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身分違いの運命の番 結婚前提の巣ごもりがしたい
juuou arufa to aijin omega no mitsukai sugomori
尊(α)×暦(Ω)
あらすじを読んで、
ただの「濡れる幸せ蜜月」あまあまエロエロお話と思っていたが、
西野花先生の色香のある官能萌えと共に、
切なさがグっと胸に迫る!
エロスでありながらも感情がいっぱい動かされる身分差の恋。
『二匹の野獣とオメガの花嫁』の世界ライン。
読まなくても全然問題ない。
獣人オメガバース。
獣人は社会の上位種族として位置づけられ、
ほとんど人間の姿で生活している。
人間は下位種族とされているという設定。
ファンタジー感や獣人世界の感覚がそんなに濃くなくて、
オメガバースの重厚さがバッチリで、
特にオメガの生きづらさが鮮烈で、
シリアスな流れの中でも読みやすくてページがどんどん進む。
上流企業家で上等な朱雀獣人・尊(α)が、
亡くなった父から相続したのは鎌倉の屋敷と、
その中に住んでいるーー愛人の人間・暦(Ω)。
2人が運命の相手と気付き、激しく惹かれ合って交わる。という始まり。
注目すべきは、
暦の不憫さ!
尊の俺様っぷりの横柄な態度や傲慢な話し方!にしても
スパダリ溺愛がガッツリ全開!
そして、暦を抱いていた亡父に対する強烈な嫉妬!
暦の体の感じやすさ(特に乳首!)が見どころ以外、
Ω施設での出生、それに闇の過去も深い。
尊の父の愛人になってから、
ずっと屋敷で1人で主人を待つという健気さが心臓に鋭く突き刺さる!
尊が初めて外に連れ出す光景がまた何とも可哀想で切ない。
ただの人間で、しかも愛人という立場だから、
上級な尊への愛情と、
番になろうという尊の愛情から
自己卑下に変わって、
煩悶する恋心を抑えるための逃避行動に胸が痛む!
暦への執着を断ち切れずにいる尊、
暦を守り抜くため、
愛の暴走で、
失った朱雀への変身能力も超えて、
朱雀の姿も潜在的に露呈してくるのが感動的!
身分差超えた運命の番。
確信感に変化していく愛にほのぼのとした気持ちをもたらす。
愛情がさらに育んでいく2人未来の姿を想像するだけで幸せです。
これは完全なる「ぶつかり稽古型」の作品ですね。かつBLエンタメに振り切れている。
西野先生さすがです。
単純そうに見えて、BL小説としては色んな角度から考察しがいのある良作だと思いますよ。
いや、まず「ぶつかり稽古型」って何なんだって感じなんですけど、
BL作品っておおまかに分けると、
「対話型」:繊細な心理描写や会話の積み重ねから二人の関係を熟成させていくパターン。
「問題解決型」:ある問題を二人で協力して解決していくうちに絆が生まれていくパターン。
「ぶつかり稽古型」:肉体関係がすべての始まり。肉体関係を通して唯一無二の存在であると自覚するパターン。
かなと思っていて。まあ多少の混在はありますが。
「対話型」と「問題解決型」は一般エンタメでも良く見かける手法ですよね。一方「ぶつかり稽古型」はエロ多め作品でしかなかなかお目にかかれないタイプですね。
基本的には感動作、記憶と記録に残る名作、みたいなのはこの「対話型」「問題解決型」のどちらかのタイプに属する作品が多いかなという印象です。
緻密な心理描写とか、あっと驚く世界観や伏線回収ってそりゃあ面白くなりそうじゃないですか。
でもね、やっぱり欠点があるんですよ。
読むのに体力・集中力がいる。
あぁこれ評判なんだ、面白いんだろうなーって思って購入してみたものの、現実世界で慢性疲労を起こしている脳内ではなかなか思うように処理しきれないんですよ。
メンタル落ちているときにあまり高低差のある作品も読みたくないし。
そこにきて西野先生をはじめとする「ぶつかり稽古型」作品のありがたみを感じるわけです。
超絶読みやすい。そして普通に面白い。基本はエロハピ。
いやぁーありがたいですねぇ。
とくに今作はストーリーのシンプルさとBLエンタメとしての奥深さを両立させる秀逸な出来栄えでした。
まずストーリーですが
出会ってビビッときて
攻が囲って
受が逃げ出して
攻が受のピンチを助けだして
ラブラブハピエン
超シンプル。理解度100%でサックサク読める。とにかく脳に優しいBL。
身体から始まって、その瞬間にこいつは違う!でほぼカップル成立。周りくどさゼロ。
受をピンチに貶める悪役の描写も全く無駄がなくて上手なんですよ。
1ミリも余計な感情移入をさせないザ・モブ悪役という感じでストレスフリーでした。
そして、こんなにシンプルな構成なのに独自性を成り立たせるスパイスもちゃんとあって、特に
① 受の暦は攻の亡き父、孝造が用意した人物であること
② 攻の尊がある条件下で朱雀の獣身に変身すること
の2点が面白かったですね。
孝造のお手付き状態で二人は出会っているので、毎回のセックスに嫉妬や比較の感覚が入り混じるんですよね。
しかし孝造は亡くなっている。なのでどういう気持ちで孝造が暦を囲っていたか、何となくはわかるけれど完全には明かされないという余韻が生まれています。
孝造はシンプルストーリーの中で唯一良いとも悪いとも言えない立場にある複雑で独特な人物です。そんな彼を追想する暦や尊の姿には単純エロ作とは一線を画す哀愁を感じますね。
そして、1度読んだら忘れないのは、まちがいなく二つ目の方。
変身ファイヤーですよ。
いやぁ、笑っちゃいました。あのシーン。
インド映画かと思いましたもん。
こんなにシンプルな作品だけど、この本どんな話だった?って聞かれたら変身ファイヤーで受を助ける話だよってすぐ出てきますもん。完全なるハイライト。
で、もっとすごいのは、尊にとっては朱雀に変身するっていうことは設定上、獣人のアイデンティティに関わるものすごい大切なことのわけじゃないですか。
そのあたりの葛藤とか、そのパワーアップした力の使い道とか、今後の獣王としてのあるべき姿とかをね、一切描かないんですよ!
