初恋姫

hatsukoihime

初恋姫
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神46
  • 萌×234
  • 萌37
  • 中立7
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
28
得点
484
評価数
127
平均
3.9 / 5
神率
36.2%
著者
凪良ゆう 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
価格
¥552(税抜)  
ISBN
9784592875789

あらすじ

旧華族に生まれた箱入りの花時雨は、ご先祖の主節にあたるという下町の定食屋で働くことに。張り切る花時雨だが、慣れない仕事に失敗ばかり。そんな日々の中で、若主人の一心が気になってきて…!?
出版社より

表題作初恋姫

下町の定食屋を経営(26歳)
華族の流れを汲む家のお坊ちゃま()

同時収録作品初恋姫

ロクデナシ
一心の思い人

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数28

コメディなのにめちゃ泣いた

なんで?と思うぐらいポロポロ泣きながら読みました。
常識のない「お姫様」な受けの健気さと男前さがツボに入りました。
片思いがひたすら切なかったです。
最初の数十ページまでは、「うげ、この受け苦手」と思ってたのに、いつのまにか感情移入しまくってました。

設定や受けのキャラじたいは完全なコメディ路線なんだけど、そこで展開される片恋の切なさみたいなものは、ものすごくリアルです。
コミカルなのにドタバタにはなってなくて、バランスがいいなと思いました。
主要登場人物に、誰ひとりイヤな人間はいません。(ロクデナシとか借金取りはいるけどさ)
みんなそれぞれに自分の基準とする正義感みたいなものがあって、しかも不器用でさー。とくに攻めの不器用さは天然記念物です。
「男の沽券」みたいなものにこだわりすぎて、仕事でも恋でも賢い立ち回りができないでいるのがヒシヒシと伝わってきて、「アホか!こだわる場所間違ってるわ!」とケツを蹴りたくなりました。
最終的には、世間知らずに見えてた受けが、いちばん常識人だと思いました。相手の負担にならないように手助けしたり身を引いたりするすべを知っている。
賢くて潔くて可愛くて男前な受けでした。

あー、泣いた泣いた。
ここまで泣く作品ではないぞと冷静に思うんですが、不思議なくらい私の琴線に引っかかっちゃったな。

5

泣き笑い!コミカルな話なのになんで私泣いてんの?

蝶よ花よと育てられて根っから箱入りの浮世離れしたお坊ちゃま花時雨が、元当主の末裔一心殿にお仕えしようと奮闘するお話。(ザックリ言いすぎですが、他に言いようが……)

何せ設定はアレだし、キャラはアレだし、コメディのはずなんですけどね。
なぜか気付くと泣いちゃってる場面がいくつもあって、「ドキドキ」と「切ない」と「アホか!」を全部堪能できる作品でした。

要所要所でアクセントを効かせてくる凪良ワールドが、また大好き!
床がミシミシ言うから鴬張りかと思ってぴょんぴょん飛んでみたら「床が抜ける」と怒られたり。(←単にボロ家;)
「随分薄いお布団ですね」
「これは日本古来からの伝統の寝具、煎餅布団だ」
「お心遣い痛み入ります」
みたいな「んなアホな~」な会話はしょっちゅう(笑)

……と、ホントにコメディなのですが、なぜか泣けるんです。
とにかく花時雨の片思いが切ない!
基本的に思考回路が浮世離れしていて、世間知らずで、素直なので、自分の感情の追い方や表現がものすごく素直。というか、独特!
アトガキにも書いていらっしゃったのですが、普通の人の思考回路が「A→B→C」だとしたら、花時雨の思考回路は「A→C→Z」なんですよね(笑)
だったらもうちょっと傍若無人に「僕を抱け」とか言うかと思ったら、お育ちが良いので「人を治める者は」的な帝王学のようなものを自然と身に着けていて、人の気持ちをむやみやたらと折ったり、心に土足で踏み込んだりはしないし、弱みや涙も見せちゃ駄目だと思ってる。
遠慮の仕方がつつましいと言うか……。

なにせ作品はコメディなので楽しんで読んでいるのですが、ある言葉や態度でいきなり前触れも無くホロっと泣かされて、泣いてる自分にビックリ!みたいな感じの作品でした。

私はオムレツのシーンでホロホロ泣きました。
卵を割る人を料理人以外見たことが無いから「両手で割る」という発想すらなく、ひたすら片手で割り続けて5パック+店の卵まで駄目にするお馬鹿さんなのに……。

