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koi ooki koushakuα tono itsuwari no amayakakon
恋愛経験値は高くても、恋の偏差値は低めな公爵サマの本気の愛。
偽りの婚約者設定から始まるストーリーには、あーコレ偽りが本物になっていくパターンのヤツね、と読む前から終わりを予想して期待値が上がりっぱでした。
事情が色々あったり、想いがうまく噛み合わなかったりと、エンディングにたどり着くまでの2人のすれ違いには胸が痛くてたまらんシーンも多々ありましたが、期待通りの甘やかを最後はしっかりと味うことができた読後感に大満足です♪( ´▽`)
苦労人で健気なオメガの雨瀬視点なせいか、プレイボーイのケアリーを好きになってしまう恋の報われなさが響くストーリーです。とにかく前向きに頑張る雨瀬には応援の気持ちしかなく、不憫な境遇にも負けず密やかにケアリーに想いを寄せる控えめな姿にはホロッときます。
問題はケアリーです。
本気モードになった相手に対しては言葉にするのが苦手なのか、欲しい時に欲しい言葉をくれない彼に喝!嫉妬すると意地悪しちゃうタイプなようで、雨瀬が友人と買い物していた様子を見たあとのベッドの誘い方は、ハッキリ言ってナイわーでした。
そのベッドシーンは雨瀬の片想いの心情が切な苦しく描写されていて、好きな人に抱かれてるのに、あんなにも悲しいシーンってあるだろうか。
ケアリーの態度も言葉も、終わってみれば子どもっぽい嫉妬からだと分かりますが、イヤな態度を取る前に伝えることを伝えなさいよと、大事なことを見落としまくっている公爵サマにプンスカでした。
すれ違いや誤解が余計に悲しみや不安感を煽ってきますし、ケアリーの些細な行動やケアリーの姉の言動も雨瀬の恋心を追い詰めていくところがやるせなかったです。
この作品では、通常「運命のつがい」と言われているワードが「天命のつがい」という言い方をします。意味はほぼ一緒。彼らの運命が果たして天命なのかどうか注目しながら、2人の想いが合わさっていくその瞬間をぜひ見届けて欲しいなと思います。
特定の相手を作らずにきたプレイボーイが、嫉妬も執着もしていく"らしくない"変化からもぜひ目を離さないで下さいね^ ^
ちょっとどーーしても、βの当て馬・テス君の方が
いいんじゃなかろうか…、という思いが抜けず、
「神」か「萌2」か迷った末の…「神」評価です
先生買い&表紙買いしたこちらは、
イングランドが舞台の身分差オメガバース。
受けの境遇や攻めとのすれ違いが切なくも、
最後には甘さと幸福感に満たされる物語です。
年上貴族スパダリ×施設育ちの不憫受け。
途中、受け・雨瀬の涙に自分も涙し、
切なさをたっぷり味わいました。(褒めてます…!)
お話の内容について書く前に、まず。
篁ふみ先生のイラストが、表紙から何から全て麗しいです✨
攻め・ケアリーの美しさが際立ってる…!
挿絵が好みドンピシャすぎて震えました。
そして今作もう一点、すごく良かった…と思えたのが、
2人の出会いを生んだキューピッド、攻めの姪っ子マチルダの存在です。
なんと今作、実は葵居ゆゆ先生初の
”女の子”の子連れ(とはちょっと違うかもですが)ものだとのこと。
このマチルダがもう、セリフから何からいちいち全部可愛くて、個人的に大好きなキャラクターでした☺︎
いじらしくて、愛らしくて、
雨瀬じゃないけどぎゅっ…とハグしたくなるような可愛らしさです。
雨瀬とマチルダの最初の出会い。
マチルダが、雨瀬のかばんについた”雨粒のぬいぐるみ”を
「泣いてる」と勘違いして話しかけてくるのですが、
この初登場時からずっと、可愛くて仕方ない女の子でした(*´꒳`*)
そして、いざ内容。
いろんなところを削ぎ落としてシンプルにまとめるならば、
「貴族スパダリαによる、不憫Ωの救済」なんですが…
この作品の面白いところ・特徴は、
攻め・ケアリーの印象が、ぐんと高いところから
途中ががっと下がるー
というところじゃないかな、と。
雨瀬がバイト先の店長に無理矢理迫られているところに、
救済に入ってくれた出会いの場面。
個人的にここが一番ぐぐっと心掴まれ、
「はぁ…かっこいい」となったところで(!)、
その後のマチルダに関する発言
(ここは彼がうまく素直な気持ちを言語化できないだけなのですが)、
当て馬・テスが現れてからのケアリーの嫉妬と独占欲、
自分の中の恋心を素直に雨瀬に告げない(告げられない)ところなんて、
「あーあーあー…」と思わされっぱなし、だったんですが…
彼の育った環境的に「唯一の愛」というものに
対して懐疑的だったり、
本気の恋、というものが30数年の人生の中で
初だったー
ということが分かり、そんな「完全無欠の超絶スパダリ」ではないところこそが、
ケアリーという人の人間くささを表していて
魅力に思えるように。(絆された、とも言う…?)
一方の受け・雨瀬は孤児でなかなか引き取り手がつかず、
やっと引き取ってもらえた先の養母が亡くなり、続いて養父まで事故で亡くして天涯孤独に。
事故を起こした相手からいちゃもんをつけられ訴えられたりもしていて、
“不憫受け”を地でゆく不憫さ、
書いてるだけで泣けてきます…( ; ; )
特に、優しく愛情深かった養父ハリーのことを
ケアリーに話していて泣き出してしまうシーン、
ほろほろ泣いてしまいました。
ケアリーの言動を誤解し、自分の思いは一方通行…
と思い悩み別れを決意する後半まで、
切ない展開が続きます。
それでも!
ラストは限りなく甘く優しく、幸せに満ちたもの。
可愛い息子が生まれてからの2人の様子が
描かれているのも嬉しく、
夜明けの物語大好き人としては、とてもとてもグッとくる展開・お話でした✨
…ただ。でもでもね!と、ここで終わらないのが
先述した評価を迷った理由、当て馬テス君の存在です。
βだけど、告白のタイミングを待っていて
それが遅すぎたよねとは思うけれど、
誠実で真摯で、嫌いにはなれない人なんですよね…
「運命」(←作中の表現では”天命のつがい”)
に抗う物語に惹かれてしまう自分としては、
テスと共に生きる方が、より幸せなんじゃないかなぁ…と読後の今もまだ、思ってしまっていたりします;
でも、雨瀬が「ケアリーを好き」なようには
タスを好きになれないのだから、仕方ないよね…と
半ば無理やり気持ちを落ち着かせました。
そして、まだあるか!という感じなのですが
もう一点だけ。
ケアリーのお姉ちゃん!
ラストのケアリーのお見合い云々…は、
それが弟と雨瀬をくっつけるための
ある種の作戦だったとはいえ、意地悪すぎませんかー…!
(自分を想ってくれてる人をも傷つけてますし)
普通に言葉で諭しても良かったんじゃ…
でも、それぐらい荒療治じゃないと
この2人の場合、にっちもさっちもいかなかった気も。
…とここまで長々いろんな思いを書いてきましたが、
読み終えた後もこんなふうに悶々としてしまうほど、
攻め受け2人だけでなく
脇キャラの言動や心理についても考えさせられた一冊。
これからも何度も読み返し、
その世界観に浸りたいな…、好きだな、と素直に思えた物語でした。
なので、「神」です✨