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boku no super hero
丸々1冊表題作です。
あとがきによると、元々は95年~96年に発行された藤崎さんの同人誌の作品だったものに大幅に加筆・修正されて単行本になったようです。
描き下ろしの作品は「僕らのレベルアップ」と言う作品。
「僕のスーパーヒーロー」と「僕らのチェンジアップ」だけだと、受け様の天然のお陰でちょっと物足りない感じがするので、この描き下ろしの作品があってよかったかな…と(でもあまり発展してないような気もするんですが…)。
藤崎さんの獣シリーズを読んでいた時にこの作品が未読なのを思い出して読んだのですが、このコミカルなノリは初期の藤崎さんっぽくて、明るくて楽しいです。
王道のラブコメです。
初出一覧
「僕のスーパーヒーロー」1995年8月 同人誌
「僕らのチェンジアップ」1996年8月 同人誌
「僕らのレベルアップ」描き下ろし
初版 1997年9月10日
「僕のスーパーヒーロー」
大輔と剣矢は幼馴染。一つ下で体の弱かった剣矢の兄貴分として大輔はずっと面倒を見てきた。高校生になって、剣矢はテニス部のエースとして立派に成長したが、相変わらず大輔にべったり。お約束のように、剣矢は大輔のことがずっと好きだったが、大輔は鈍くて気づかない。思い余った攻めは無理やり犯してしまいー。
「僕らのチェンジアップ」
初めてのHから1年。痛いという理由で、ずっとHはさせてくれない大輔だが、それでも大輔にくっつく剣矢。しかし、やっかんだ周囲が大輔にひどいことを言ってしまう。絶交するという大輔に、いっそのこと嫌われるためにもう一度だけしようという剣矢。大輔はそれを受け入れるがー。
「僕らのレベルアップ」
やっとHできるようになったけど、今度は心が欲しいと思う剣矢。好きと言ってくれない大輔にー。
べたなラブコメディですが、たまーに、藤崎さんらしいシーンがあったりします。初出が同人誌ということもあり、わりと好きに書いてるんじゃないかな~?展開が丁寧な印象でした。
ベタベタな幼馴染み同士の下克上モノでした。
ストーリー的には吉原理恵子さんの『幼馴染み』をまんま踏襲したかのような、The・王道。
でもそれがイイ。
このベタさには不変の萌えがある。
昔は身体が弱くて守ってあげてた幼馴染み(攻め)なのに、今じゃ成長してかっこよくなって立場がすっかり逆転してしまい、釈然としない主人公(受け)。
でも関係性は今も変わらず、受けは、犬ころのように慕ってくる攻めを突き放せない。
で、攻めは受けとエッチしたくてたまらなくて、ある日無理矢理犯してしまう。
攻めの一途さと軽い腹黒さがとても良かったです。
受けがちょっと天然でアホなのも良かった。二回目のエッチでのアホっぷりにはケタケタ笑ってしまいました。