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fushigi wa nani de dekiteiruka
これは文句なく神評価!
「深いオルガズムは人として愛のレベルを体験できる――。」
怪奇小説家・逢沢はそう告げて、担当編集者の石田静に手紙を渡した。手紙のあて先は一の沢めのう、「不思議屋」という店の主人だった。
会ってみると、めのうは謎めいた美形で、石田は会った瞬間に深く惹かれ、めのうを抱くのだが、実は石井はこの世に快楽の未練を残しながら亡くなった「亡者」だった――。
謎だらけのコミックです。
どこまでが現実でどこまでが幻想なのか、その境界が曖昧なままストーリーが展開していくので、一読しただけではその独特な世界観に戸惑います。しかし、読み込むうちに現世とあの世の境をトリップし、共存していくような感覚になっていく、斬新なストーリーです。
出てくるキャラも、生きている者なのか、亡者なのか、はたまた妖怪なのかよくわからなくなってくるのですが、それぞれ、奇妙な魅力を持っています。不思議ちゃんだらけ。
男性とか女性、そうしたものを全て超越しているような人もいて、それぞれのキャラの関係性もわかりそうでわからないところに好奇心を激しく刺激されました。
一見すると、サラッと描かれているような作画も、内面的な魅力がにじみ出ているようで、セクシーなシーンがなぜかとても生々しい。
どれほど過激なシーンがあるわけでもないのに、「深いオルガズム」が伝わってくる絵です。
また、「めのう」が何者なのかも謎、逢沢先生と石井の関係も暗示的で妄想が掻き立てられますね。
幻想的でありながら、ありふれた日常の風景が散りばめられていて、ともすると、作品に酔ってしまいそう。
何度もリピート読みしてじわっと感じる、耽美とはまた趣を異にする美しいBLです。