見習いコンシェルジュは理想の上司をひとりじめしたい

minarai konsheruju ha risou no joushi wo hitorijime shitai

見習いコンシェルジュは理想の上司をひとりじめしたい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×26
  • 萌2
  • 中立3
  • しゅみじゃない4

87

レビュー数
6
得点
83
評価数
25
平均
3.6 / 5
神率
40%
著者
川琴ゆい華 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
たつもとみお 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403526084

あらすじ

実家の旅館で将来働くため、現在ホテルで修業中の侑李。ところが教育係の蓮条からダメ出しを受けた上、「明日からうちに住め」と提案され……? 一流コンシェルジュ×愛され末っ子の恋!

表題作見習いコンシェルジュは理想の上司をひとりじめしたい

30歳,ホテルのチーフコンシェルジュ兼エルダー
23歳,ホテル新入社員,コンシェルジュ見習い

その他の収録作品

  • 新米コンシェルジュは理想の上司をもっとひとりじめしたい
  • あとがき

レビュー投稿数6

職場の上司と同居することになりました

今回はチーフコンシェルジュと
コンシェルジュ見習いの新入社員のお話です。

受様が教育を請け負った攻様によって公私ともに
大きく成長していく本編と恋人になってからの続編を収録。

受様の実家は老舗旅館ですが
末っ子ゆえにいずれ旅館を手伝ってくれたらいいとの
言葉そのままに家業に関わらず自由奔放に育ちますが

大学卒業後は祖父母のとりなしにて
3つ星ホテル「グランメテオ東京」に修業に出されます。

日系ホテルであるグランメテオ東京は
5つ星への格上げすべく1年半前に外資系5つ星ホテルの
コンシェルジェだった攻様をヘッドハンティングし
ソフト面からのサービス向上を狙います。

受様の新人研修は基礎研修から始まり
接客係、ベルスタッフの研修を経た今はフロント係の
実地研修中ですが

本日、フロント業務を終えてバックヤードに下がると
険しい顔をした攻様に呼び止められます。

攻様は本日遅刻ギリギリでフロントに立った受様に
いずれ帰る場所があるからと甘えているなら
他の従業員にも失礼だと駄目だしされる事となり

受様は自分の至らなさを痛感し
今後は全力で務める事を誓うのですが
なんと攻様は受様の失敗を自分の失敗だからと
「明日からうちに住め」と命じるのです。

果たして受様に攻様と同居なんてできるの!?

雑誌掲載作のタイトル作に続編を書き下ろしての文庫化で
ホテルランク上げを使命とする攻様と
実家が旅館を営む受様のラブコメディになります♪

攻様は受様の祖父母から直接受様を託されており
可能な限り短期間でスキルアップするための最善策で
弟子が師匠宅に住込みで修業するようなものといいます。

受様は攻様は完璧主義で合理主義な攻様とは
いろいろな面で正反対で相性は最悪だと思いつつも
攻様に否という選択肢はありません。

いくら受様の祖父母に頼まれたからと言って
ここまでするのか!? と思ってしまいますが
ここまでするからこそ面白いとも言え
噛み合わなさそうな2人の攻防戦にワクワクです。

攻様と祖父母のエピソードを聞いたり
攻様に世話を焼かれつつ、体力つくりや料理をしたりで
生活全般が整っていくので素直に楽しくなっていく
受様って結構チョロくないか!? と思っ足りしましたが

攻様の父親や某議員の浮気に関して
攻様が受様に気持ちを吐露した事で
受様の恋心が育っていく様にもやっぱりチョロ!! って
思ってしまいましたけど

正反対な感覚の2人だからこそ
相手の思いもよらない言葉や態度に癒されて
救われていくのかもしれないですよね。

2人の恋の進展が受様が主導権を振るってこそだったのも
2人らしい感じの結末でニマっとしちゃいました (^m^)

0

完全無欠なのに〝ろくでなし〟のギャップが堪らん!

