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裏切ったのはどちらだ!?
作家さんの新作発表
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「東景白波夜話 暁闇に咲う」で拾われた育ての親の家を離れた与一。小さい頃から共に生きた藤吉と離れ、2人の行く末はー、というところで終わっていた前編の完結編。
1作目がかなりよかったので期待して読みましたが、ちょっと拍子抜けでした。なんというか、まず大正浪漫風が気に入ってましたが、これが不発ではまらなかった。どうしても手抜きというか雰囲気だけ借りてきた薄いBLに見えてしまう。
ストーリーとして、2人の人間としてのぶつかりあいがどう描かれるかというところが要だと思うのですが、そこはほとんど進展なく、途中の濡れ場も無理矢理挿入したように感じてしまいました。
こう、盛り上がらなかった2作目、みたいな。
一応ハピエンですが、読後すっきりしない2作目でした。。
自作、吉田×おりんのスピンオフは非常に楽しみなので読みます。
シリーズ第二巻。
与一郎と藤吉の愛憎の物語はこの巻で終結し、
次巻はスピンオフになります。
一巻で、掏摸(スリ)集団の頭の座を藤吉に譲り、家を出た与一郎。
ある日、老婆を掏摸から助けたことが縁で、ある高貴な方から掏摸の依頼を受ける。
それをきっかけに藤吉と再会し…。
一巻と同じく、ここでも食えない警察官の吉田が暗躍。
与一郎と吉田の、投獄された熊次(先代頭で養父)をめぐる
騙し合いは読み応えがあり、最後の与一郎の意趣返しは実に鮮やか。
時代の波に寄る瀬ない掏摸商売の変化が描かれていて
やるせないだけに、少し胸のすく思いでした。
与一郎がどうやって生計を立てているのか謎ですが、
きっとこの抜け目のなさで何とはなしに生きているのでしょうw
藤吉とのわだかまりは、正直1巻から何かが変わったとは言い難い。
組織のため、相手のため…よかれと思ってやったことが
互いを傷つけるのに、どちらも譲れない。平行線の関係です。
忍び込んだ藤吉と、言葉少なに(その分情熱的に)情を交わしたあと
やはり許せないと藤吉に別れを告げる与一郎。
意見を戦わせず、理解し合う努力をせず美しく別れ、
それでも周囲の助けによって
何となく上手くいきそうな未来を匂わせて終わる…。
古式ゆかしい日本人の美徳といえばそうですが、
最初から、ちょっと話し合えば済む話だったのでは?とも思いました。
だって、あれだけ頑なに見えた与一郎が、
ラスト、熊次(養父)の鶴の一声でコロッと心を変え、
藤吉に会いにいくことを決めてしまうのだから…。
尊敬する父の言葉だから、というのが大きいのは分かるけど、
直前にあれだけ悲劇的にキッパリ別れたあとだったので
ちょっと日和見主義な印象を受けてしまいました;
でも、父との邂逅シーン自体は
人情時代劇の趣があり涙を誘います。
こうした魅せ方は本当に素晴らしいと思いました。
この二人の話はこれで終わり、
次巻からは元陰間の少年おりんのスピンオフになります。
それも楽しみだけど、もうちょっとこの二人の話を読みたかった気も??
前作あとがきで、白波ものの歌舞伎を意識されているとチラッと書かれていたので。
愛憎や宿業が渦巻く第2巻になると思っていたのですが。
どちらかというと愛憎よりも人情色が強かったような気がします。
なので愛憎ドロドロを期待していた私には、やや拍子抜けでした。
勿論、藤吉と与一郎の確執・愛憎部分はあります。
ただ二人とも精神的には揺れているのですが、表面には出てこないもので。
なんだか(私には)物足りない気がしました。
藤吉の与一郎への強い執着も、ドロドロというよりは綺麗な感じ。
鳩かなこさんの表現や文章が美しすぎるから??
しかしその分、人情話にはホロッとさせられます。
しっとりと匂い立つような、耽美な大正浪漫の雰囲気も健在で、
今市子さんの挿絵も素敵。
なのでやや物足りなさを感じつつも、萌え評価です。
一応、このシリーズはこれで完結なのでしょうか?
綺麗にまとまってはいましたが、まだまだ先もありそうなラストで。
作者もシリーズが完結なのか続くのかも、あとがきで書かれておらず……。
私としてはもう少し続けていただき、
ガッツリと愛憎ドロドロなお話を読んでみたいと思いました。