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こういう作品はとても好み。ましてやストーリーテラーの石原さんなのでおすすめの一冊です。
新装版とありますが、ずいぶん前にリブレのクロフネコミックスで購入して放置していたのを手に取りました。
同人誌作品などに手を入れて収録されたようで、非常に初期の作品ということができると思います。
単話、または数話完結の形をとりながら、軸としてはメインキャラの絵描き(Hな。ホームズ)と編集(ワトソン)というコンビで綴るサスペンスものとなっています。
人がよくてドジっ子のワトソンと、飄々と見せながら実はやり手なホームズというコンビ、いいですね~。
そして続巻があるようで、とても楽しみです。
思うにこの頃の絵が一番好きだな、と思ってしまいますね。
これはBLか?と言われれば、そうでもないと言えるし、でも匂いがあるのでBLジャンルなんだろうな。
石原さんは最近はそうでもないが、エロが少なく雰囲気と色気で魅せる作家さんなのですが、これもそういった意味で男の色気がふんわりと溢れております。
貧乏挿絵画家と新人編集者のコンビが探偵の真似ごとのようなことをしてその真相を知るというお話。
この作家・出泉は女にモテるイイ男、編集の南くんはいいように振りまわされています。
と言うと、木下さんの「由利先生~」を連想しますが、似て非なる組み合わせ。
大衆演劇の女形・葛葉に一目ぼれして、男と知って失恋。葛葉の変装にまた恋しては失恋と、何度も同じ人物に恋しているといったちょっと鈍感な純情青年。
で、その葛葉は先生とも怪しい関係そうなんですが、同じ一座の作之介も何やら、、、
と、主人公達がプンプンと匂う関係で固められているのです。
「其は怜々の雪に舞い」では、謎解きになる出来事はある作家の死。
亡くなった作家の同期作家への執着と思慕が、その生きている作家の心と呼応して妖しい関係を見せる。
ホラーチックでありながら、情の世界にも働きかけて、なかなか大人な秀逸物語になっています。
他にも、世に未練を残した女の怨念と犬が呼応して男をまやかすお話とか、息子の腕を取り返す母親の話とか、主人公達が活躍して謎を解いていくのです。
これは同人誌の「月の雫」が元になっているということで、それも同時収録されています。
出泉と南が違う名前で登場していますが、原点が見えていて、この雰囲気をそのまま洒落た進化にして、商業作品にしているのだということがわかります。