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岩田天涯の篠原カヲルへの執心は独占欲の様に見えて、
実は何かに対する崇拝なのではないか、とふと垣間見える
一瞬がある。
そう。人でなしが恋しい男に執着しているのではない。
人でなしと自らを責めている男が、恋しい男の中に救いを
見出したいと無意識に願っているのだ。
文士同士の恋模様を描くシリーズ、端緒であります。
初読み作家さんです。
絵柄はちょっと少年漫画っぽい感じがしました。垢抜けないというか、ムサイというか。
でもその絵柄が作品が持つ少しほのぼのした雰囲気には合っていると思います。
ちょっと古い時代(年代は書かれてないのですが、明治の末~大正初めくらい?)の文壇が舞台になっています。
主人公2人は物語が始まった時点で既に恋人同士の関係なのですが、岩田の性格が元々俺様で傲慢なのもあって、カヲルに対する執着と独占欲はかなり凄まじいものがあります。
主に岩田のこの性格のせいで色々問題が起こるのですが、なんだかんだ言って結局は上手く収まる(少なくともこの巻では)お話になっています。
カヲルにはまだ少年の書生、広太がいるのですが、この子がまた健気で可愛い。
広太の友人、竜虎も含め、どんな物語が展開するのか先が楽しみです。