お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
これまで【ドラマティック・ボーイズラブ】と銘打たれていたキャッチが【永遠のボーイミーツボーイ・ストーリーズ】に変更になっていたメロメロ第5号。
そろそろ作家陣が「え?キミ誰?」という状態になりつつある。
表紙デザインの装丁もシャープなものからほのぼの系に様変わり。
しかも今までなかった特集ものが組まれていた・・・それってかなり普通のアンソロっぽいと言うか、メロメロの特徴というものがなくなってしまうんではないだろうか、いやそもそも特徴ってあったんだろうか・・・と、暫し考えつつ内容吟味。
今号は明治カナ子の再登場があったので非常に嬉しかった!
前回の「ベス」もそうだったが、今回の「桜吹雪に蝶に滝」も作品としてのレベルは高い。
微妙な想いをいだき合う腹違いの兄弟のお話で、出来栄えとしても秀逸だ。
情けないけれども真っ直ぐで熱い兄に、少し捻くれてしまったクールな弟。
昔の病弱な面影をあまり残さなくなった弟に戸惑う兄が、なんとなく滑稽でもあり不憫でもあり。
兄は徹底的に弟に構うのだけれども、それは弟がお腹にいる時に、彼の母親に悪戯をして転倒させてしまったことへの罪悪感をずっと持っていることも影響していたり、兄への依存が別の感情であることにまだ自覚がない弟だったりと、微妙にすれ違い食い違う互いの心情は、なかなかに複雑だ。
やはりこの方、お話作りは抜群に巧い。
罪悪感からくる過保護が極度の依存を生み、そこから逃れようとしても逃れられない蟻地獄のような苦しみ。
いっそその穴に埋もれてしまえばいいのに、と思わされてしまう2人だった。
続きが激しく気になる。
またヤマシタトモコ「ばらといばらとばらばらのばらん」には、ちょっと油断していたので不意打ちされた気分だった。
女の子の目線で進むのは、ヤマシタさんがたまに使う手法。
自分が想いを寄せる男子を、同じ視線で見ている男子に気づく女の子が主人公なのだが、ライバルである彼に妙な親近感と言うか、戦友のような気持ちを抱いてしまうところが、とてもヤマシタさんらしい表現だと思った。
少し純文青春系。
たまにはこういう恥ずかしいお話も良い。
そして私の鬼門・えすとえむさんだが。
今回はスッと心に入ってくるお話だった!
「5g」は既婚者の指輪の重み。
そこに逃げ道と言い訳を作りながら不毛な関係ばかり続ける男が、『・・・そばにいたいのに うまい理由が見つからないんだ』と、自分だけを待っていてくれた男の胸に寄りかかるシーンは最高。
良かった、えすとえむさんを理解できて(笑)
特集「彼氏腐男子」と言う事で。
特集に惹かれて手に取った一冊でございますが…
腐女子が千差万別である様に、一応腐男子にも
個体差異と言うものはございまして。
何が悲しゅうて腐男子のアレコレ展開のステレオ
タイプを繰り返し目にするのかな、と。
この特集は、少々時期尚早でしたでしょうか。