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シリーズ通しての感想ですが、、、、
官僚って(真面目に働いている方々)、本当に大変な仕事されているんですよね。そこにBLを入れるってのは無理が・・と思いながら読み出しましたが、まぁ想像出来てしまうというか、あるかも・・って思えるのが不思議。かわいさんの力なのかも知れません。古い作品なので、大蔵省?ナニソレ美味しいの?とか出てきますけど(笑)ノーパンしゃぶしゃぶなんぞ、懐かしいを通り越してあの時代って・・・と思ったりしました。
で、男性同士の恋愛でなかったら、連続ドラマになりそうなストーリ。いや、BLで大人の俳優使ってやって欲しい!それこそ、何食べの二人でつくったら良いものになりそうな気がします。
で、お話はエリートコースを歩む同期の二人が世の中ではままある、離婚や不妊などによって挫折を味わい、それでも昼間の顔(仕事)のためには耐え忍んでストレスを抱える。そんな時にそばに居たある意味お互いの立場も状況もわかっている相手に惹かれていった、ということなのかな。
司馬なんかは「学生時代や独身時代にモテて遊んで、妻とは不仲になって、離婚して、でも子供可愛くて仕方がない」っていうその辺にもいそうな(エリートなだけど)男。桐原は「出世のために婿養子になったものの、自分のせいで不妊、他の男の子供を妊娠される、さらには男娼として政界のジジイの相手をする」というなんともちょっとレアでかわいそうに思える男。
最初は桐原が司馬を拠り所にしてしまうんですが、時を経て、司馬は桐原に対する情を自覚していきます。
印象的だったのは以前会った有馬に対する桐原の
「夫とは一旦日常を離れて外に出ると、こんな厳しい顔で日々を過ごしている生き物なんだろうか・・・」
というところです。有馬は司馬の友人で外務省のため、華やかそうで少々軽薄そうな、それでいて情報通だったりする男として出てくるんですが、外相対談時の業務中の有馬を見て発した言葉でした。
みんなそれぞれに問題や悩みを抱えていて、それでも自分の足で立って進んでいく、そんな強い人達(実際は弱さを周囲に支えられているんですけど)の人間模様というか、ドラマを描いている小説でした。受けにあたる桐原も、攻めに精神的な拠り所を求めているものの、仕事や芯のところは寄りかかる訳じゃない、これぞBL(と、私は思ってる)なストーリで神評価です。
ラストはふんわり、彼らがこれからどう人生を歩んでいくのか、その後を見てみたい気持ちになりました。