なんでかって?あくまでBLのエロラブに特化しているから。
これ、すごくないですか?
このあたり普通の作品だったら膨らませちゃうと思うんですよね。
封印された能力とその覚醒って多分深めようと思ったら深められるポテンシャルのあるテーマだと思うんですよね。
でも、全く描かない。その代わりに巣ごもりでひたすらエッチしているシーンを描くんですよ。
噓でしょ?!
そういうところが好きだなぁ西野先生、好きだなぁラヴァーズ文庫。
それでいいと思うんです。一般的なエンタメ作品の流れで大切そうなことも、BL読者にとってはそうでもないというか、どっちでもいいことってあると思うんですよ。
それを容赦なく切り捨てて、真正面王道の映し方じゃなく、エロラブ特化のカメラで描き続けてくれるサービス精神。
結果、なんかエロくて、なんかファイヤーだった、というライトな作品に仕上がっているんですよね。
王道の余地や深みも残しつつ、あえてライトエロに振り切るって実はどっちのエンタメ観もある程度熟知していないと難しいと思うんですよね。この加減に焦点を当てられるのはベテラン西野先生ならではかと。
ライトだからって侮れない、単純に見えて実はすごい一冊。
一般エンタメ<BLエンタメ派の方には特におすすめです。
作家買い。
獣人+オメガバース、という世界観のお話。
西野先生の描かれたあとがきに「二匹の野獣とオメガの花嫁」と同じ世界観のお話だと書かれていて、あー、そういえばそうだったなあ、と思い出しました。ただこの二つの作品は全く別のお話なので前作未読でも問題なしかと思われます。
西野作品、ラヴァーズ文庫、しかもオメガバもの。
ということで前作と同様、エロてんこ盛りでございます。
主人公は暦。
オメガという性を持つ、ただそれだけの理由で両親に捨てられ、そしてオメガだけを集めた施設で18歳まで過ごしてきた青年だ。
ヒートを起こしアルファを誘うことのないよう管理された日々は、退屈ではあったもの安全な場所でもあった。が、ある日彼が森に出かけた時に、オメガをターゲットにした人身売買の組織につかまり、海外のアルファに売られてしまうことに。そこを助けに来てくれたのが、獣人の王・朱雀で、かつアルファの孝造で…。
という出だしで物語はスタート。
が、暦のお相手は孝造。ではなく、孝造の息子の尊。
孝造は暦を愛人にして様々な作法、マナーを教えてはくれたが、「愛人」というよりは「息子」あるいは「息子(尊)の番」として暦を扱っている、といった方が正解か。
孝造が亡くなり、暦は尊へと相続されることになってー。
と物語は続きます。
暦視点で物語は紡がれていくので、尊が暦に対してどんな感情を抱いているのかは暦だけではなく読者にも分かりづらいのですが、うん。まあ尊は暦に対して並々ならぬ執着心を抱いていることは、尊の言動の端々から読み取れるので甘々なお話なんだろうなと。そう予想しつつ読み進めたわけですが。
暦の薄幸さと、尊、そして孝造の暦への形は違えど深い愛情が交差して進んでいくので、お約束とはわかりつつ萌えはめっちゃあるんです。そしてそこに大切なキーとして描かれているのは孝造、そして尊の持つ「朱雀」という獣性かと思われます。
朱雀って鳳凰とかフェニックスとは違うんかな?と思って思わず調べてしまいました。あえて「朱雀」をテーマにしたところがカッコいいなあ、と西野先生のセンスに脱帽。孝造が暦を囲っていた屋敷のある「鎌倉」という地と、その屋敷の描写から「朱雀」と絡めて一気に和風テイストになるんですよね。その雰囲気が暦の持つ薄幸さと絶妙にマッチして、着物エロ(暦の着物を脱がすシーンがめちゃエロで最高)がより一層引き立つ。さすがです。
孝造によって着物を着せられていた暦が、尊に相続され現代風のスーツや衣装を身にまとわされる。「愛人」から「番」になっていくそのさまも読み取れてそこもいい。
そして、「朱雀」という伝説上の生き物がバックボーンなのもいい。
暦という存在を得て、尊は身も心も、紛うことなき「獣王」になったのだと。彼に欠けていたところに暦がピタリとはまった感じがしてめっちゃ良い。
ただ、彼らが恋に堕ちた経緯が若干甘かったのが残念だったなと思いました。「運命の番」の一言で済んでしまった感が否めない。この作品のキモはおそらく「朱雀」で、そこに重きを置いたストーリー展開だったのだと理解はできますが、個人的に紆余曲折経てお互いの恋心を育てていく経緯に萌えを感じるので。完全に好みなのだと思いますが、もう少し二人が恋に堕ちていく描写が見たかったなと思いました。
が、運命の番であるがゆえに、序盤から二人の間にはほんのりとした甘さがあって、エロもてんこ盛りだし、でもそれだけではないシリアスさも上手にミックスされた良作。西野先生らしい、そんな1冊でした。
お、思っていたよりずっとえちえちだった…!
