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sonoyubi no tadoru kizu
表題の「その指をたどる傷」他2編は男子フィギアのふたりのスケーターの話。互いのスケーティングを観た時から片時も頭から離れなかった滑り。ちょっとした不調から得意のジャンプを飛べなくなったアルは、不安と焦りを由良にぶつける。向き合ったふたりは…という内容です。
「aspire」は受けアル(アレックス・G・筒美)視点で現在。
「incubation」は攻め由良晴臣視点で過去から現在に、ふたりが邂逅した時間の話。
「その指のたどる傷」は再びアルで「aspire」の翌日の話。
この三篇を一気に読むことでシリーズに厚みがでてきます。憧れ、嫉妬、羨望、絶望、希望などの色んな感情が画面からひしひし伝わってきて、読む度に感動してます。彼らは一生滑り続けていくに違いなと思わせてくれます。間もぜひ読んで欲しいです。
「Solitude」はサラリーマンと旅する音楽家(ハーフ)。
えみう的にはハッピーエンドですが、そうとは取れないかもしれません。
「enchainment」はフランスの伯爵家の息子ルイスと使用人雁也。
身分差です。最後のルイスのセリフがとても好き。
「恋になる日」は健太と従兄弟雪人(病弱)の話。
再読して彼らの年齢が…中学2年くらいで読んでましたが、どうなんだろう。健太の正直さと実はHに慣れてる具合の雪人というアンバランスもかなりポイント高いです。
収録されている共通のコンセプトは「前進」だと思っています。不安、絶望、焦燥から前進するための恋。どれもこれも粒ぞろいで大好きです。今は古本でしか買えないのかな? そこがもったいない。ぜひ新装版を出してもらいたい! 世に残したいです。
あ。どれもこれもHシーンは雰囲気がありつつもしっかりした描写なので見ごたえもあります(…見ごたえって変な言い回し)。
これが初コミックスのようですが、相変わらず絵が美麗。
スケーティングも濡れ場も、身体の腺が色っぽくて萌えます。
太陽のように明るく温かいアレックス(アル)と、
月の光のような凛とした美しさを持つ由良。
そんな二人のスケーティングは全く対照的。
実力も才能もあるスケート選手同士の恋。
自分にないものを持っている相手に憧れ、時には嫉妬し、そして恋をして。
並んで歩いて、未来へ向かおうとする二人の姿がとても素敵です。
最愛の人が一番のライバル。そんな対等な関係に萌えました。
冬季オリンピック開催中ということでタイムリーなフィギュア物を手にとってみたのですが、これがすごく良い!
剣先生の美しい絵と繊細なフィギュアの世界がとてもマッチしていて素晴らしいの一言です。
アスリート同士お互いの演技に対する嫉妬やら憧れやら複雑な思いを抱えているわけですが、認め合い寄り添うことによって今以上の高みに到達することを願ってやみません。
個人的にはノックノックジョークのシーンが可愛くて良かったです。