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収録されているのは表題作とその描き下ろし、そして大学生とリーマンの短編が1作品です。
表題作は自衛隊の上官とその下士官が主人公で、男ばかりの職場が舞台。
傲慢で鬼畜な下士官と気弱そうな上官なのですが、お話が進むにつれて2人の対する印象が変わったお話でした。
下士官の大濠の家庭環境によるところもあるのですが、かなりヘタレでしたね。
そしてただ流されているように見えた上官の赤坂が男前でした。
H度もかなり高めで絡みシーンも多めです。
ただ、序盤はただHをしているだけの印象だったのと、終盤の展開があまり好みではなかったので、個人的には萌え度がいま一つでした。
同時収録作品もH度は高め。
受け様はいま一つ好きになれませんでしたが、年下ワンコの攻め様は楽天家で明るい所が良かったかなと思います。
強姦から始まる恋もある。現実ではあり得ないかもしれませんがBLではかなり好きなシチュエーションです。ファンタジーです。
自衛隊が舞台のお話。
攻はわけあって半年後には自衛隊を辞めなければなりません。最初は自分の感情を素直に認めることが出来ずに受にひどい仕打ちを続ける攻ですが、献身的な受の態度に徐々に心を開いて行く攻。しかし残された時間は、あと僅かなのです。
もともと軍人ものなどは好きだったのですが、あまり制度等には明るくないので、最初にこの本を読もうとした時、自衛隊独特の階級や用語がいきなり出てきて「難しそうだな」と少し及び腰になっていました。そこで、とりあえず制度のことは置いといて人間関係だけ追うことに専念したのですが、最初に敬遠していたのがウソのように素直にストーリーを受け入れることが出来て、読後は胸がジンとしてしまいました。
その後同作家さんの「迷彩天国」(こちらもお勧めです!)を読み、自衛隊用語に若干見識を深めてこの「恋式階級」にリベンジしましたところ、ストーリーにさらに深みが増したような気がします。階級のこと、昇進のこと、任期のことなど、「ああ、ここはこういう意味だったのか」と。そしてまたラストにグっと来るのです。
そして後から気付いたのですが、「迷彩天国」の攻がちょっと出てきます。藤崎がこんなに立派になって……と、別の意味でこちらも感慨深いです。室見は残念ながら出てきませんが、会話の中にちょっと匂わせる程度にいるので、思わずニヤりとしてしまうことは間違いないでしょう。
エッチ描写もとっても濃いですが、この本に限ってはエロは二の次にストーリーに激しく萌えました。
オチは賛否両論あるかもしれませんが私的にはアリです。
同時収録の「恋愛禁止主義」は、メガネクールな美人受とワンコな年下攻。ツンデレです。
ぶっきらぼうでちょっと粗野な感じのする大濠士長が攻め。
年下だけど上官の美人健気受け赤坂三曹をちょっとした言葉尻を捕らえて犯してしまいます。
ここまではよくあるBL的展開です。ちょっとした隙ときっかけさえあれば、相手を組みふしてしまいます。しかし「君だったら、試験を受けたら受かるのに」というまったく非のない言葉がきっかけになるなんて、なんて文学的。まるでカミュの小説みたいに不条理です。
しかし一度、Hしてしまった弱みなのか、美人受けの赤坂三曹は、大濠士長に求められるままに体を重ねます。もっと抵抗してもいいんじゃないの。でも赤坂三曹の口は大濠のアレでふさがれてしまいます。
神崎先生は、ミリタリー設定が多いと思いますが、この作品は軍隊の階級をベースにして物語を描くというより、赤坂三曹と大濠士長の関係が濃密に描かれています。
いつも従順な赤坂だけど、ときに見せる上官の顔。強気な大濠は、その赤坂の態度のつかめなさにやきもきするわけですが、ここが私がよかったなぁと思う場面です。
私にも赤坂三曹の気持ちは、ちょっとつかめないミステリーなところがありました。そこが彼をさらに魅力的にしているんだろうなぁ。
麗人連載なので、さすがにエロは大目。立ちボジション好きな人には、たまらないシーンがいっぱいあります。