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$10
麗人より2冊目のコミックス。まだ初田の頃のしうこ先生です。『ラストキスから始めよう』で、当時としては過激だった表紙から、今回は表題作の二人が寄り添うごく普通な・・・と裏を返してみると、片手が腰に伸びていて、という構図になっています。相変わらずあとがきが面白くて、ラスキスの後に来たファンレターに台湾からのエアメールや、BLと知らず間違って買ってしまったノンケのお兄さんからの手紙があったことなど書かれています。手紙までくれたお兄さん、腐男子になってしまったんでしょうか、気になります(笑)
・『$10テンダラーズ』
幼馴染同士のお話。何でも話す仲なのに、肝心のことは言いあってこなかった二人のすれ違い。元カノの言動でお互いの気持ちが確認できるんだけど「妊娠した」と嘘つく女も嫌いだけど「中絶ありき」な男にも魅力を感じないので、イマイチ乗り切れませんでした。
・『トカゲのしっぽ』
予備校で出会い、付き合い始めた二人。このお話は面白かったです。よくある設定だけど、これ以上傷つかないため、自分を生かすために、トカゲがしっぽを切って逃げるように、傷つきながらも自ら別れを告げるという比喩が、上手く活かされていました!
・『美しく、やさしい君。』前後編
怪我で役者生命を断たれた御曹司と姉の夫。本格ミステリーです。2時間ドラマにも出来そうな展開ですよ!しうこ先生はこんなミステリーも描けるんだな。最後のオチが・・・怖いです。お勧め!
フリートークでは美少女が沢山出てくる恋愛ゲームにハマっているそうで、いつかは♂×♂ゲームのキャラ設定などしてみたいと語っていますが、これは数年後に『ESCAPE』で現実になってますね!すごい!ゲームのESCAPEは廃番だそうですが、コミックスにもなっています。
1996~1997年に雑誌掲載された3つの作品が収録されています。
どの作品もなかなか濃い作品でした。
何が濃いかと言うと…相手に対する思い入れというか執念というか、中にはダークと言える作品も含まれていると思います(初田さんのお姉様は「怨念?」とコメントされたとか 笑)。
ラストの作品はちょっと危ないところまでいっているのですが、ラブが薄めでHばかりの作品よりこの位強い想いが感じられた方が私は萌を感じるので、どの作品も好きでした。
3つのお話ともタイプの違うキャラ達で、ストーリー展開もドラマチックなので飽きませんでした。
H度も麗人に掲載された作品が多めということもあって高めだと思います。
① $10
やんちゃヤリチン受♡可愛い♡
もっとこの二人の話が読みたかった!
②トカゲのしっぽ
なんでも持ってるオトコのことが、好きなのに、一方で劣等感もあって・・・この感じって同性ならではなんじゃないかと思います。黒人さんとのシーンがちょっと痛い、というか、差●表現大丈夫かな?と心配になりました。時代かな〜?
③美しく〜
メリバっ_(:3 」∠)_
光属性なのでメリバつらいです、、優、、そんなやつだったなんて、、なかなか打ちのめされます。
ただエロはエロいです。眼福。作画がお好きならぜひ。
表紙の感じから可愛いお話が読めるのかしらと思って読み始めたら…トンデモなかったw
最後の話こわっ!!!
最近流行りの萌えキャラとしてのヤンデレじゃなくて、本気のヤンデレですよ。
すぐ後のあとがきページに「これは怨念のマンガ?」としうこさんに聞いてるお姉さんの絵が描かれてて、笑っちゃった。
おかげで読み終わり直後の背筋のブルっと感がちょっと和らぎました。
基本ドラマティックな作風だから、病んだ方に振れると昼ドラ顔負けのドロドロラブになりますな。
そんな訳でインパクトがデカかったのは最後の「美しく、やさしい君。」ですが、表題作の「$10〈テン・ダラーズ〉」がまた別の意味で大概な作品です。
なんなの、このゆるい頭の受け…(苛)
クズ過ぎるだろう…
生理的にムリ。
真ん中の「トカゲのしっぽ」が唯一まともなラブストーリーかな。
ただ前と後ろに押されてこのコミックの中じゃ全然印象に残らない^^;
新装版の『懺悔』に再録されているので、そちらで読む方がこの作品の為にはいいかもしれません。
なかなか強烈な1冊でした。