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hon zuki omega no tensei kon
エロス度★★★
キールと奏歌が紡ぐ恋物語♡
オメガバース作品。
読みかけていた本の世界に異世界転生してしまい、暗殺される運命にある王子様と熱烈な恋をするシンデレラなラブストーリーがとても面白かったです⁽⁽ଘ( ˊᵕˋ )ଓ⁾⁾
天涯孤独・ブラック企業に勤めて心身が疲れ果てていた奏歌が異世界での生活に癒されていったり、王子様であるキールに溺愛され求められていくのがたまらなかった♡
森永あぐり先生の美麗な挿絵が眼福だったり、キールを悲劇的な運命から救おうと奮闘する奏歌の頑張りなどが素晴らしかったです(๑˃̵ᴗ˂̵)
今回はアルストリア王国第二王子と
ブラック企業の元新入社員のお話です。
受様が界渡りした世界で攻様の運命を変得る本編と
結婚後の続編短編を収録。
この世には男性と女性とは別に3つの第二の性があります。
アルファは男女ともに巣場抜けた容姿と天賦の才に恵まれ
どの分野においても頂点に立つ存在です。
平均的な才能と見た目のベータは温厚な性格で
社会の潤滑油的な存在です。
男女ともに子宮があり、子を成す事ができるオメガは
発情期のオメガのフェロモンはアルファを誘惑する事から
昔からあらゆる犯罪や事件に巻き込まれる性でしたが
オメガ保護の進んだ今ではかなり生きやすくなります。
しかし複雑な家庭に生まれたオメガは
養護施設に預けられる事も少なくありません。
受様も養護施設で育ち、奨学金制度で大学に進み
大手旅行会社しますが、その会社はとんでもなくブラックで
新入社員は連日残業を強いられ続けます。
今の受様の楽しみは少し前に買って
佳境を迎えたファンタジー小説を読む事だけでしたが
連日の過労がたたった受様は駅の階段を踏み外してしまい
意識を失います。
次に受様が目覚めたのは欧州のような豪勢で優美な部屋の
天蓋付きの寝台でまるで異世界に来たようだと思っていると
受様を待っていた美貌の第二王子である攻様は
受様は王城の奥にある予言の間の中で倒れたと言うのです。
受様にいったい何がおこったのか!?
日本の会社員だった受様と側室腹の第二王子である攻様の
異世界トリップオメガバースです♪
攻様よると他国ながら不思議な使者を迎えた話があり
受様が異世界から訪れた者だという事は
わりとあっさり受け入れられます。
受様は攻様の妹姫と会った事で
この国が受様の読んでいたファンタジー小説世界で
攻様はやがて正妃である義母に毒殺されるとわかります。
受様は攻様達と親しくなる中で惹かれていき
未来を知る自分なら攻様の死を回避できるのでは
動き出すのですが
王妃を操る黒幕は人心掌握に長けていて
受様の動きはお見通しなのですよ ๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐
彼らの先手を打つことができたと思ったのに
追いつめられていく展開にハラハラ&ドキドキ、
攻様がヒーローらしく大逆転を果たして
2人が結ばれるまで楽しく読ませて頂きました。
オメガバとしては性的に強引な展開がなく
初心者でも読みやすいと思いますが
受様が現代でも王国でもオメガだからとか
オメガ故にという展開がなく、オメガバである必要性が
あまり感じられなかったので「萌」としました。
秀香穂里先生の作品を読んだのは「溺愛アルファは運命の番を逃さない」以来になります。そちらのレビューには先生の作品にはイマイチ萌えないと書いていたのですが、今回は好きな設定ということもあり久しぶりに購入してみました。
とても読みやすい文章だし好きな設定なんですよ。でもなんていうかアッサリし過ぎていて、ページを戻って何度も読み直すほどの萌はなかったんです。サクサク読めてしまいました。
登場人物たちもとても魅力的なんです。でも個人的な印象として、盛り上がりを見事に避けて走って行った感じがあります。全てが薄味なんです。もうちょっとクドくてドロドロしてても良かったかもしれません。
まぁ、主人公の奏歌が目指した通りのハッピーエンドで「めでたし、めでたし」なんです。
好みとしては黒幕が捕縛されて極刑になった方が良かったかな?エロが少なめなのは良かったです。
入社したブラック企業で働くことに疲れ果てた帰り道。
階段から足を踏み外して死を覚悟したその先。
目覚めればそこは、自分が愛読していた小説の世界だった…
と、小説の世界へ転移してしまった奏歌が、物語の中の架空の国だったはずのアルストリア国で運命と出会い、日々を過ごしながらこれから起こるはずの出来事を変えようと奮闘するお話。
