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hatsukoihime
とにかく受け様が魅力的でホレました(≧▽≦)
笑っちゃうし泣けてくる、大好きなお話です。
受け様は、蝶よ花よと育てられた高貴な生まれの箱入り息子、花時雨。
攻め様は、両親から引き継いだ定食屋を切り盛りしている一心。
ご先祖様の御恩返しのため、と一心の所へ住み込みでお仕えにあがる事になる花時雨。
のっけから、すっとんきょうとも言える姫様過ぎる花時雨の言動に、吹き出しました。
最初はポンコツすぎでしたけど、素直で努力を惜しまない。
一生懸命で頑張ってる姿がとてもかわいくて、自然と応援したくなっちゃう。
酔っ払った一心と、一夜の過ち的な事を致した時。
一心の、ヤリ逃げではないけど、それはどうよ、と思った態度に対する花時雨の言葉が胸にきた!
うわ、かっこいい、これはホレる、と思った次には、ポジティブ過ぎてかわいくて笑わせてくれるし。
花時雨の、矜持を持つという姿勢がとてもかっこよくて男らしい。
一心を案じて笑ってみせる花時雨に、泣かされました。
なにもぅ、ホントにいい子じゃないの〜(つд;*)
一心、自分の意地だけで花時雨泣かすなや!
もっと情けなく懇願するがいい、なんて思っちゃったけど、花時雨が幸せなら仕方ない。
駆け落ちの時、花時雨の護衛だった真田と一心とのやり取り、感動かと思いきやにやにやです。
最後まで油断ならなくて、さすが凪良先生でございました。
面白いコメディでした。
この話は、元華族が昔恩義を受けた家に、お爺様が一心に恩義に報いようとガンバッて、孫を出仕させているけれど、時代にあった形で示さないと、コメディにしかなりませんよね。だから、最初は拒否される。
男の娘に貧乏食堂の住み込み勤務をさせるなんて、受ける側は精神面の教育を受けて居ないので無礼だし、出仕するお坊ちゃんも、体力的な無理があって気の毒すぎる。
地上げ屋による拉致暴力事件から、色々あって、落ち着くところに納まって、未来に明るい展望が。
コメディだから、楽しんで読みました。面白かったです。
お姫さま育ちの受けが攻めのところで住み込みで働くことになるものの、何もしたことがないので怒らせてばかりで……という王道っちゃ王道なストーリー。
この手の話は、お姫さまたる受けにイライラしてしまうのはもはややむを得ないものというべきですが。
ところがなんと!
このお話の受けは、もう本当に何もできないし常識もないし偉そうだしで酷いのですが、しかし本当に悪気がないのでイライラしなかったのです!
むしろ、本当に突拍子もなさすぎて面白い……(笑)
そして段々と成長していくのが微笑ましい。
攻めとの関係が深まってくると、どんどん健気になってくる。
終いには、大変な男前になりました。
ラストの方の、思いが通じ合ったあたりは受けが本当に男前でキラキラしていて眩しかった。
コメディタッチの凪良先生で、とっても楽しかったです。
不満という不満はほとんどないのですが、申し訳ないことに一つだけ。
私、この本の表紙絵が好きで、本文読み始めてからもずっと表紙絵の二人のイメージで読んでいたのですが。
中の挿絵はちょっと感じが違った…。
ので、あれれ?と思いました。
なんか割と少女漫画っぽい(?)絵でした。
安定安心のBLラブコメディ。ですが、このタイトルと表紙ですと、本屋さんがうっかりしたらBLコーナー以外の書棚に並べられてしまうこともあるんじゃないだろうか?などといらぬ心配をしたりして(笑)
おかしくてかわいい作品です。しかし、その中にしっかりと切なさを感じたりキュンとさせられるポイントもあるあたり、凪良さんはやっぱり上手いなぁと改めて。
ありえない設定、そして漫画チックな展開で何度も読み返したくなるような傑作というわけではありませんが、安心して読めるよくできた一冊。かわいいラブコメ気分の時におすすめです。
あま〜いのが読みたくて、“あまあま”で検索したらこちらがヒットしたので。
思ったほど甘くなく、イチャイチャも多くなかったのでちょっとだけ残念でした。