うわーーー最高!めちゃくちゃ好きでした。
ぶっちゃけ、攻めのセフレが絡んでくるので、貞操観念ユルユル攻めが苦手な方はご注意を……!

セックス=ストレス発散スポーツ感覚で、セフレ2人を侍らせる〝ろくでなし〟攻めです(受け命名)
が、個人的には完璧主義者で合理的な完全無欠のスーパーコンシェルジュなのに〝私生活は問題アリ〟のギャップにめちゃくちゃ萌えました。
こう言う、完璧キャラの残念な一面が大好きです!
そして、そんな攻めに対してグルグル思い悩む受けが可愛くて堪りません!

高級ホテルのコンシェルジュ達のお仕事に対するマインドや真摯に取り組む姿勢が丁寧に描かれていて、失敗を繰り返しながらも成長していく侑李の姿を応援しながら楽しめました◎
鬼上司にキャンキャン喚きながらも、前向きで素直な侑李が可愛くて仕方ない……!

老舗旅館を営む侑李の祖父母から頼まれ、スーパーコンシェルジュの師匠としてビシビシ鬼指導する鬼上司・蓮条ですが、厳しくも溢れる面倒見の良さに〝溺愛フラグ〟をビンビンに感じ取りました笑
「こんなん、恋人になったら絶対甘々でしょ!」の期待を裏切らない〝鬼上司→甘々溺愛彼氏〟への変化に拍手が止まりません!

寂しさを紛らわす為に猫を飼おうとする件なんて、思わずニンマリしちゃいましたよ…笑
裏切られる事を極端に恐れて自ら孤独を選んだ蓮条ですが、恋愛に真面目で純粋な侑李だからこそ、そんな蓮条の孤独に寄り添えたのかなぁ……と。
性格も性質も正反対な2人ですが、凸凹がピッタリ嵌ったベストCPで焦れったい恋模様はキュン満載◎

いやー…今回はセフレの真人にモヤモヤしたり、蓮条のキャリアチェンジにハラハラしたりと侑李が振り回されっぱなしだったので、もし続編があるなら完全無欠の蓮条さんが嫉妬に狂う姿を見てみたいです!笑
侑李の実家への挨拶など、気になるフラグも残っているので是非とも続編をお願いします!!

2

ストイックさと合わない設定が気になる

一流ホテルのコンシェルジュもの。
できる上司×初心者マークがついたひよっこコンシェルジュの組み合わせとのことで、お仕事描写はもちろん、どんな恋愛関係になっていくのかなと楽しみにしていたのですが…

あとがきで詳しく取材をされたとあり、たとえどんな無理難題であっても細やかかつスマートに。
驚くほど多岐にわたる要望に対して、誠実な対応を心がけるコンシェルジュとしてのお仕事描写はおもしろく読めました。
やりがいもありそうだけれど、本当に大変なお仕事ですよね。
だというのにこちらの評価になってしまったのは、なんでそうなるの?と思わず首をかしげるポイントが多かったからかもしれません。

師匠が弟子を育てる構図や関係性は好みのはずなのです。
ですが、そもそもの同居生活に疑問しかわかなくて。
普通そこまで上司が介入するか?なんて冷静に考えてしまって、導入の時点で現実味のなさにうーん…となっていると、シャンプー・ドライヤー・体脂肪率…
蓮条のプロ意識が高いのはわかるのだけれど、それは本当に関係あるのだろうかと思ってしまい、ホテルでのお仕事っぷりは好みだっただけに、やや現実離れしたコンシェルジュ像に素直にお話に入り込めない自分がいました。
セフレのくだりもなんだかすごく残念で、ここまでストイックな人物像だというのに、はたしてセフレを作ろうなんて思考回路になるのだろうか。
どうにも私はオフの蓮条よりもオンの蓮条の方が好みだったようです。

