784812471159

あらすじ

資産家と愛人契約を結んだ苦学生の僕。
ふたりの間にあるのはお金・それとも―。
明治カナ子の軌跡を辿る6つの読み切りと描き下ろしを収録した麗人初コミックス!

表題作惑溺趣味

資産家 続木
貧乏学生 荻

同時収録作品ニグマの襟足

仁熊 大学の同級生
竹中 大学の同級生

同時収録作品こんこん

佐藤 学生
シンヤ(色紙) 若者の肉体を手に入れた先生

同時収録作品ベス 前後編

黒部四朗
ベス 犬のふりをする男

同時収録作品光る道

その他の収録作品

  • 詮索趣味
  • おまけまんが

レビュー投稿数19

んなーんというセンスの良いタイトル!

どれもこれもザッツ明治ワールド!
表題作は、いわゆる社長専属の契約社員…。
この社長さんがヒヒジジイじゃなくて、渋くて余裕たっぷりでカッコイイのです。ですが、エロジジイには間違いない。
用意されていたオチが、ちょっと可愛くて笑えました。
表紙の社長の表情、すんごく不気味ですよ。BL漫画にあるまじきキモ視線。
明治さんもあとがきで「この人はキモさがキモ」と書かれてて妙に納得です。

「ニグマの襟足」
なんだよニグマって。もう変なタイトルばっかと思ってたら人の名前だった。
これはうって変わって元同級生もの。明治さんお得意のグルグル思い悩んだりの心理描写はなく、わりとよくあるBLっぽいんですが、タイトル通り襟足にこだわってる辺りが、やはりな。といったところです。

「こんこん」
これも何が?と思わせるタイトル。
なにしろ驚いたのは、SFだった!SMじゃなくて。いや、ある意味SMかもしれない。
熟年の教授は、同じ研究室で働く青年に恋してて、彼好みの若い男性と身体を交換する施術を受けまでして、彼に抱かれちゃうというお話ですが、かなりこれ好きでした~。
オヤジに戻ってからの二人も見てみたい。誰よりもリアルなオヤジ受け。需要はないのかな多分。

「ベス」
ちょっとサスペンスちっくです。
ペットロスになった実業家のために、犬のふりをして生活するだけで300万もらえるというところからお話は始まりますが、なかなか凝った内容で途中からオカルトっぽくなってきて、すごく面白かったです。
けっこう怖いシーンもあり、こういうのもお上手だな~と守備範囲の広さを見せ付けられました。

「光る道」
中学時代、向かいに住む材木屋の息子敦史と仲良くしていた主人公の回想話。
大好きだった敦史の真の姿を知って、うろたえ怯えたことへの後悔と自責の念。
ラストにきてこの切なさ!これを待ってたのよ~。

様々な雰囲気の作品がみっちり詰まっている上に、おまけまんがが10Pもあり、さらにカバー下にも漫画が用意されてあるしで、とっても得した気分です。

6

今のところ、明治さんの著作の中で一番好きな一冊です。

ああ、この一冊とても好きです。
エロは結構多いし、青年がおっさんと愛人契約していたりする色々アンモラルな内容が多いのですが、年の差好きにはたまりません。
特に「ベス」死んだペットと魂が融合した人を演じる主人公の話ですが、とてもいい!
ペットが飼い主を大好きな話って本当ツボで、これはたまらないです。
ちょっとオカルトちっくなのもいい!

今のところ、明治さんの著作の中で一番好きな一冊です。※一番有名な「坂の上の魔法使い」を未読です。

4

噛めば噛むほど

面白かった(´艸`*)独特の雰囲気がオイシイ短編集。
どのお話も続きが読みたくてウズウズしてしまう。

表題。
きっかけは「愛人にならないか」と声をかけられたこと。
もちろんん最初からその気はなく断るつもりだった。
しかし、運悪く借金、しぶしぶ始めたバイト。
ところがあっという間に惹かれてしまう。
「好き」だというともう会えなくなると知り、
必死に我慢するそぶりが可愛らしい。
うっかり口にだした「好き」を「か・・身体が」と行っちゃうところが
なんともwww
一緒に寝てくれないと嘆いていた受なのですが
実はそれは仕事のためではなくwwという実はがちょっと
オジサン可愛いなwと思ってしまいました。
いい年してハッスルするのも大変なのねv笑

