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シリアス調になってきたシリーズ第5弾。
太郎の妻・柚以子の死。太郎が男色嫌いとなった原因が明らかになり、
そしてついに兼次の性癖が太郎へ発覚するという怒涛の展開。
愛する夫と子供を残して旅立たねばならない哀しみを打ち明け、
兼次に後は頼むと言った柚以子の優しさといじらしさ。
そんな柚以子に同じ男を愛した共感と愛情を覚え、友愛のキスを贈った兼次。
大の女嫌いの兼次にとって、このキスは最上最大の愛情だと思います。
『貴方に光の君が必要なように 光の君には貴方が必要だわ』
柚以子から贈られたこの言葉を支えに、
兼次は太郎と茂を守って生きて行こうと決意します。
兼次と柚以子、太郎を巡る恋敵ですが。
二人の間にも親愛の情があり、素敵な三角関係に涙しました。
そしてあることで、兼次の性癖が太郎に知れてしまいます。
太郎の側にずっといたいが為に、恋心を押し殺し、
『太郎は家族。君だけは唯一、性愛の対象になり得ない』と、
必死に太郎へ訴える兼次の姿が、切なくて哀れです。
太郎が好きだからこそ、真実をずっと隠してきた兼次。
兼次が好きだからこそ、騙されていた事が許せない太郎。
「友情」と「恋愛」の違いがありましたが、
二人はお互いの事をとても深く思っているのです。
だからこそ問題がこじれて行く様子が、辛くてたまりません。
胃の痛くなる展開が続きますが、太郎の気持ちの変化が希望の光。
『ストロベリー・デカダン』第1話に登場した亘理太郎が再登場し、
物語が大きく動き出しそうな気配を見せ、次巻へ続きます。