時に失敗をし、学び、どんどん成長していく侑李の一生懸命さと日々奮闘する姿はすごく好きでした。
甘えたなのかと思いきや、健気で包容力もあるいい子だったなあ。
攻めにもかわい気のあるところはあったものの、読んでいて気持ちが良かったのは受け側だったかな〜…

3

どこまでもコンシェルジュな攻めが新鮮

ここまでコンシェルジュの仕事に全てを捧げてる登場人物は初めてです。
私生活も全ては仕事のためにな攻め。

師弟で同居いいですね!弟子が仕えるんじゃなくて師匠が面倒みてくれて。
なんでここまでしてくれるの?と思ったら事情があるようで。

主人公も可愛いのですが私は攻めが気になって気になって。
仕事は完璧、弟子の全てのフォローも完璧、ストレスのコントロールも完璧。容姿端麗でヘッドハンティングされてきたほどのプロ。

主人公の家族と攻めの師匠としての気持ちはじんわりします。

こんなにわずらわしいの理由がわからない攻め、いいですね!人の懐にスルッと入り込む主人公も頑張り屋さんで憎めない。

私にもパーソナルトレーナーになってメンタルも含めて指導してほしいくらいです。

1

本当に有能なコンシェルジュなら

蓮城さん。
侑李にセフレに関しての高説を述べられてましたけど、リスクヘッジ全然出来てないですよねぇ。。。
身体だけの関係重視で、仕事柄ワンナイトとかの危険な繋がりは持たないと。そう言ってましたが、蓋を開ければセフレの深川がめっちゃ干渉してくるし、失礼を承知で言いますが脇が甘いのはあなただよと声を大にして言いたい。

スーパーエリートコンシェルジュなら、然るべき相手と楽しむべきでは?
それこそ守秘義務重視の高級デリヘルとか、要人御用達の風俗みたいなさ、蓮城の情報網を使えばありそうだけどな。
プライベートのことを仕事場にまで入り込んでくる人のことをちゃんとプロフィール精査したと言えるのでしょうか。性にしがらみがなさそうなだけで選んだとしたら、うーーん……なんだか残念ですね。
あと家じゃなくてホテルで会えば良いのに、色々と残念でした。

侑李のショック感。
わかるー!!分かるよーーー!!
いくらセフレ関係とはいえ、気持ちがないとはいえ、身体を重ね合う関係ってだけで、モヤモヤするの分かるよ〜。好きな相手だもんね。
……というわけで、私は侑李の味方の気持ちで読んでました。
だからこそ、侑李が健気で胸が痛い。
蓮城のこと好きすぎて一生懸命すぎだし、仕事も恋も常に前向きで良い子すぎる。
泣かしたら承知しないからって思った矢先に、またまたあのセフレが邪魔しに来るでしょ。うざいし何なのって…モヤモヤ。

セフレとの関係性はキッパリハッキリみたいな風だったのに、相手がそうじゃなかったときのことを考えたのかしら、蓮城さん。侑李が傷ついてばかりで可哀想でしたが、それでも頑張る姿には拍手でした。
蓮城にも嫉妬シーンがあれば読みたかったですね。これまで恋人関係に執着してこなかった男の初めての嫉妬を経験させて欲しかったです。


萌えもそれなりにあったけどモヤモヤの方が上回ってたので「中立」で。
セフレ絡みのことがなければ、上司と部下の素敵同居ラブを堪能できた物語だと思います。

6

新米甘ったれコンシェルジュの成長が眩しい✨

大好きな川琴ゆい華先生の新刊!(まだまだビギナーですが;)
とても楽しみにしていました☺︎

特に先生のファンタジーものが大好きなんですが、
こちらの現代もの・お仕事もの(ホテルコンシェルジュ)のお話もとても良かった〜!

