snowblack
アンティーク同人誌2作目。
小野のひとでなしっぷりが全開の作品。
……だが、それだけで終わらないのがさすがのよしなが作品。
小野の初めての人、翔平。
彼は齢43歳にして、また新しい恋に目覚める。
相手は、仕事で知り合った若い片桐……
だが、あっと言い間に小野にお持ち帰りされちゃう。
哀れ翔平。
ホテルに直行した小野と片桐は、熱い時間を過ごすが、
ことが終わればいつもの小野。にっこり笑って「じゃあね♡」って。
こんなことばっかりしていたら、長生きできないよなぁ、と心配になるが
相手がなかなか良かった。
バーで話す共に傷心の翔平と片桐。
片桐は小野を「淋しそうだった」といい、
「一緒にいてあげるよって言えば良かった…」と悔いて涙を流す。
それを見つける翔平の表情は、大人の優しさを湛えている……
いつか、小野の心にこの人々のあたたかさが浸みますようにますように…
そして優しい人々の上に、幸せが訪れますように……
前作でも登場した翔平だが、今回は仕事関係で知り合った年下の片桐に恋をしてしまい浮かれ気分・・・ところがその彼はあっさり小野に持っていかれてしまい、しかもあっさり捨てられてしまうという、何ともお気の毒なエピソードだ。
なんか小野のお陰でふたりとも傷心なんだが・・・(;´∀`)
アチラの世界はある程度ドライな関係というのがアリだとは思うが、それでも誰も小野を悪く言わないところが彼の人柄を表しているのかもしれない。
まあ確かにそういう部分に小野の人に対する情深いところを感じたのだが、根本的には寂しい人間なんだろうなあとも思わされた。
抱かれている時ですら自分が一番であることを確認しながらじゃないと安心できないなんて、なんて哀しい人生だろう。
そしてそれをきちんと伝えられなかった片桐が、ひどく後悔をしながら泣くのも、ちょっぴりきゅんとさせられる。
翔平もある意味、片桐と同じ気持ちを小野に抱いているからこそ、腐れ縁を続けているのだと思う。
恋人同士にはなれなかった小野と翔平だけれども、少なくとも翔平は小野が幸せになれるまではいつまででも、彼の傍らで見守り続けるんだろう。
自分のお気に入りをぺろりと喰われても・・・。
なんていい人だろう、翔平さんって(笑)
彼に幸あらん事を切に願ってしまいそうになる、いやホントに。
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