ポーの一族 volume 1

ポーの一族 volume 1
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%
著者
萩尾望都 

作家さんの新作発表
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作画
萩尾望都 

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媒体
漫画(コミック)
出版社
小学館
レーベル
小学館叢書
シリーズ
ポーの一族
発売日
価格
¥1,165(税抜)  
ISBN
9784091970619

表題作ポーの一族 volume 1

レビュー投稿数1

ポーと私

あまりに有名な不朽の名作「ポーの一族」。ポーとの出会いは小6の時でした。当時、何かのホラー漫画にいたく感動して、その勢いで「吸血鬼みたいなのが出てくる、大人っぽいのが読みたい!」と家人に言ったところ、「思ってる吸血鬼じゃないし、まだ早い気はするけれど・・・」と出してくれたのが、このバージョンのポーです。そして、小6の私には確かに早かった、バーッと一気読みしたものの全っ然分からなかったのです☆☆
ポーとは何?エドガーは何者?突然出てくる黒い服の男子たちは一体???本当にチンプンカンプンの有り様で、今にして思えばもったいない読み方をしたようにも思うのですが、なぜか忘れられず、以後折々に本棚の一角からポーを手に取るようになるのでした。
始まりは「すきとおった銀の髪」、初出はなんと1972年の1月なのですね。14歳の少年がメリーベルという名の美少女と出会う。「すきとおった銀の髪の〜」と歌う少女とは淡い初恋の思い出だけを残して別れ、三十年後に偶然にそっくりの少女と会う。メリーベルの娘であろうかと思いきや、三十年前と変わらない一家の姿に愕然と見送る・・、というような、ひそやかなオープニングです。氷室冴子さんがこの巻の後書きを書かれているのですが、正に「さりげない開幕」、このままだったら単なるノスタルジックな不思議なお話でした、に留まる短編でした。
続く「ポーの村」で輪郭が薄っすらと見えてきます。これも氷室先生の名文の引用になりますが、「エドガーが不死の一族であり、これは彼をめぐる物語だということが」読者に伝わるのですね。ストーリーは森で鹿狩りをしていた青年男爵、グレンスミスが鹿と間違えてメリーベルを撃ってしまい、ポーの村で奇妙な二晩を過ごす、といった内容。
三話目「グレンスミスの日記」。前話のグレンスミスが年老いて死に、ポーのことが書かれた日記を受け継いだ彼の娘の激動の生涯が流れるように描かれます。この話はですね、小6の時はあっさりスルーしましたが、大人になるに連れて何度となく読み返しました。限定された時を生きる人間と、無限の時を生きる者たち。もしかしたら何処かにあるかもしれないポーの村・・・静かに響く一編です。
四話目「ポーの一族」
ついにアラン登場!物語がいよいよ動きだしましたね。
私の好きな場面は、エドガーとメリーベルが海に降る雨を眺めている場面。シーラがジェインにファッションアドバイスしてるところ(小6の自分には何だか印象に残った)、クリフォードが荒涼とした海岸を歩いている場面、です。
一巻ラストは「メリーベルと銀のばら」。時代はぐっと遡り、エドガーが不死の身となった過程が解き明かされる、重要な話です。これこそ小6の時点では理解できず、高3になって初めて理解できたという思い出です。
決闘前に人知れずに涙を流すオズワルドが何ともいえない。
さて、このバージョンでは2巻は「小鳥の巣」になります。

2

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