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αou to Ωou no himekoi
伊勢原ささら先生のオメガバース王族ファンタジー。
まもなく統一されようとしている国々の王同士、αのサミュエル×Ωのコーネリアのカプです。
同じ日に発売された現代もの(「臆病ウサギの純情」)がすっごく好みで最高に良かっただけに、こちらのお話は攻めの言動の傲慢さ・思考が如何せん受け入れがたく、萌え度としては低くなってしまった…
「オメガは夫を陰から支えるべし」という考えを言動で押し付けてこようとする姿は、昭和初期?のふるーーーい男性像そのもの(知らんけど)。
主人公二人は王として対等な立場のはずなのに、受けのコーネリアが「です・ます」調で敬語で話し、攻めの方はカジュアルな話し方をしているのも”夫・男性におとなしく従う妻”的な昭和な価値観を想起させられてしまい、もやっとしました。
とある事件が起き、それがコーネリアの危惧していたとおりとなり、サミュエルは自分の考えをあらためコーネリアに謝罪はするんですが…
なんというか、最初の拒否反応を払拭するまでには至らず。
それでも、コーネリアが心底サミュエルに惚れていて幸せそうなのが幸いだったかな。
なんだか小うるさい小姑的な視点でサミュエルを品定めしてしまい、いまいち恋のお話には乗り切れなかった感が;
攻めの悔い改める姿が見られ、なんとか溜飲が下がりました。でもこの先もしっかり見てるからね…!と言いたい笑
秘密の恋人同士の2人。しかもどっちも王様同士。
ゆくゆくは二国を1つに統合することになっていて、王2人はαとΩということもあり、番になったら良いのにねって周囲は思っている状況の舞台背景です。
婚約中とはいえ隣国その他各国にはアナウンスしてないため、少々ややこしい状況になっていきます。
この2人、圧倒的に会話が足りない。
αのサミュエルの方は、考えるより口が先に喋るタイプ。
Ωのコーネリアの方は、言葉にするより思うタイプ。
どちらも王としての資質は抜群だし、統合に当たって婚姻となってもお互いがパートナーとして尊重し合えればいいだけのことなのに、互いに思う統合後の二王の立場像は2人ともに違います。
サミュエルはコーネリアに、お前は一歩下がってついてこい。結婚後は俺のサポートよろ。みたいな感覚です。
あーーー…これは妻のキャリアをガン無視して、俺は仕事、お前は家庭を守れというモラハラ夫に近い思想ですね。
そして。
コーネリアはサミュエルにプロポーズされているのに、隣国の王女がサミュエルと結婚したい意思表示を知った際、サミュエルとの結婚はいいお話だと思うと失言。王女様はコーネリアにサミュエルのことをどう思ってるの聞いたが、答えられません。
はーーー…最悪な反応です。サミュエルの求婚への想いに対する不誠実さに加え、王女様をピエロにしています。
サミュエルは発言をする前に少し考えて。
コーネリアは思うだけじゃなくてちゃんと言葉にして。
国を一つにするんだから大変なことですよね。しかも結婚も関わってくる。
結婚したあとの王制についてどうする?とか話しなかったのかな。
いずれにせよ話し合いが足りてない。お互いの国の側近たちもスルーとは…いやはや。
好みの問題ですが。コーネリアみたいに、好きなのにウジったり、ましてや誰かに好きな人との婚姻を後押しするなんて行動に1ミリも共感出来ませんでした。
隣国の王女様の方がキッパリしていて気持ちがいいです、個人的には。
サミュエルのため?国のため?うーむ…
サミュエルの気持ちを蔑ろにしといて、その言い訳はちょっと…でした。
ま。なんやかんやあってうまく収まりますけど、ピンチにならないとハッキリした感情に気が付かないってどうなんだろう。
これからはもっと話し合いをしてよりよい国づくりをして欲しいと思います。