お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
rhodolite
攻・芳村史柾
受・雨宮裕一
ロードライト~冴えた結晶~の続編です。
雨宮の勤める宝石店で、新人デザイナーのコンペがあり、それに参加する新人3人の1人が芳村です。
雨宮もそのコンペが行なわれる展示会に仕事として関わるのですが、参加デザイナーの今田が雨宮に接近してきます。
家出をして行方の知れない弟に似ているから、と雨宮に自分の作った宝石を渡そうとしたり、芳村との関係を疑い「悪いやつから守ってやる」的な発言をしたり。
ストーカーチックになってきた今田への対応に苦慮します。
同時期に、芳村のデザインを「ココには向かない」と言い捨てる猛一人の新人デザイナー・冬口の存在が、芳村をイラつかせる。
冬口は芳村のデザインを貶しているのではなくて、「老舗の宝石店には向かない」と言いたかっただけなのですが。
最初は冬口の言っている意味が分からなかった雨宮ですが、芳村のデザインを見ていて納得します。
また雨宮の同僚の伊藤に、2人の関係についてカミングアウトします。
同僚であり親友である彼を困らせるつもりは無かったのですが。
雨宮が今田のことで困っているのを知って、冬口が先輩デザイナーの春日から今田の情報を入手してきます。
今田は弟を溺愛していましたが、その愛情が兄弟以上のものだったこと、兄であることを盾に身体の関係を強要していたこと。それが嫌で家出をしたことを突き止めます。
それらの事実を突きつけられた今田は、持っていたナイフで芳村を刺そうとしますが、とっさに雨宮が庇い傷を負います。
雨宮の周囲のトラブルと、芳村の抱えるイライラと。
同時進行で絡まって、ストーリーは深く繊細です。
恋愛と、仕事と、人間関係と。
全部をしっかりと書き込んであって満足の読後感でした。