アルファ軍人公爵家の子守役は運命を信じたい

α gunjin koushakuke no komoriyaku ha ummei wo shinjitai

アルファ軍人公爵家の子守役は運命を信じたい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
5
評価数
3
平均
2.3 / 5
神率
0%
著者
真宮藍璃 

作家さんの新作発表
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イラスト
兼守美行 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
価格
ISBN
9784815533083

あらすじ

特別な力を持つハイアルファの子供を産ませるために、オメガとして召喚されたらしいが、ハズレのベータだと認定されて危うく奴隷市に売られそうになる。
だが偶然居合わせた王国軍元帥で公爵のアレックスに助けられ、使用人として雇ってもらえることに。
公爵家には母を亡くした双子の五歳児がおり、子供好きな彬は子守役を申し出て……

表題作アルファ軍人公爵家の子守役は運命を信じたい

ブリントン王国軍元帥でカーディフ公爵、α
大学生、21歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数2

円満完結に引っ張られてしまったかな

召喚系のオメガバースに、子育てエッセンスが入った物語で、ジレモダあり、子育てあり、政情不安あり、誘拐シリアス展開ありの、設定てんこ盛りな作品です。

攻めのアレックス(本名はアレクサンダー)には双子の子どもがいて、その子どもたちのナニー役としてアレックスの屋敷で住まうことになった召喚者である彬。彼はオメガを切望された悪役公爵に無理やり呼び出され、だけどベータだったことからアレックスに払い下げされたいきさつがあり、アレックスの屋敷の使用人として生活するようになります。
それがどういうわけか、急にベータからオメガへと転換することになり、オメガを狙う黒幕に目をつけられるわ、初めての発情期を迎えるわで、召喚されてからの彬の身の回りの生活が劇的に変わっていくことになります。

召喚される前はもちろんオメガバースの概念など分からないので戸惑っていましたが、意外とそこは柔軟にこの世界に適応している彬が意外とタフだな、と。時代も違うし、生活様式も違う上にオメガバースの世界観にいきなり召喚されたにしては、元の世界に残してきた姉家族に思いを馳せることもあまりなく、寂しい感情も露わにすることもなく、いやに聞き分けよくこの召喚を受け入れてることに若干の違和感を感じなくもなかったです。
そのおかげか話がサクサク進むので話を追いやすいですが、色々とご都合主義なところが見えてしまったなと思いました。

私が無理筋ではと思ったのは、アレックスの元奥さんとの番関係は偽装だったということ。彼女の子どもをアレックスは自分の子として育てて、そこに彼女への愛がなく、彼女もまた自分を愛していなかったと断言できる夫婦関係ってよく分からない。
彬が、アレックスは元妻を愛し続けていると気にしている気持ちを和らげるための言い訳じゃなかろうかと思ったのは私だけ……?
偽装とはいえ番になってるんなら、身体の関係はもちろんあったと思うし、おそらく彼女には発情期もあったはずなのでそれをアレックスが慰めていたと考えるのが自然でしょう。そこには家族愛しか存在していないって……??ホントかいな。
一緒に過ごすうちに情が湧いたりしない?本当に割り切って夫婦ごっこをしていたのかしら?と疑問がいっぱいでした。

本当に偽装だったとしても、彬を安心させるための無理くり設定に見えてしまって、ストンと落ちませんでした。彬への好意を示す言動も分かりにくすぎて、アレックスの攻め像は私にはあまりハマらなかったです。
硬派で不器用なアレックスのキャラは嫌いじゃないけど、彬と円満に結ばれていく展開に少し引っ張られ気味になってしまったかなと思ってしまったところで、中立としました。

0

要素てんこ盛り、子連れ貴族ファンタジー。攻めの心情をもっと深く知りたかった

貴族で異世界転生でオメガバースで…
さらに後半にはなんと若干SF!?的な要素も出てくる、
てんこ盛りのファンタジーでした。

兼守先生の表紙イラストが麗しいです…!
軍服姿の攻めと、クリス、トーマスという二人の子供たちも
可愛らしくて、ナニーの彬と二人のシーンはほのぼの、癒されました(*´˘`*)

(以下、核心に触れるネタバレありのレビューとなります。
未読の方、ご注意ください)



異世界の王国軍軍帥で公爵・アレックス×
義兄を守って代わりに亡くなり異世界に転生した大学生・彬。

アルファの目には金色の光が宿り、
オメガは虹色の光が宿る(ベータは特徴なし)ー
そんなふうに見た目でバース性が分かってしまう、という
独自設定あり。

さらにこの世界のオメガは皆召喚されてきた者と
その子孫、ということ、
アルファをも凌ぐ”ハイアルファ”という存在が現れることがある、
という設定もあります。

オメガが差別・管理され
アルファの貴族が幅を利かせている世界の中で、
民衆の力が大きなうねりとなりー

という歴史を変える革命的な動きも描かれ、
壮大なお話でした。

ただ、要素てんこ盛り、お話も壮大であるが故に、
二人の恋愛模様、恋心が募っていく様子がやや薄味に
感じられてしまったかな、、?

特に攻め・アレックスの心情が
いまいち伝わって来ず、終盤で急に熱い想いを
彬に告げるシーンも共感が薄くなってしまいました;

あと、、
個人的に、もうちょっと早く知りたかったー...と
思ったのが二人の子供たちの素性(?)です。

最後の最後にアレックスの実子ではないと
明らかにされるのですが、これ、なんでもっと早く
明らかにしなかったんだろう…?

アレックスが、前妻ジュデのことを今も想い続けているー
そんなふうに思い悩んでいた彬の悩みが
割とあっけなく解消されて、結果オーライではあったかもしれないのですが。。

あと、読んでいて一箇所「??」となったのが、
クリスとトーマス、双子たちの性別(バース性)のお話です。

前妻ジュディは、こちらの世界に召喚された際
既に身籠っていたー
(つまり、飛ばされる前のバースのない世界で妊娠していた)

召喚された人物が、こちらの世界では皆
バースを付与されてしまう。

そしてジュディはオメガとなり、
お腹の中の子供たちは”ハイアルファ”に。

ただでさえ、8割以上がベータになり
ほとんどアルファにもオメガにもならないとされる
”性別付与”で、ハイアルファになる確率とは。。

いや、でもファンタジーだからなあ…と
そこにツッコミを入れるのも野暮だなあと
自分でも思うのですが;
ちょっと都合いいなあ..と思ってしまったところがありました;


ということで、
可愛い子供たちとのナニー生活にはほのぼのと和みつつ、
恋愛面での萌えを感じるには、
二人の心が重なっていくプロセス・
特に攻めの心情が分かる部分が物足りなく感じ、
こちらの評価となりました。
(「萌」ですが萌よりも(子供たちとの触れ合いに)
なごなごした感が強かったかも、です)

1

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