大好きな作品だったので、「あのシーン」とか「このシーン」とか言いたすぎて、まとまらない……。
ターさんのその後とか見たかった気がします。
今でも時々花時雨が廃屋に入り浸ってたり、定期的に真田がお使いに行ってたりすると良いなぁ。
それか、月一回一心の店で、ターさんとお仲間たち貸し切り感謝DAYがあるとか。

4

面白い→可愛い→切ない→男前と成長するお姫さま

お姫さま育ちの受けが攻めのところで住み込みで働くことになるものの、何もしたことがないので怒らせてばかりで……という王道っちゃ王道なストーリー。
この手の話は、お姫さまたる受けにイライラしてしまうのはもはややむを得ないものというべきですが。
ところがなんと!
このお話の受けは、もう本当に何もできないし常識もないし偉そうだしで酷いのですが、しかし本当に悪気がないのでイライラしなかったのです!
むしろ、本当に突拍子もなさすぎて面白い……(笑)

そして段々と成長していくのが微笑ましい。
攻めとの関係が深まってくると、どんどん健気になってくる。
終いには、大変な男前になりました。
ラストの方の、思いが通じ合ったあたりは受けが本当に男前でキラキラしていて眩しかった。
コメディタッチの凪良先生で、とっても楽しかったです。

不満という不満はほとんどないのですが、申し訳ないことに一つだけ。
私、この本の表紙絵が好きで、本文読み始めてからもずっと表紙絵の二人のイメージで読んでいたのですが。
中の挿絵はちょっと感じが違った…。
ので、あれれ?と思いました。
なんか割と少女漫画っぽい(?)絵でした。

4

応援したくなっちゃいます( ´▽`)

もう主人公(受)が可愛くて可愛くて( ´m`)
生まれも育ちも完璧な箱入り息子でとてもか弱く見えるのですが、
そんなBLによくいるタイプではありません。
もうとにかく純粋で根性があります!
見た目と性格のギャップに、完全に落とされちゃいました////
相手(攻)にも押して押して粘り勝ちw
お話のテンポもよくて、ぐいぐい読めちゃいます。
笑って泣いて幸せになって、一粒で何度もおいしい作品です!
大・大・大好きですっ♪

2

姫に笑って泣いた

とにかく受け様が魅力的でホレました(≧▽≦)
笑っちゃうし泣けてくる、大好きなお話です。

受け様は、蝶よ花よと育てられた高貴な生まれの箱入り息子、花時雨。

攻め様は、両親から引き継いだ定食屋を切り盛りしている一心。

ご先祖様の御恩返しのため、と一心の所へ住み込みでお仕えにあがる事になる花時雨。

のっけから、すっとんきょうとも言える姫様過ぎる花時雨の言動に、吹き出しました。
最初はポンコツすぎでしたけど、素直で努力を惜しまない。
一生懸命で頑張ってる姿がとてもかわいくて、自然と応援したくなっちゃう。

酔っ払った一心と、一夜の過ち的な事を致した時。
一心の、ヤリ逃げではないけど、それはどうよ、と思った態度に対する花時雨の言葉が胸にきた!
うわ、かっこいい、これはホレる、と思った次には、ポジティブ過ぎてかわいくて笑わせてくれるし。


花時雨の、矜持を持つという姿勢がとてもかっこよくて男らしい。
一心を案じて笑ってみせる花時雨に、泣かされました。
なにもぅ、ホントにいい子じゃないの〜(つд;*)

一心、自分の意地だけで花時雨泣かすなや!
もっと情けなく懇願するがいい、なんて思っちゃったけど、花時雨が幸せなら仕方ない。

駆け落ちの時、花時雨の護衛だった真田と一心とのやり取り、感動かと思いきやにやにやです。
最後まで油断ならなくて、さすが凪良先生でございました。



2

やられた!

花時雨、なんてかわいいんだッ!
表紙とあらすじで敬遠してたんだけど、読んで良かったですv(*^o^*)v
名前からして爆笑だったけど、作者さんの遊び心がくまなく発揮された秀作。
時代錯誤なおじいさまも、ご主人好きすぎるボディガードも、ブサ(笑)な当て馬も、脇役までみんな個性的で魅力的。
最初はなんじゃこりゃ~!?と思った花時雨ちゃん、いつの間にか思いっきり応援してましたwww
恋心もぎゅっとつまってて、笑いも切なさも同じ作品にきっちり詰まった大満足の一作でした!