「こんこん」
年甲斐もなく若い男に恋をした
同じ職場にいるがおそらく自分は嫌われている。
一度くらいは身体を重ねてみたい、と若い男と身体を入れ替えて~
なお話。
実は実わな種明かし。
身体を入れ替えてると解ってて抱いている攻視点で読むのも面白そうだなと思ったのが一つですが、正直身体戻してから
どんだけガツガツやられたのかが見れなかったのが残念

「べス」
軽いホラーですな。
本人も気づかない間に~というやつです。
愛犬を無くして傷心気味の男のところに、
犬の魂が宿ったといってペットになるバイト。
借金を返すためにしかたなく始めたものの~なところからスタート。
べスが実はというのもまぁホラーなんですが
べス(犬)と解ってて抱いている男はもっと・・・

「光る道」
あーあー切ない;つД`)あいたたた
ただ、明治さんの作品のイメージって私の中ではこれが一番近い
最近の作品は甘目の話が多いのですが、救いがないというか
なんというか。
結局その先どうなったのかがうかがい知れないところが一番怖い。
私個人としては、その先に待ち受けている部分が一番読みたいのが
まぁ正直なところですが。

4

タイトルが秀逸な短編集

「坂の上の魔法使い」ですっかり魅せられてしまった明治さん。
他の作品も読んでみようと、この素晴らしいタイトルに釣られて読みました。
なんて素敵なタイトル!タイトルだけで☆一つ+って感じですよね?

表題作は、金持ちのおじさんと愛人の若い子の話。
暗くて不気味な雰囲気なのに(タイトルや表紙からしてそう!)、セリフなどがほのおかしい。
淡々と描かれる話の中で、常に人物は何か心に秘密を抱えていて
でもその秘密に焦点がちゃんと当たるっていう訳でもなく、
読み終わってみると切なくも暖かい……という、まか不思議な世界。

お金で繋がっている関係なんだけれど、
この子が実はおじさんを本当に好きだっていうのが
読んでいるうちにジワッと分かってくる。
そのまま暗く終わるのかな?と思いきや、最後は ふふふ と笑えるような可愛い愛おしさ。

残りの4編もどれもタイトルがも独特センスのよさがあり、世界観も独特。
そして最後は切なさに浸りながら読み終えます。

4

独特の暗さに取り込まれます

明治カナ子さん2冊目。
「地獄行きバス」と併読しましたが、自分の嗜好的にはこちらの方がよりドストライク。
どことなく漂う不気味さにぐいぐい引き込まれます。
表紙からして、青空なのにこの不気味さ!
タイトルも素敵ですね。

2話構成のお話が2つと、読み切りが3つ入っています。

『惑溺趣味』『詮索趣味』
資産家の男×愛人契約の青年
財産目当てに言い寄る人間も多い資産家〔続木〕に対して「好き」は禁句。
続木に切られたくない〔荻〕は、抱かれる度に募っていく「好き」を隠してしたたかな愛人風情を装い関係を続ける日々。
寝たあと絶対に泊まらせてもらえないことを不満に思う荻ですが、続木にはある秘密があったのです。
トーンが暗いから色んな良くない想像をしてしまいました。
愛すべき可愛いオヤジバンザイ\(^^)/

『ニグマの襟足』
大学の同級生の再会モノ。
学生時代に勢いで一度だけ寝てしまった友人との絶縁関係を再会を機に修復する話。
ニグマは攻めの苗字です。
これはなんかちょっとあんまり…でした。

『こんこん』
学生×学生好みの若者と身体を入れ換えた男
決してホラーではないんですが、そこはかとなくSFホラー臭が漂うトーンです。
まず人体交換を請け負ったお医者さんが眉毛がなくてマリリン・マンソンみたいで怖いです。
でもこれすごい好き!
愚かで浅ましいけど、好きな相手好みの外見になれたらどんなに良いだろうかと考えてしまうことって人間だものやっぱりありますよ。
しかもオチがまた良いんですこれ。
他のレビュアー様も書かれていますが、身体を戻してからの二人も見たかったですね。

