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作家さんの新作発表
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片思いがいっぱいです。
舷太郎←学生の頃から舷太郎に片思いしている助手の爽佑←小さい頃から家族同然に暮らしている爽佑に由魚(ゆう)←お隣に引っ越してきた由魚に片想いしている麦青
単調な四コマでずーっと続くので、1ページだけでも四コマ×2列 見開きだと計16コマ、16シーンでして、それが210ページくらいもあるのでかなり読み応えがあります。普通の描きかたなら4巻分くらいは余裕であると思う。
基本はほのぼのしています。だけどそこに切なさや、青春の甘酸っぱさや、片思いの苦しさなどキャラ達の心情が丁寧に描かれていて、隠れた名作だなと思いました。
登場人物が多いけどごちゃごちゃ感もなく、それぞれの動きもどーしてそうなるの?!といった無理なところが皆無なので、狡い舷太郎以外のキャラ全員に共感できるところがありました。
・舷太郎←爽佑 大学の先生の舷太郎は天然で抜けてるのでそれをほぼ同居して身の回り一切合切お世話している爽佑。20年片思いし続けている。
舷太郎は助手&友達の爽佑を失いたくないためずっと気づいていないフリをしている。
・爽佑←由魚 叔父の舷太郎の世話をし続けている爽佑のことを幼い頃から好きだった。つい気持ちを打ち明けてしまうが、幼い頃から由魚の面倒を見て、由魚の事をチビスケと呼んで可愛がってきた爽佑にとっては弟と息子のハーフみたいな存在だから対象にならないと言われてしまう。
・由魚←お隣に引っ越してきた由魚の事を好きになってしまう。
・爽佑←舷太郎の教え子のイズル。舷太郎と由魚に似ていて、体の関係から始まった二人だが舷太郎はずっと爽佑に惹かれていた。
基本的な主人公は由魚です。爽佑は目に入れても痛くない永遠のチビスケとして由魚の事を心の底から大切に思っているし、可愛いと思っている。ずっと家族同然だったから、絶対に一線を越えようとしない爽佑。
由魚もその事を頭では理解していても心はやはりついていかなくて、なかなか諦めきれない。そんな由魚の事情を麦青は知っていて友達として接しようと頑張っているけど、ときどき心が暴走しそうになる。
ようやく由魚が、ついについに麦青のほうに惹かれ始めてきたあたりから、両思いになった後は、青春爆発!って感じでいいです。
この他にもちょっとお馬鹿でキュンとくる三ノ輪と子安という由魚達と一緒の同級生カプが登場したり、男に苦労させられてきた麦青の母や姉が登場してちょっとクスりとさせられたり、しんみりさせられたりと脇役もバラエティ豊かです。
最後は大団円!といった感じでおさまるのだけど、心情をひとつひとつ丁寧に描いてきた末の大団円なのでマンガ的な強引さが全くなく満足です。
最後に三ノ輪と子安カプの馴れ初め話が描かれていて、こちらも、せつなキュン話で好きです。
ちょっと絵と単調な四コマ形式で敬遠されがちかと思いますが、マンガ図書館Zで無料で読めますので是非是非!
絵はきれいな感じじゃなくて、コマ割りが1ページ縦4コマ横2コマの固定のコマ割りなので、全体に絵はうまいって感じじゃないけど、お話がすっごくよかった。
きれい系の絵じゃないけど、美形キャラの絵はわりと好みで、主役の2人も好みだった。
4コマだけど、いわゆる4コマ漫画ではない。コマ割りが4コマ漫画と同じになってるだけ。
ユウは小さい時に両親を亡くして物書きの叔父さんゲンタロウと暮らしていて、ムギオの隣の家に引っ越してくる。叔父さんの助手をしているソウスケもほぼ同居しているのと同じような感じで入り浸ってゲンタロウとユウの世話をしている。
ユウはソウスケが好き。
ソウスケはゲンタロウが好き。
だけど2人共、心に秘めて長い片思いをしている。
ムギオはノンケだがユウのことが好きになる。
学校で、自分のユウへの気持ちを確認するために、ユウと似た背格好の同級生をハグして確かめてたら、同級生に2組のBLカップルがいたことが判明するとか、男子高生たちのやりとりはバカっぽくて面白い。
ゲンタロウは女性が好き、で、ちょいちょいアタックしているが失敗ばかり。
ソウスケは今までに何度か恋人がいたが長続きしない。