1

ナイスです

これは面白かったです、最初の読み出しは時代的にヤバいかと思いましたが、
タイトルを裏切るような男前のウケに感動です。
笑いどころもあるので、とても楽しく読めました。

1

コメディでした

面白いコメディでした。

この話は、元華族が昔恩義を受けた家に、お爺様が一心に恩義に報いようとガンバッて、孫を出仕させているけれど、時代にあった形で示さないと、コメディにしかなりませんよね。だから、最初は拒否される。

男の娘に貧乏食堂の住み込み勤務をさせるなんて、受ける側は精神面の教育を受けて居ないので無礼だし、出仕するお坊ちゃんも、体力的な無理があって気の毒すぎる。
地上げ屋による拉致暴力事件から、色々あって、落ち着くところに納まって、未来に明るい展望が。
コメディだから、楽しんで読みました。面白かったです。

0

花時雨の可愛さに悶絶

少し前に読んだ凪良作品の「花嫁シリーズ」がツボに入らなかったので(失礼!)、タイトルやあらすじが似た感じのこちらも読もうかどうしようか悩んだのですが、しかし凪良ファンとしては読まねば、ということで手に取ってみました。

いや、受けの花時雨が可愛かった。資産家の三男ということで可愛がられ、箱入り息子として育てられた彼は、ちょっと一般的な常識を知らなかったりします。けれど、だからといって嫌な子では全然なく、むしろすごく良い子でした。
大事に育てられてはいますが、人の気持ちの機微に敏感で他者を思いやる気持ちもきちんと持っている。それでいて、自分の身を守るための武術も持ち合わせていたり、好きな相手に果敢にチャレンジする男気も持っていて。
コメディ調ではありますが、オカメと一心(攻め)の恋を取り持ってやろうとしたり、切ない恋心もきちんと描かれています。

対して攻めの一心。まだ27歳で、借金も頑張って返していたり、花時雨のおじいちゃんからの金銭援助を断ったり、それなりに男気はあるのですが、花時雨に対してはちょっと対応が雑というか…。花時雨が可愛い分、一心の対応が可哀想にも思えました。ビーフシチュー、食べたかったと思うよ…。とかね。ただ、一心のオカメへの気持ちも理解でき、なかなか切ないなあと。

あと真田さんがすごく好き。オカメちゃんも好きだけれど、真田さんが当て馬だったらもっと良かったのになあ。

それとごめんなさい。辛口な評価なのですが、挿絵が何ともダメでした…。これは好みがあることだとは分かっていますが、挿絵があるたび何とも萎えてしまった。いや、ホントごめんなさい。

コメディの中にある切ない恋心。非常にツボなお話でした。

6

可愛くて面白かったよ!

凪良さんの古い作品。
読んでみたいとは思いながら
この表紙?姫?うーん、必死に探すほどでは……と
巡りあえずにいたのだが、ようやく読む機会に恵まれました。
読んでみたら、可愛くて面白かったよ!


旧華族の三男坊、大事に育てられた世間知らずな花ちゃんこと
花時雨(ハナシグレ、これ名前ですww)が、おじいさまの言いつけで
かつての君主、今はしがない定食屋の上月家に出仕する話。

名前からしてトンチキな設定のコメディなのだが、
この斜め上にぶっ飛んでいる美しきお坊っちゃまの
実はなんとも素直で男前なキャラが最大の魅力。

定食屋の一心に一途な恋をする「初恋姫」の健気さに
笑いながらキュンキュンしてしまうのだ。

ま、ちょっとした騒動などもあり(と簡単に括るww)
他に思い人のいた一心も花ちゃんが好きだと気がつき
めでたしめでたし。
ヤクザみたいな強面なお付き、オカメなバイト、近所の爺さんたち、
などなど脇役の味もマンガチックだが手堅い。

しかしですよ?
ハッピーエンドはよろしいんですが、一心は一人っ子。
このままでは上月家の血筋は途絶えてしまう気も……
よろしいんですかねぇ?(笑)

4

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