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花丸文庫で二作挿絵を描いている作家で、データがどこにもないので、どんな作家なのか不明だけど、
佐和佳乃(さわよしの)先生の挿絵が、丁寧で凄く綺麗でした。
イラストレーターなのかな。漫画っぽくない、大人っぽい絵です。
剣持恭生:美容師
「風にそよぐ綺麗な色のカーテン」とは、可愛い綺麗なものが好きだった主人公の母の思い出。
16才で主人公を生んだ母は、子供のような人。
恭生は、義父から性的虐待を受けていた。
それを知った母は、主人公が14才の時、義父を刺殺して、縊死。
両親の死後、ずっとダメ男を拾う恭生。
両親の死は自分が原因だと思い込んで、幸せになってはいけないと贖いと痛みを求めて生きるドM、
各務健治:恭生の中学以来の親友。
恭生は、ダメ男を拾って裏切られることを繰り返して、その後に鬱になる。
その時いつも助けるのは、健治。
恭生の長年のトラウマを、解消してあげたのも、健治。
健治と恭生は、実は相愛だったのに、恭生が自分は相応しくないと諦めていた。
ちょっと拗れたトラウマ持ちを、ずっと支えて守ってきた幼馴染の純愛。
幼児期の性的虐待と、母親を裏切ったという罪悪感で、自分に罰を与え続ける主人公剣持恭生。
恭生がひろってくる男は、いつもくたびれたオヤジで、依存的で、恭生にたかるだけの寄生虫のような男たちばかり。
それもこれも、すべて自分への罰なので、友人や、店のスタッフも恭生のことが心配で、眼が離せません。そんな周りの優しさも、恭生にとっては、不快なだけで自分なんかに優しくして欲しくないと苦しく思ってしまいます。
親友の健治は、そんな恭生のことを放っておけず、面倒をみてくれますが、素直に健治にすがることは、自分を甘えさせることだからと恭生はかたくなに、他の男に身体を与え続け健治に嫌われたいと思っています。
幼児虐待と母親に捨てられたことがここまで深く人格を破壊するかと、気味悪くなるほどの恭生の歪んだ心を、すくってくれるのは、健治の愛の力です。
愛する人に今までよく頑張ったと許しをもらい、はじめて自分に折り合いをつけることができます。
もっと早くに生いたちとかなやみとか、健治がきちんと聞いた上で恋心を告白していたら、ここまで荒れた生活を恭生も続けなかったと思いましたが、ラストで幸せの象徴である綺麗な色のカーテンをやっと手に入れることができてホッとしました。