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ai wo shiranai humanoid no renai funtouki
なんだか淡々と読み終えてしまいました。。
決して、面白くないわけではない。
…なのだけれど、特に受け・遥佳の心情に、共感よりも「うーん...?」と
首を捻ってしまう部分が多かった気がします
綴られる文章も、なんて言うんだろう…
温度感が低く、グッと心掴まれる部分や共感を覚えるところが
個人的には少なかったかな、と..
常にセフレ扱いしかされない遥佳(受け)が人間との恋愛を諦め、
自分の理想どおりのヒューマノイド・凌人(りひと・攻め)を発注、
念願の”恋人との二人暮らし”を始めるけれどー
と始まる、近未来SFファンタジー。
片岡先生といえば今までに「俺がニールって言ってんだろ!」を
拝読し、楽しく読めた記憶があるのですが;
今回まず個人的に引っかかってしまったのが、
攻め・凌人の言葉遣いとyoco先生による儚げなイラストとの
ギャップです。
凌人が自分を「俺」と呼ぶのも、
「〜じゃねぇの?」「〜ねえよ」といった言葉遣いも、
どうしてもしっくりこなくて。。(これは完全に好みの問題だと思います)
それから、一番最初、凌人視点の濡れ場→突然フラれるシーン。
こちら受けの遥佳視点で物語中盤にも同じ場面が出てきます。
最初の凌人視点のシーンなしで、
”遥佳がヒューマノイドを発注する”場面から始まった方が
物語世界にすんなり入りやすかったかな、という気がしました
(もちろん、本の中で紡がれる文章に無駄な部分など一つもないと思うので、
あくまでも個人的な感想として。。)
人間同様に考え、学習し、歳もとるヒューマノイドだけれど、
本気で人に恋したり愛することはないー
そんなことは承知の上で発注したものの、
いざ同棲生活が始まるとどんどんと凌人との甘い関係、
深みにハマっていく遥佳の気持ちには共感でき、
ヒューマノイドに本気で恋してうことの切なさを感じることができました
で、その後。
「凌人の感情は”役割に忠実であろう”とするヒューマノイドの本能で、
本気の恋ではない」と感じた遥佳が、
色々な実験を経た後それを確信し、別れを切り出すー
という流れ、展開の予想はついていたのですが...
その後、本気を出した凌人からの求愛に対する、
頑なな遥佳の態度に、うーん...
(ページで言うと230Pぐらいまで、
かなり終盤まで凌人の「好き」を拒んでいます)
そして、凌人が「役割に応えたい」というインプットされた本能ではなく
本気で”遥佳のことが好きだ”と感じるようになるまでー
というその過程が、いまいち薄いかなあと思ってしまったこと。
このあたりが、読書中・読後のモヤモヤに繋がっているのかなと
思います;
yoco先生の素晴らしい挿絵もあり、
場面のイメージもしやすい文章でもあったのですが、
いまいち攻め受け二人の感情に納得・共感しできず、
淡々と読み進めてそのまま終わってしまったかな、
と感じる一作でした
先述した「俺がニールって…」は
楽しく拝読した記憶があるため、そちらの作品と
次回以降の作品で、萌えやドキドキを目一杯感じたい!と思います...!
人間とヒューマノイドとの種族を超えた恋愛ストーリー。
ファンタジーともSFとも言える、ヒューマノイドと人間が共生している近未来的な世界観に、しっとりとした筆致と儚げな絵柄が非常によくマッチしています。
自分の理想を詰め込んだ恋人ヒューマノイドとの理想の関係、理想の時間、理想の空間を手に入れた男の心の隙間を描いた物語は、愛と愛とが錯綜し合っていく焦ったさが胸に響きました。
この作品が面白いのは、別れから始まること。理想の恋人を手に入れたが故の苦悩に深く触れています。
別れから何を考え、何を得ていくのか。心の奥底に秘められた大事な想いに気付いていく成長型ストーリーは、愛を知らないヒューマノイドが愛を知っていくことを軸として物語が進みます。
この作品のヒューマノイドはかなり性能が高く、ヒューマノイド設定がなければ、ほぼほぼ人間です。人の役に立つことが喜びとされている彼らですが、ちゃんと物事を思慮深く考える能力に長けていて、そういう意味では完璧すぎるヒューマノイドといえます。
だからこそ、遥佳はヒューマノイドの凌人を好きになってしまったわけで、本気で好きになったから別れるという選択をするのです。
ココ↑ね。
別れの理由として一番大事なポイントなんですけど、好きになったから別れるという選択は少々傲慢ではないかと思ってしまいました。
恋人ヒューマノイドとして作った彼を、本気になったからと恋人解消を告げること自体ヒューマノイドとしてはかなりダメージだと思うからです。自分の存在意義が失われたわけですから。
ただの同居人扱いになって家に住まわせるだけの存在にするわけなんですけど、以前にも増して手厚く凌人の世話を焼いたり、でも会話はめっきり減ったりと、なんか謎すぎる行動ばかりで意味不明でした。
こんな行動、ヒューマノイドであろうとなかろうと共感するのが難しいような…と思ってしまったのは私だけでしょうか。ややこしいことしてるし、結局自分可愛さにしてるだけのような気がしてなりませんでした。
ヒューマノイドは愛情を知らないとはいうけど、愛されることを遥佳は知りません。
凌人の想いになかなか向き合っていこうとしない遥佳にはめちゃくちゃ焦れました。
愛することを知らない、愛されることを知らない2人のすれ違いラブは、うまく噛み合わないシーンが多くて歯痒かったです。
タイトルに「ヒューマノイドの恋愛奮闘記」とある一方で、遥佳にとっても恋愛奮闘記になってるんですよね。だいぶ拗れまくった恋愛模様のストーリーでしたが、両視点から話が展開していくのは有り難かったです。
遥佳の陰鬱な性格に対して、凌人が明るい陽キャだったのが個人的にはGOOD。遥佳の性格が私にはあまりハマらなかったので、凌人で中和されて結果いい感じにまとまってくれてホッとしました。