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エロス:★☆☆☆☆
好み度:★★★★★(MAX!)
『俺はおまえと二度と会えなくなるなんてご免だ
離れたくない。
これからもおまえと関わっていきたいよ』
貴史は、冷たかった将の態度が、恋愛感情ゆえの拒絶だと告白される。
将とこれからも付き合っていきたい。
そう思えど、簡単に受け入れられる問題ではない。
どうしたらいいのか分からないまま、時間だけが過ぎていく。
そんなある日。
将が明日引っ越してしまうと言う事実を知る。
これを逃せば、将とは二度と会えなくなる。
そこで貴史は…。
「君の向こう側 1」の続編!
中学時代から、ずっと貴史の事が好きだった将と、
友達だとしか思っていなかった貴史。
これだけ聞くと、BLでは結構よくある展開だとは思われると思うのですが、
有那寿実さんの作品だと、二人の葛藤が凄くよく表現されている所為か、本当にドキドキします。
あらすじにも記載されているので、書きますが、
結局、貴史は、将の事を「恋愛感情」として好きなのか分からないまま、
ただ「将と離れたくない」と言う感情だけで、将の事を受け入れてしまいます。
いくら大好きで離れたくない友人とは言え、
今まで恋愛対象として見ていなかった相手に、「受」として抱かれるんですからね…。
それでも将を引き止めたいと言う、貴史くんの必死さが伝わります。
でも、将自身、そう言う貴史の気持ちが分かってますからね…。
本来なら、長年の願いが叶って幸せな瞬間なはずなのに、
貴史を抱いてしまった後悔とか、貴史のあるべき幸せを、自分が壊してしまったとか、
ベッドで頭を抱えて苦悩しているシーンを見ると、
どれだけ将が後悔しているか、台詞自体はないんですが、背中だけでありありと物語っていて…。
でも、こっからが貴史くんのターン☆
この後、とある事情があって、
貴史と将が付き合っていることが、学校中にバレてしまいます。
将がもっとも恐れていた事態。
貴史は自分の事が好きなわけじゃないのに、
自分の勝手な片想いのせいで、貴史まで苦しめてしまう。
頭を悩ませる将。
でも…!
ネタバレになるので書きませんが、
この時の貴史くん、激男前です……!!!
キャパシティでか過ぎ…!!!
受でこんな男前な決断ができる人、今まで見たことありません。
ホント、有那寿実さん作品ならでは!!って感じです。
随分前の作品で、
知らない人が多いんじゃないかな?っと思うのですが、
個人的にはぜひぜひ見て欲しいおススメの作品です。
なお、2巻の最後には、番外編として数年後の二人の話が収録されています。
そちらでは、本編で解決できなかった問題が原因で、色々あるのですが、
その見事な解決具合も要必見☆