もしもぼくがきれいなら

切ない片想い

八木・小谷の｢彼の触れたくちびる｣シリーズの関連作品です。

ナンパで知り合った城を、｢好きだなぁ｣と自覚したものの
彼には、既に想いを寄せる“きれいな人”がいた―。

軽いように見せかけて、実は健気で臆病なシン。
城が、らくがきで書いた自分の名前のメモを、
こっそりと財布に忍ばせてしまうあたり、発想が乙女で可愛すぎです。
カラダだけの付き合いだとわかっていながら、城の見せる優しさに
シンの想いは募る一方で、とにかく切ない。
そんなシンに対して、城の気持ちが傾いていく様子も、
無理なく丁寧に描かれています。
切なくて、最後はハッピーエンドのお話が好きな方は
楽しめる作品だと思います。

ちなみに、城の片想いの相手は、28歳になった小谷でした。
八木もちょっぴり登場していて、幸せそうな二人の姿が見られますよ。

同時収録作品の｢恋人になる前に｣は、八木の友人たちが主人公。
こちらのお話も、友人を好きになってしまった戸惑いや
大切だからこそ失いたくないという気持ちが
うまく描かれている作品で、こちらもオススメです。