ゲンタロウは仕事以外は抜けてるダメダメな人なので、生活面も含めてソウスケがゲンタロウの世話をやいている。ゲンタロウとソウスケは大学生の頃からの付き合い。ユウがちびっこの頃からユウの事もソウスケが面倒を見ている。
ユウはソウスケに告白するが、拒絶される。
ゲンタロウは大学でも教えていて、ソウスケはそこの学生のイズルと恋人になる。
イズルはゲンタロウの若い頃&ユウと似ている。
それを知ったイズルが自分が代わりなんじゃないかと不安になったり、ソウスケとユウの仲の良さに嫉妬したり。
そしてイズルも過去に黒歴史があったり。
ムギオの家は祖父、母、姉2人と一緒に住んでて、女たちは男運が悪く、DVだったり借金だったりで酷い目に合ってて、近所の目も冷たい状況になっている。
そんなムギオ家とユウ家の交流はお互いの癒やし&心強い関係になっていく。
そして、ゲンタロウはムギオ姉のナツミといい感じに。
ユウはソウスケへの気持ちがなかなか吹っ切れず、そのつらさから自暴自棄になり、声をかけてきたオッサンにレイプされそうになるが、間一髪でソウスケに助けられる。そういう感じのダークサイドに行きそうになるつらいシーンはこれだけで、一応Hは未遂で終わったので、よかった。
そんな感じで登場人物たちのいろんな切ない人間模様が繰り広げられます。
他にムギオ達の同級生カップル1組のお話も入ってきて、最後にこの2人の短編があります。
ユウがレイプされそうになる以外は、全体的にあんまりつらい酷い方向にはいかないので、切なさいっぱいだけど、ダークな気分にはならないと思います。
ちょっとひどいなと思ったのは、ゲンタロウで、ソウスケがゲンタロウのことを好きだということを実は知っているのだけど、友だちで世話をやいてくれる助手という関係を壊したくなくて、ずっと気付かないふりをしていて(それはいいんだけど)、ソウスケと恋人の仲を邪魔していたことです。ソウスケがゲンタロウから離れてしまわないように。
女性にちょっかいは出していたので恋愛に興味がないわけではなく、ソウスケの気持ちを知ってもゲンタロウは恋愛対象としては受け入れられなかったってことなのかな。でも世話をしてもらったりという今の関係を続けたいために、恋人とうまくいかせず、自分の側に置いて、ソウスケにとってはつらい片思い状態を保たせていたっていうのがちょっと残酷だなぁ。(過去の恋人に関しては邪魔してたかわからないけど)
ユウはなかなかソウスケのことを吹っ切れず、ムギオが自分のことを好きだとわかっても、最初は大事な友だちとしてしか思えなかったのが、最後はムギオを好きになり、2人は両思いになります。ずっとこの2人はお似合いだと思っていたので、両思いになれてよかったです。
最後の方なので、それほど2人のラブラブシーンはないけど、2人が上半身裸で抱き合って、2人共うれしいと感じるところとか、エロよりもほっこりうれしい気持ちでいっぱいになります。ほんとにここすごくいいです。
残念ながらこの2人がちゃんとHするシーンは描かれてないです。
でもずっと切なさいっぱいで、早くくっつかないかなーと思ってたので、2人が両思いになって幸せを感じているシーンは見ていてすごくうれしかったです。
ソウスケ&イズル、ゲンタロウ&ナツミもうまくいき、もう一人のムギオの姉も相手が見つかったかもな感じで、みんなハッピーエンドで終わります。
表紙の絵柄の感じだと全然ひかれる漫画じゃなかったし(マンガ図書館Zで無料で読めたから読んだ)、4コマなところも最初はイマイチ感があったんですが、読んでよかった。
いろいろあって最後結ばれるっていう話だから、ラブラブは少ないけど、この2人みたいなカップルは大好きです。
由魚(ゆう)達が、麦青(むぎお)の家の隣に引っ越してきたのをきっかけに
それぞれの一方通行だった思いが、
それぞれ、少しづつ形を変えて
明るい季節になる頃には
それぞれの相手と新しい道を歩き始める
隣の家の青い芝生が、交錯点となって
作者さんは、元々4コマ雑誌で活躍していて、この作品も4コマで話が進む。
4コマの中の限られた定形のスペースなのに、実際のコマの大きさを超越した、空気感や、スペース感を感じる
読後の印象は、いわゆるふつうのコママンガ以上の広がりで
ふっと、本を開き見直すと、4コマの定形のコマしかないのにびっくりだ