『ベス』(全2話)
ベス(犬)の飼い主×亡くなったベスのふりをする青年
何を言っているか分からないと思いますが、元飼い主とお金で請け負って犬のふりをする青年のラブストーリーです。
最初は可愛がっていたペットを亡くして心身喪失からおかしな妄想に取り憑かれている話なのかと思ったのですが、途中からどうにもオカルト臭い方向へ。
その一方で飼い主の男と青年が愛を深めていくさまは仲睦まじくて萌えます。
最初の頃は「散歩だよ~」と言われても嫌々だったのが、後半では本当のワンコのように嬉しそうにいそいそと準備する青年が何とも可愛い。
ラストは思いも寄らない展開を見せ、中々読み応えのあるお話でした。
オカルト的な怖さよりも生きている人間の怖さにぞわっとさせられます。

『光る道』
幼馴染モノ。
これはやるせない…
主人公の〔明〕は、一つ歳上の顔も頭も良い幼馴染〔敦史〕に憧れとも恋心ともつかないような想いを密かに寄せていたのですが、明が羨ましがる敦史には、子供が追い込まれるにはあまりにも可哀想すぎる裏の顔がありました。
お話は明の回想形式で当時への後悔の念が綴られるのですが、子供だった彼等に一体何が出来たかと。
敦史の親に関して一切触れられないのが気になります。(明の知るところではなかったからでしょうが…)
守られるべき子供が犠牲になってしまう話は悲しすぎます。

内容の面白さもさることながら、表題作と「ベス」がオヤジ攻め、「こんこん」がオヤジ受け(見た目は若者ですが)という、中々希少なオヤジスキー向け作品集でもあります。
お兄さんと子供の年の差モノは好きじゃないけど、オヤジと青年の年の差モノは良いですね。
個人的にはオヤジは攻めの方が好きです♪

3

ベス

ベスと言うお話が一番好きです。
多分、犬のふりをしているうちに犬憑きになってしまったんだと思います。
ちょっと、解り辛いので???ってなるんですけど(^-^;

あんまり好きじゃないのは、こんこん。
簡単に言えばおじさんが若い身体と入れ替わって、好きな人とセックスをするお話。
そこまで、するのは……浅ましい(^^;
あとがきでは元に戻るらしいですが。

ベスの続きも読みたいですが、光る道の敦史くんのその後も気になります。
そして、敦史くんの売春はなんのためだったのか……やはり、強制的にと考えて良いのかな。
気になりますねぇ。

2

凝ってるなぁ

「熱伝導」が好きな明治カナ子氏でしたが、今回はこちらを読んでみました。

絵の好みが分かれるかもしれませんが、私は好きです。
おっさんがマイブームですので、かなり良いツボを刺激されましたが、
あまりにも状況が特殊すぎますので、ここまでいくとファンタジーでしょうか。

タイトルも凝っていて、素敵です。

1

バライティ豊かな短編集

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
生々しいのにピュア、ピュアだけど痛ぇよ…そんな印象の作家さんなのでびくびくしながら手に取ったのですが、評判通り痛くなーい。
オーソドックスな同級生ものから、体を他人と入れ替えるというサイエンスフィクション的なものまで、幅広い設定で読ませてくれてます。
オヤジ率が高いのも(個人的に)嬉しい。

「惑溺趣味」&「詮索趣味」
愛人契約をしているオヤジと学生。
設定はこんなですが、ちゃんと恋愛してるのでむしろ微笑ましいお話でした。
相手が好きなのにはすっぱな態度を取ってしまう受けにきゅんとしつつ、オヤジのちょっとした秘密(オチ?)に、ニコニコしちゃいます。
カバーめくって更にニコニコニコー!

