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一ヶ月前、居合術を教える道場の嫡子・圭嗣の前に、突然、半分しか血のつながらない異母兄・直弥が現れた。初めて圭嗣が直弥の抜きを目にした時、あまりのすごさに圭嗣は身動きすることさえできなかった。
けれど、圭嗣は家庭の事情――圭嗣の母親は直弥が突然現れたことにより、毎日「跡目を継ぐのはあなた」と圭嗣に囁き続けるのだ――もあって、直弥に素直になれずにいた。
ある日、母親から受けるプレッシャーに押しつぶされそうになった圭嗣に対して、「強くなるきっかけを与えるため」と言いながら直弥は圭嗣を犯した。
そこにある圧倒的な力の差を刻みつけられた圭嗣。まるでそんな圭嗣に憎まれようとするかのように、直弥はその後も、繰り返し圭嗣を抱いた。
けれど、圭嗣はそんな直弥が時折見せる優しさに、次第に惹かれていく――。
そしてある日、身を呈して自分を守ってくれた直弥に、圭嗣は自分の本当の想いに気づき、告げる。
一時は拒絶されたその想いだが、その晩、圭嗣の想いを直弥は受け入れ、圭嗣は直弥の本当の想いを知る。
しかし、その後直弥は圭嗣の前から姿を消してしまう……
もう、直弥はかなり、好きの方向を間違えてしまってる感じですが、こういう人、結構好きです。大好きです。
相手のことを考えて、考えて、相手にとってどっちが本当にいいことなのか、考えた上で、せっかく両思いなのに、自分から手を引いてしまう――そんな気持ちはよくわかる分だけ、切なくて好きです。
でも、個人的には「憎まれるために抱く」的な最初の直弥の心情の方が好きかも知れません。間違った自己犠牲。これぞ、愛の暴走。
最後はきちんと再会できて、圭嗣の決死の告白で、直弥も思いとどまってくれて、ハッピーエンド☆ こういう切ない遠回りをした登場人物には、幸せになってもらいたいものです。