今作の攻め・キール王子という人は、小説世界のいわゆる主役級のキャラクターではないんです。
あくまでも物語の主役はキール王子の義妹のニイナ姫。
キール王子は、いわゆる途中退場が決まっているキャラクターなんですね。
とっつきにくく冷たい印象がありながらも転移して来た奏歌にはものすごく優しいですし、どう見ても気があるというか…キールと奏歌の間に流れる空気は終始甘やかなもの。
そんな彼が悲劇の結末を遂げるなんてと、今まで積極的に行動して来なかった奏歌が、自分がこの世界に来た意味を考えながら懸命に動き出す。
奏歌のように大小様々な物事を諦めて生きて来た人物が、諦めたくないものを見つけたり、何かに一生懸命になる姿ってやっぱり良いなと思うのです。
自分がこの世界の先を知っていることを明かさずに、どうにか悲しい出来事から回避させようと諦めずに奮闘する姿は良かった。
うーん…でもなんだろう…読んでいてすごく盛り上がれたのかと考えると否だったんです。
これだけ盛り上がれそうな材料がありながら、私が1番好みだったのは奏歌と使用人たちとのエピソードと、ニイナのドレスを繕う奏歌のエピソードでした。
なんでなのかなと読みながら考えていたのですが、合間合間に挟まれるキースと奏歌の恋愛面がいまいちカチッとはまらなかったのかもしれないなと思います。
キースと奏歌が惹かれ合うのがなんだか唐突に感じられて、運命の番だから惹かれたとしか思えなかったのが大きい。
こちらの作品。転移もの+オメガバース設定の世界観でありつつ、オメガバースの香りがほとんどしないんですよ。
だというのに、2人の間でだけオメガバース設定が生きているアンバランスさと言いますか。
終始雰囲気は甘いのだけれど、そもそもの恋愛面の始まりがあまり印象的ではないものですから、少々入り込みにくいところがありました。
親切にされたから・素敵な人たちだから助けたいだけではなく、運命以外の強い恋愛感情だったり、大恋愛の末に運命を変える展開だったり、キースの運命を変えたい!と奏歌が強く思う理由がもっとあれば盛り上がれたのではないかなあ…と少々惜しく思います。
階段から落ちたらそこは小説の世界だった。
ブラック企業に就職したばかりの奏歌(受け)は疲れた身体を引きずっての帰宅途中、駅の階段から落ち、気がついたら天蓋付きのベットで寝かせられていました。
奏歌は「予言の間」という王族しか入れないはずの場所に倒れていたというのです。
話を聞くうち、ここが途中まで読み進めていた小説と同じだということに気が付きます。
主人公のニイナ王女が旅立ち運命のつがいである騎士と出会う話なのですが、その前に兄である第二王子キール(攻め)が毒殺されるという悲劇が待っていることを思い出した奏歌はそれを防ぐべく何をすれば良いかと悩むのです。
そして、毒に効くという「明けの明星からこぼれ落ちる奇跡」を探すのですが、それがなんなのかわかりません。
奏歌は小説を途中までしか読んでいないため結末がどうなるのかわかりません。それでもキールが毒殺されることや首謀者が義母の王妃と占星術師であることはわかっていて、その情報をキールに話すことができず思い悩みます。
オメガバース設定は忘れるくらい出てきません。そんなのあったと後から思い出すくらい。
小説世界の悲劇をどう回避するかというのが目的のはずですが、悩むばかりでちっとも進みません。それよりはキールとの仲の進展やニイナたちと仲良くすることに重きが置かれているようで、読んでいて少しもどかしく感じました。
結局、悲劇が起こりかけるのですが、どう見ても奏歌のやった行動は悪手で、キールの動きが無ければ悲劇になるところでした。
予言の間という特別な場所から現れたのだから、他国にも実績のある場所であるし、自分が知っていることを話したら話が早かったと思うのですが、なぜこんなに慎重なのか。
神が遣わした人なのだから信じてもらえると思うのですが。
全てが終わってからやっと小説の話をするというお粗末さで、小説で悪人だと分かっていても、外面に騙されてるしで、どうにも締まらない話だったように思います。
読んでいて終始イライラしました。
オメガバースであってよかったのは、運命のつがいということで、2人が結婚するのに障害がないくらいなものではなかったかしら。
残念ながら、そんなに面白いと思わなかったのは、これはBLである必要があるのかという内容だったから。奏歌を女性に変えてもそのまま話になるくらい。
子供さえ産まれるならどっちでもいいという感じがしました。