あらすじ
因果応報、自業自得、身から出た錆…
錆っていうのはこういう顔をして追ってくるのか──。
会社員になってそこそこ中堅のアラフォー・砂守良吾は、学生時代に家庭教師のアルバイトをしていた頃の苦い記憶を忘れられないままでいた。
思い出しては反省と後悔に苛まれる日々の中で【苦い記憶】の元凶であるかつての教え子・薬糸玲二と思いがけず再会してしまう。
薬糸は砂守にとってまさに二度と顔を合わせたくないと思っていた人物で、容姿も雰囲気もがらりと変わっているが薬糸の「先生」呼びに砂守の身体はまるで金縛りにあったかのように強張り始める。
一方の薬糸は笑みを浮かべながら、「僕と付き合うて」と砂守にジリジリと迫ってきて……。