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yomikiri anthology choushoku shimashouka
オール読み切りの8作品収録アンソロジー。
以下、収録順にざっと。(作者様敬称略)
「鳴きのひとこえ」のぶたろ
深夜残業の帰り道。大好きなパグ犬がいるのに気がつく沢芝。
その子は喫茶店の看板犬ケンちゃん。店主さんに誘われて、お店で朝食をとることに。
ほわっほわのフレンチトーストと可愛いケンちゃんと優しい店主さん。ほんわか尽くしのBL未満作品。
「コーヒーを持つ手も」梨田
こちらも喫茶店設定。
ホール担当の久野には、気になる客がいる…
休みの日に間違ってやってきたそのひとを、思わず自宅に呼ぶ久野。
思いがけずよく笑いよく話す彼の事がもっと知りたい…というこれもほのぼのBL未満。
「あたたかい飯気のむこう側」芝よしはる
いつも時間に追われて食事に気を使えないリーマンの芦谷。一方いつも通る公園のベンチに手作り弁当を食べている人がいて、美味しそうだな…それに引き換え自分は…
早く起きてしまった休日、そのベンチでコンビニ朝食を食べようとするとそこに「お弁当の人」がやってきて…
奥様と死別したイケオジと、食で救われる社畜さん。こちらもBLまでいかない。
「朝、君と縁側で。」すずくこま
毎朝ご飯を食べに来る化け狸…というケモミミもの。
単に可愛い話かと思ったけど、狸の草太が罠にかかって死にそうになったりちょっとハラハラもあり。ハートフルな薄BL。
「COFFEE AND DONUTS」ニャオスキー
保安官のストーリー。
父親の相棒だったジョシュとバディを組んでいるウィルは、血が苦手で仕事にならない。だがかつてはジョシュも血が苦手な新人だった。その転機は…
ブロマンス系なのかな、「お前はそれでいい」という言葉を抱きしめて。
「幸福の味」あつあげ
死神は食事が禁忌。
だが少年死神は人間の料理本を見てから料理が憧れになって…
虐待母が狩られて残された少年のために割烹着で親子丼を作る死神王がなんともシュール。
「食う寝るところに住むところ」楊枝
できる事、やりたい事、できない事、やれない事が噛み合う二人がルームシェアする事に。色々歩み寄って、楽しみ続けよう!というイイ話。
「goーto」コメダ ヨシヒサ
ラストを飾る作品は、「BL」です。
ていうか、クズ既婚後輩との不倫関係を切れないゲイ上司の静かな絶望…
こんな男、やめろよーっ!…と絶叫したい。
今回のアンソロは初めましての先生ばかりでとても新鮮でした。
ただ、「BL」を期待するとそこはちょっと物足りないかも。ラスト作品はBLですがかなり切ない空気感なので、終わりがこれだと読後感は寂しい感じですね。