ホテルコンシェルジュを扱ったドキュメンタリーを観たり、本を読んだりした時の
「自分にはぜっっっったいに!できない…」と思い、ひれ伏しそうになった時のことを思い出しました。

完全無欠な男前コンシェルジュ・蓮条(れんじょう) × 旅館を実家に持つ新人見習いコンシェルジュ・侑李(ゆうり)というカプ。

寝坊して時間ギリギリに出勤し、自己管理ができてない!と厳しく指摘された侑李。
その他数々のダメ出しを受けたあげく、自分の家に住み込みで学ぶようにと提案され、
完璧上司との思わぬ同居生活がスタートします。

公私ともに隙がなく完璧な姿を見せる蓮条ですが、ある日侑李が体調不良で
帰宅した際、蓮条のセフレ・真人(まさと)に遭遇しびっくり仰天。

”恋人はいらない。恋をしているわけではないから不誠実ではない”という理屈には
納得できないものの、蓮条のそばにいたいという思いは変わらず、やがて自分の中に
募る恋心に気付く侑李ですがー

と続くお話です。

まず、お仕事ものとして「コンシェルジュ」という仕事の内容の幅広さや、
求められる機敏さ・対応力・言葉選びのスマートさ…そういったものに圧倒されますΣ(°_°)

家庭のある若手議員のラブアフェアの手引きとかね、、
完璧にこなしながらも、自分の父親と同じ、軽蔑すべき行為をしている者のために
動かねばならない蓮条の心の奥の葛藤が描かれるシーンでは、胸が痛くなりました。。

15分以内のボタン付けやら、「バイオリンの修理ができる職人を教えて」という依頼やら、はたまたコンドーム持ってきてやら…

そういった要求ひとつひとつが重なり、目も回るような忙しさであるはずなのに
決して焦らず、エレガントに振る舞うコンシェルジュ。
自分には絶対にできない仕事だと思うからこそ、尊敬の念を抱かずにはいられません。プロって、本当にすごい。

日本にはまだまだ女性コンシェルジュの方が多いようですが、
海外では逆、なんてことも今作で初めて知った情報。

本格的なお仕事もの大好きなので、そんな部分にもなるほどそんな違いがあるのか、
どうして日本では女性が多くて男性が少ないんだろう?なんてちょっと考えてみたりするのもまた楽しい時間でした。

そして、序盤から寝坊し時間ギリッギリに出勤しているような末っ子体質・
甘ちゃん侑李の、コンシェルジュとしての成長っぷりが眩しかった!✨

正直、プロ意識に欠けてるように見えてしまう侑李の姿には
「頼りないなあ」と思ったり、「うーん」と感じたりもしたのですが…

蓮条と生活し、公私共に完璧な姿を見ることで意識や行動を変えていく様は、
”仕事人”としての成長が見られてグッときました(๑•̀ㅂ•́)و✧

もうちょっとしっかりしているタイプが自分的には好みだけど、
年下のちょっと手のかかる子として放っとけなくなる攻めの気持ちも分かる、ような。

そしてラブ面。こちらは”完璧上司”蓮条の見せるギャップに、ドキドキです…!
若手議員のラブアフェアの件、手引きをスマートに済ませた後で
内心激しく落ち込み、蓮条が侑李の肩にもたれかかるシーン。

”あり得ないくらいパーフェクトなスパダリ”が大好きな自分ですが、
完璧男前男子の見せる弱った姿に、不覚にもドキッとしてしまった。。
これが「ギャップ萌え」というやつか…!

「恋人はいらない」とキッパリハッキリ侑李に告げた蓮条と、
恋心を抱きつつも「尊敬できる上司として見よう」と心に決めた侑李。
二人の関係性が徐々に徐々に変化していき、甘やかになっていくのに、きゅん。。

お仕事成長ものとして。(プロって本当に素晴らしい…)
そして、完璧な攻めのギャップに萌える恋愛面にも心掴まれる、川琴先生の新刊でした。

ホテルが舞台のこのお話を読み、言葉としては知っているけれど
実際してみたことはない、「ホカンス」を一度やってみたいな、と思ったりもした一冊でした◎

4

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