想像以上の描写の多さに、正直終盤はちょっと流し読みしてしまったところも…;
獣人の王である「朱雀」でエリートαである尊 × 親に捨てられ施設育ちの不憫Ω、暦というカプ。
攻めが、架空の生き物である「朱雀」の獣人というのが斬新。
人間界には存在しない生き物ということで、他の獣人とは違って獣化できないという設定も面白かったです。
後半、そんな尊が…というシーン、ぜひイラストで見たかったんですが、光り輝く様子は見られても獣化した姿が見られなくてちょっと残念でした、、
そこは想像力で補う!
命令口調で偉そうな尊が、実は暦の反応をちょこちょこ気にしていたり、番になってから少し優しい口調になったり「様」抜きで呼ばせようとするところなどが強いαなのに可愛く思えて、とても好きでした。
えちのシーンが長めかつ多めなのは、好みが分かれるところかな。
自分はそこまで求めていないので、後半、何回目かのえち描写の部分ではちょっと気持ちが無になってしまってました。。後半の方が番になったりと盛り上がるパートだったと思うんですが;
展開的には、一目見て気になった人が予想どおり運命の番だった!という王道です。
そこに獣人王(それも朱雀)×人間という関係、そして暦が尊の父親の(元)愛人で、父亡き後に愛人が相続される、というオリジナル要素があり、それほど既視感を覚えず楽しく読むことができました◎
推し作家、西野花先生♡
エロ補給には西野花先生♡
複数がお得意の方だけど、待ってました!のマンツーマン(死後……??w)
表紙から想像できるとおりの、あまーくエロい仕上がりでした。
受けが元は攻めのお父上の愛人でいびつな形で出会ったふたりだけど、運命の番とすぐに認識、エロエロしているうちに割と早く両思いになり、テンポ良くお話が展開していきます。
ふかーくふかーく読み込むような小説がキブンの時は軽く感じてしまうかもだけど、無敵の攻めと色っぽい受けのエロを楽しみたい時にはもってこいの作品です♡
西野花先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
エロ 5
焦れったさ 3
健気 3
な感じだと思います。
アルファの尊さん×オメガの暦さんのカプです。
朱雀の獣人でアルファの尊さんは、あることがきっかけで人間でオメガの暦さんと出会う。身体を重ね、お互いに運命の番だと認識するのに、身分違いだと、暦さんは尊さんの想いを受け入れられず…。
獣人と人、そして第二の性が存在するオメガバース作品です。獣人の王と呼ばれる朱雀の尊さん。父親が亡くなり、遺産として屋敷と一緒に相続したのが、人間のオメガの暦さんです。
つまり暦さんは父親の愛人ということになります。因みに、既に亡くなっているので、描写はないですが、尊さんの父親の孝造さんとは数える程しか身体を重ねていないと、暦さんが言っています。でも逆を言えば、数える程ではあるが身体の関係があったということです。それでも父親への嫉妬や対抗心、暦さんの意思もあり、尊さんは暦さんを愛人扱いします。
尊さんと暦さんが、初めて身体を重ねた時から、お互いに運命の番だと認識します。しかし身分違いだと、人間で元々愛人だと、自分に言い聞かせて身を引こうとする暦さんが健気だけど、そこがとても焦れったかったですね。
何度も身体を重ね距離が近付き、でも離れて、また惹かれ合っていく、焦れったいけど、その後の番になる為の巣ごもり描写がまた濃密で濃厚で、健気な暦さんの乱れっぷりのギャップもあってとてもエロいので、是非とも読んでほしいです。