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stop in the name of love
現代ものが2作品と、戦国時代ものが1作品、収録された短編集です。
表題作は、姉と結婚するために彼氏に捨てられた高校生の祐介が、夜遊び友達に頼まれて既成事実を作るために近付いた外科医の先生と恋に堕ちる、というものです。この元彼が酷い男なのと、結婚式から祐介を連れ出した映画のようなシーンが印象深いです。
好きだったのは、戦国時代の『ピカレスク』です。自分の国を愛した領主が殺されたことで、生まれてすぐに他家に預けられていた双生児の弟(鷹生)が呼び戻されるところから物語が始まります。
この鷹生が今までの仕事がペテン師だったので、最初は何もできなかったのに、どんどんイイ男になるところが萌えます。国を思って、好きな人を想って、一生懸命なところにキュンキュンします。
そして、一人で敵国に行った鷹生を守ろうと、最初は反発していて、おまけに兄のことが好きだった薫が追いかけてきたシーンも好きです。
もう一つは、借金のために体を売っている同級生を助ける、ヤクザの跡取りのお話です。このお話は、ヤクザの息子がどこで惚れたのか分からずに、乗り切れませんでした。
なんせ9年前の本、古さを感じますがでも絵のテイストはもっと古いかもしれないです。
真山さん流の重い風景から腹に来るラブコメという感じです。
表題作が短くて、細かいネタばれ即話全ばらしになるのが一寸レビューしづらいです。
全体的には戦国時代の小国、しかもそれを挟んでるのが宇喜多と三村というこれまた、戦国時代でもマニアしか興味がなさそうな小勢力という(いや、私はわかりますよ、備中の三村氏位。)ピカレスクの方がメインです。
双子で領主に完全に似ているが双子故外に出されたが故育ちがまるで違う鷹生が無理やりな状況から段々領主として目覚め行く過程に恋愛絡めていくところはみものなのですが・・・
あまりにも名前が戦国時代じゃない(落胆)
そして小見出しが全然戦国時代じゃない(謎)
個人的には嫌いじゃないけど、お勧めしますかと言うと
「古本屋とかで転がってたら買いがいあると思います。」
という位です。