読み始めてしばらくは、あんまりハマんないかなぁ…と思って読んでました。
というのも、花時雨(受)が空気を読まない自己中な子に思えてしまい…。
世間知らずな部分は可愛いなぁと思えたし、育った環境のせいもあるんですが
普通に考えて迷惑でしょ!失礼でしょ!と つい突っ込んでしまう場面が度々ありました。実際周りにいたらイラっとしちゃうと思うなー。
あと、攻が受以外に現在進行形で想う人がいるのも私の場合地雷でして、最終的に受を好きになるにしても攻が受以外に恋をしているところを見たくなかったです。
中盤あたりから、花時雨(受)が可愛く思えてきました。
偏見なく物事を中立にフラットに受け捉えることができ、自分が無知であることを自覚して努力している姿に好感を持ちました。
前向きで、素直。終盤では自分の気持ちを抑え込んで身を引こうとして…なんて健気…。最終的には、「可愛い可愛いハナちゃんを幸せにしないと承知しないんだからね、一心!」と思うまでに。
一方で一心(攻)のことはあまり好きになれなかったです。
「硬派な男前、でも最終的に受の尻に敷かれる攻」は大好物のはずなんですが。
男前かと思いきや、ラブと花時雨(受)の間でフラフラしている(ように見える)し
花時雨(受)に対して中途半端な一心(攻)の態度にもモヤモヤしました。
終盤では、花時雨(受)からの説得があったにせよ義理を重んじるタイプの割には
花時雨(受)の家族に挨拶もせず実家から連れ帰るなど。男前と言い切れないところが残念でした。
何はともあれ最終的に一心(攻)は花時雨(受)にベタ惚れのようなので満足です。
序盤→中盤:しゅみじゃない
中盤→終盤:萌
トータルで 中立 とさせていただきます。
元華族という由緒正しい家柄である佐治家の三男・花時雨(はなしぐれ)は、蝶よ花よと育てられた深窓の令嬢…ならぬ正真正銘の御曹司。家長である祖父の命で、江戸時代から仕えていた主家・上月家の末裔であり定食屋の若き主人である一心の元へ出仕することになった花時雨は、凛々しくて逞しい彼にうっかりトキメいてしまいます。しかし、まともに包丁を持ったこともない花時雨は些細な仕事にも一苦労…それでも花時雨はメゲません。一心を癒してあげたいと思う花時雨ですが、彼の心にはすでに大切な存在がいることを知ってしまい――…というお話です。
初めての恋心に戸惑いつつ一心の役に立とうと奮闘する花時雨が、健気で、おかしく、時々カッコ良くて、とっても可愛らしい作品でした。凪良ゆうさんの本領発揮という感じのコメディー作品で、ドラマとラブのバランスがとても良いです。
花時雨はお坊ちゃま故にズレたところがありますが、彼なりにロジカルに考えて行動していてズルさが一切ないので、非常に微笑ましかったです。見た目はまさに「姫」ですが中身はしっかり男性で、優しさと潔さをちゃんと持っている素敵なキャラクターでした。
花時雨の家族や常連のご隠居さん連中など二人を取り巻く人々もとても愉快で、読み終えて爽快な気分になりました。続編があれば是非読んでみたいと思います。
凪良さんの古い作品。
読んでみたいとは思いながら
この表紙?姫?うーん、必死に探すほどでは……と
巡りあえずにいたのだが、ようやく読む機会に恵まれました。
読んでみたら、可愛くて面白かったよ!
旧華族の三男坊、大事に育てられた世間知らずな花ちゃんこと
花時雨(ハナシグレ、これ名前ですww)が、おじいさまの言いつけで
かつての君主、今はしがない定食屋の上月家に出仕する話。
名前からしてトンチキな設定のコメディなのだが、
この斜め上にぶっ飛んでいる美しきお坊っちゃまの
実はなんとも素直で男前なキャラが最大の魅力。
定食屋の一心に一途な恋をする「初恋姫」の健気さに
笑いながらキュンキュンしてしまうのだ。
ま、ちょっとした騒動などもあり(と簡単に括るww)
他に思い人のいた一心も花ちゃんが好きだと気がつき
めでたしめでたし。
ヤクザみたいな強面なお付き、オカメなバイト、近所の爺さんたち、
などなど脇役の味もマンガチックだが手堅い。
しかしですよ?
