乱菊
稲荷家房之介のハガレン本。
東部(イシュバール)内乱時のヒトコマ。
数人の小隊で調査に出たヒューズ一行は、思わぬ敵襲に遭いピンチに陥ってしまうのだが、単身で乗り込んできたロイが敵部隊を殲滅し、事なきを得るというお話。
「百日の薔薇」を読んだ誰もがこの2人を思い浮かべるのだろうが(笑)、これが稲荷家さんの超ツボなキャラとシチュということで理解しても良いと思う。
もちろん若干キャラの関係性や性格は違うものの、基本は受けが強く気高い。
そして攻めはその気高さに跪く状態だ。
ラストの「フロ入って メシ食って 寝て 走って 闘って 生きて・・・行ける所まで行こう」という、最前線の軍人だからこそ言える重みのある言葉には少しジンとしてしまう。
死ぬまで生きようという、至極当たり前の事が、逆に彼らの命に対するぎりぎり感を思わせて、少し切なくなってしまう1冊であった。