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気持ちがあたたかくなる作品でした。
いいなぁ、こういう作品好きです。街子マドカさんの描く偽善臭さのないこういうストーリーって、ホントにいいなァと思えます。
表題作は身長差カップルです。
身長だけじゃなく、仕事への姿勢やら物事の見え方などで対極にいるかのような二人。
で、互いに欠けたものを埋めてくれるかのような相手に惹かれていく。
派手なストーリー展開がないことが逆に魅力となっている作品でした。
エッチシーンはないんだけど、結局どっちが受けでどっちが攻めなんだろう。最後に答えたのは真実なのか冗談なのかが分かんないよ。気になるよー。
『晴れた日には猫の隣で』
このお話は微妙だったかな。
合コンのメンツ集めしてる女の子にだって、主人公たちと同じぐらい柔らかくて繊細なハートを持ってるはずだと思うよ、と思いました。
『Blue note blue』
青春の一ページ、って感じ。
この先どうなるのか予想のつかない曖昧な結末が好きでした。
建築科の大学生篤朗は、父の葬儀の夜、橋の上でガテンのお兄さんと出会い、
デッサンの授業でヌードモデルとしてやってきたその男、サツキと再会する―。
長身(198cm)・長髪のサツキは、綺麗な顔に似合わずガテン系。
篤朗は、身長低め(164.5cm)な、メガネ君。
作中で出てきた、メーテルと鉄郎っぽいという表現には笑いました。
家族の愛情に飢えていて、優秀だけれど、何かが欠けている篤朗。
たぶん彼は、図面はひけても、そこに灯る明りとか、繋がる道、
その道を帰ってくる人の姿を想像するということができない寂しい人。
そんな彼が、プライドと夢を持って仕事に取り組む温かいサツキと出会って、
希望の光を見出すことができるようになっていく姿は
胸に響くというか、なんだか癒されました。
派手さは全く無いお話なんですが、じんわりと温かい気持ちになれる
素敵な作品だと思います。
この作品の他に、『光の街』書き下ろし・後日談と、
他2作品が収録されていますが、どれも優しいお話です。
疲れている時に読むと、癒される1冊って感じでしょうか。お薦めです。