ハッピーエンドはよろしいんですが、一心は一人っ子。
このままでは上月家の血筋は途絶えてしまう気も……
よろしいんですかねぇ?(笑)
少し前に読んだ凪良作品の「花嫁シリーズ」がツボに入らなかったので(失礼!)、タイトルやあらすじが似た感じのこちらも読もうかどうしようか悩んだのですが、しかし凪良ファンとしては読まねば、ということで手に取ってみました。
いや、受けの花時雨が可愛かった。資産家の三男ということで可愛がられ、箱入り息子として育てられた彼は、ちょっと一般的な常識を知らなかったりします。けれど、だからといって嫌な子では全然なく、むしろすごく良い子でした。
大事に育てられてはいますが、人の気持ちの機微に敏感で他者を思いやる気持ちもきちんと持っている。それでいて、自分の身を守るための武術も持ち合わせていたり、好きな相手に果敢にチャレンジする男気も持っていて。
コメディ調ではありますが、オカメと一心(攻め)の恋を取り持ってやろうとしたり、切ない恋心もきちんと描かれています。
対して攻めの一心。まだ27歳で、借金も頑張って返していたり、花時雨のおじいちゃんからの金銭援助を断ったり、それなりに男気はあるのですが、花時雨に対してはちょっと対応が雑というか…。花時雨が可愛い分、一心の対応が可哀想にも思えました。ビーフシチュー、食べたかったと思うよ…。とかね。ただ、一心のオカメへの気持ちも理解でき、なかなか切ないなあと。
あと真田さんがすごく好き。オカメちゃんも好きだけれど、真田さんが当て馬だったらもっと良かったのになあ。
それとごめんなさい。辛口な評価なのですが、挿絵が何ともダメでした…。これは好みがあることだとは分かっていますが、挿絵があるたび何とも萎えてしまった。いや、ホントごめんなさい。
コメディの中にある切ない恋心。非常にツボなお話でした。
タイトルと表紙からもお分かり頂けると思いますが、この受けちゃんとっても男とは思えない、少女漫画みたいですよね。ピンクだし花舞ってます。
そしてその通り、花時雨は華やかで美人。だけど、それだけじゃないんです。世間知らずな箱入り娘でどこまでも感覚がズレてるんです。
同時に非常に真っ直ぐで素直だから面白いしとても好感が持てました。あの「いつの時代の姫様だよ!」って言葉遣いにも萌えた。
ヤーさんみたいな護衛とか当て馬至上最おぶすなラブくんとか周囲の言動も面白くて随所で笑わせてもらいました。そんな中で攻めの一心は素朴な常識人に見えた(笑)
凪良さんのコメディは安心して楽しめて好きです。
切ない、シリアスなイメージが強い凪良ゆうさんですが、
こちらはドタバタ系ラブコメ。
デビュー作の「花嫁はマリッジブルー」に近いテイストです。
金持ち×庶民、世間知らずのお貴族様…というベタな設定に、
ちょっと前の少女漫画みたいなドタバタ展開。お姫様のように美しい受。
言ってみれば一昔前のBLっぽい設定です。
ベタベタなの嫌いじゃないよ!という方は、楽しく読めると思います。
「花嫁~」もそうでしたが、
ちょっと食傷気味になるくらいのドタバタぶりのわりに、
切ないシーンはきっちり読ませるあたりはさすが凪良さん。
「お姫様のように育てられた」という受ですが、
おっとりと世間知らずではあっても
よくあるセレブキャラのように我が儘で金を湯水のように使う…なんてことはなく、
格式の高い家の子としてきちんと躾はされているタイプ。
読み進めるほどに素直さや賢さ、芯の強さが見えてくるので、鼻につきません。
特に自分の辛さを相手に押しつけまい、見せるまいと振る舞う場面は
凛として切なく、外見に反した男らしさが伝わってきてとても良かった。
じゃあなんで高評価つけないかというと、
「そこまでドタバタさせなくてもいいんじゃない…?」と感じてしまったから。
これはもう単に好みの問題かもしれませんが、
キャラ設定がぶっ飛んでるからって、文章までそんなにぶっ飛ばなくても…よくない?
って思ってしまうんですよね…。終始、テンションが、高い。
日常を丁寧に自然に描ける作家さんだと思うので、コメディでももうちょっとこう、
日常的な、共感しやすい範囲でドタバタしてくれたらもっといいな、と。
あえて展開もベタベタにしてるのかなあと思うんですが、
いつももっと意外な設定や展開を見せてくれるだけに…何故?と思っちゃう。
花時雨が良いキャラなので萌評価と迷いましたが、
「突飛なキャラを扱いつつ、いつもの凪良節」というのも読んでみたい…
という期待も込めて中立です。