「二グマの襟足」
ちょっとしたすれ違いで1年も没交渉だった元同級生の二人の、切ないんだかエロいんだかほのぼのしてんだかよく分かんない恋です。
二グマ(無自覚無神経攻め)は確実に計画的だったと思うんですが、ツメが甘いばっかりに1年も無駄に。笑
甘い言葉も色気もないお二人さんだけど、どっちが振り回されてるのかわかんないお互いさまな感じがかわゆい。
二グマの容赦ないボコられ顔がむちゃラブリー。

「こんこん」
“コンコン”がキーワードの年下攻めオヤジ受け(フェイク?)で、他人と体を入れ替えるという面白設定。
いい歳したオヤジのなり振り構わない純情が良かった!切羽詰まった恋心のその暴走の仕方は、歳取ってるだけに狡猾なのにどこかピュア。
話ズレますが、コマ下のバリアフリーって一言に大ウケしちゃいました。シリアスな一番の盛り上がりシーンなのに明治さんてば。笑

「ベス」
ペットロス症候群の金持ちオヤジの元で、その元飼い犬ベス(のふりというバイト)として共に暮らす主人公・梅ちゃん。
ちょっとずつ犬化していっちゃう様子が微笑ましいやら可愛いやら。
いい話で好きなんですが、ベスっぽい面だけじゃなくて元々の梅自身にも、オヤジがちゃんと惹かれているのかイマイチ分からなかったのが心残り。でも読後感はグーですよ。

「光る道」
何で切ないのをラストにもってくるかなー?
かつて片思いしていた幼馴染みとの思い出を振り返る話。
子供でいていいはずの時期に、無理矢理大人にならなくちゃいけない話っていうのは、どうにも切ないですね。
無力な子供には太刀打ちできない現実。
かつての幼馴染みにとって、自分の涙を知ってくれている人間が一人でもいたということが少しでも救いになっていればいいなぁ…。

ラストの話は切ないですが、あとがきでほっこりできて回復できます。笑
スマートな絵ではないし、独特の世界観がある方ですが、明治さん入門本としてオススメの1冊だと思います。

4

梅雨に読むべし

明治さんらしく、じめっと一発かましてくれる短編集。
雨の日にひとりぼっちで読むのがお勧め。

表題作2編のオヤジも可愛くなくって素敵。
一癖の二癖も隠し持ってるオヤジにとことんはまり込む大学生。
いいじゃないですか!(笑)
境界線を越えないように、超えないように、
いつの間にか二人ともお互いそれを超えてるのに気付かない。思わずにんまり。

「ベス」
一番怖いしじめっとパンチがきた話。
絶対これ、四朗さん気づいてるでしょうっていうラスト。
それでもベスは幸せ。
なんてったって四朗さんの愛情を変わらずに受けられるから。
明治さんはたまーにこういうお話書いてくれるのでやめられません。

「光る道」
「もし・たら・れば」な話。
主人公を責めるのもお門違いだし、敦史を責めるのも違う。
なんだか時計を戻して、やり直させてあげたくなる話。
これから絶対に会えない二人だからこそ、そう祈らずにはいられない。

「こんこん」の甘さにいろいろと救われた一冊でした。

3

痛くない明治さん

短編集。なんだかんだで明治さん、やっぱり一風変わっています。

「惑溺趣味」「詮索趣味」:
金持ちのおじさんと愛人契約した貧乏学生のお話。
蓮っ葉でしたたかな口をきき、金で身体を売るような学生・荻が意外にも純情で、お金があるばかりに疑心暗鬼になっていたおじさん・続木の心を開きましたっていうお話。
荻くんのちょっと素直じゃないところがかわいいです。

「ニグマの襟足」:
行き違い誤解ラブ。攻めがボッコボコにされちゃうという・・・

「こんこん」:
小さな癖に気付くほど、私はあなたを見ていましたよっていう、アマアマなお話のはずなんですが、ホラーチックで一風変わっています。

「ベス」:
こちらも金持ちのおじさんと飼われるワンコのお話。ちょっとホラーファンタジーもあります。

「光る道」:
好きだった友達の隠された一面を知って・・・哀しいお話。こどもが陵辱されるのは痛いなぁ。

でも、今までの明治さんの作品に比べると、イタイのは「光る道」だけで、あとはなかなか可愛いお話だと思います。

2

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