あらすじ
大学受験を控えた高校生・時森礼央(ときもり れお)。ある日、慌てて乗った終電の終点は、見知らぬ街「極楽城」だった。実はここは“極楽”とは名ばかりの、罪を犯した神々が罰を受ける流刑の地だったのだ。神々にとっての「罪」とは、「感情や願望を抱くこと」。
礼央は、城主・伯鶴(はく つる)に目をつけられ、商人・墨天(ぼく てん)の世話になりながら暮らすことになる。もう一人の城主・伯龍(はく りゅう)から、伯鶴は過去愛した人と礼央を重ねているらしいという話を聞き……この街には不似合いな普通の人間の「つもり」だった礼央は、神々との情愛と争いの渦の中に飲み込まれていく。