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収録されているのは、『ロマンセ』シリーズのお話が3話と、平安時代末期を舞台にしたお話が1話です。
『ロマンセ』シリーズとしてはこの作品が3冊目。あとがきには「ここからでも読める」と書かれていて、確かにそうなのですが、各登場人物の背景や関係をより深く知るにはやはり1冊目から読んだ方が分かりやすいと思います。
今回は前の2冊よりコミカルな雰囲気が高かったように感じました。
アントワーヌが感情をよく表すようになって、それがコミカル度を上げるのにも貢献しているような気がします。
相変わらずジュールは振り回される傾向ですが(笑)、楽しいラブコメ感覚で読めました。
打って変わって源義経、弁慶、頼朝を取り扱った『天離る』の方はなんとも切ないお話です。
私は単行本の『天離る』の方で先に読んでいたのですが、久しぶりに再読しても最初に読んだ時の感情が蘇ってきました。
評価の萌x2はこの作品が収録されているのでそうしました。『ロマンセ』シリーズだけなら萌評価だったと思います。
史実に基づいた事柄も沢山出てくるので、歴史好きな方にもお薦めです。
絢爛豪華なヨーロッパと日本の王朝モノ。
美しい絵柄がどちらの世界にもぴったりでした。
1冊の前半は、18世紀のフランスを舞台にしたコメディ要素たっぷりの、でも美しいキャラクター達が繰り広げる恋愛、そして後半部分は打って変わってシリアスでとても切ない、義経・弁慶もの・・・(兄頼朝と義経のゆがんだ兄弟愛も・・・)が収録されています。もちろんこちらも絵も美しく・・・
2作品共に「耽美」な世界となっています。
前半のフランスを舞台にした作品は、「ロマンセ」から続くシリーズものです。
私の中では結構好きなシリーズの1つです。(初読は結構昔です。その後何度か読み返していました。)
私がベル○らの世界が好きだというのも大きいかもしれません。
このところ割と現代の日本を舞台にした、そして割と日常の中に生まれる恋・・・というBL作品を読む事が多くなっているので、「耽美」調からは遠ざかっていたのですが、ちょっと久しぶりに読み直して、私の中のBLの原点を思い出しました。
この作品はシリアスでないところが非常に好きです。
耽美調だと、シリアスだったり、ちょっとグロかったり・・・ということもしばし起こりがちなのですが、この作品にはそれがありません。
でも、キャラ達の仕草や、なによりも絵がひたすら美しい!!
ロココ調の世界ながらもいわゆるくどさはなく・・・
絵にうっとりしつつ、ストーリーやテンポの良い会話も楽しめる作品です。
そして後半の義経物は舞台は日本。
そしてもうひたすら切ない・・・でも美しい・・・
兄の頼朝に抱かれている義経。兄は義経を愛してはいないけれども、愛情に飢えていた義経は、兄に抱かれることが嬉しくて・・・
そんな状況をそばで見ていて、弁慶は耐えられず・・・
強引に押し倒すものの、そしてその後も最後までは義経を抱こうとはせず・・・そんな寸止めな感じがまた萌えます。
しかし、ラストはもちろんハッピーエンディングではないので、辛いところです・・・