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想像より、エロい。躯も矜恃も。
hokorimamire no amai kiss amai karada
1冊丸ごと表題作です。
ですが、「恋人になる&一緒に仕事をする」がほぼ真ん中なので、その前後「恋人になる前」「恋人になってから」で分けて読むことも可能です。
矢倉(受け)の目線で進んでいきます。
矢倉は、飲み屋で会ったその夜に、村川(攻め)に強引に抱かれます。途中から快楽に溺れたとしても強姦には違いない、と殴りつけて別れたというのに、それからも村川は誘いをかけてきます。馬が合うし、身体の相性も良い。なんとなく関係が続く中、矢倉の職人が負傷し、見舞金の捻出のために村川に借金をする羽目になってしまいます。さらに、矢倉塗装の職人が、村川工業の下請け会社へ鞍替えした事が分かり…という内容です。
よくありがちな、建築士のような「発注元」と「施工会社」という関係でなく、下請けの親子関係で、建築業界の裏側を垣間見る感じです。説明文がずらりと並ぶのでなく、ストーリーに合わせてきちんと説明が入っているので、まったく知らない方でも苦にならず安心して読めます。
一次請業者のゼネコン、流山コーポレート。
その二次請業者に若尾美装と村川工業があり、矢倉塗装は若尾美装の下請けで三次請業者にあたります。若尾美装は経費のピンはねが酷く、矢倉は借金をする始末。そこへ、村川が自分の下請けになれと、仕事と恋愛感情の両方で口説くという展開です。
村川も矢倉も有能な男ですし、情に厚いうえに仕事へのプライドもあり、そのオトコマエぶりが読んでいて楽しいです。同い年ですが、ギリギリまで頼ろうとしない矢倉を待つ、村川の方が包容力がありそうです。けれども待ちきれずに襲ってしまうというギャップもまた良いです!
強気で男前な受けがお好きな方、芸能界や出版関係という華やかな業界モノに飽きた方にお勧めの作品です。建築士や設計とはまた一味違った世界ですよ。
いやーかっこいい。仕事への熱い思いを持った人って魅力的です。
こういうの読むと男同士っていいなぁ…って鼻息荒くなります。
リーマン(これはガテンですが)ものを読んで面白かったーと思える私的ポイントとして、
・その業界が分かりやすく書いてあり、かつ飽きずに読める
・仕事と恋愛を無理なく絡ませている
・主人公の仕事に対する姿勢に好感が持てる
の3点でしょうか。
この作品オールクリア。著者がかつて建設業界で仕事をされていたという事で、現場視点からの描写がとっても具体的。
三スケって?積算ってなんじゃ??の私でも問題なく楽しめました。
二人とも社長さんなんですが、主人公矢倉はゼネコンの三次請会社で借金抱えた矢倉塗装の二代目。変にハードル上げすぎず地に足着いた設定がすごく生きてます。
どんなに零細会社でも、社長としてのプライドをもって厳しい現実に奔走する主人公は、文句なし格好よかった!
村川もBL界によくいるキラキラ星しょってる社長じゃなくて、中堅会社の経営者としての仕事ぶりがきちんと描かれてて、これまた格好よし男。
男として社長としてのプライドが、村川との恋愛の障害となるんですわ。
萌えーー!
萩野さんの文章は独特で、私ちょっと読みにくく感じるんですがやっぱりいいなぁ。
タイトル通り男前受け好き、働く男を満喫したい時にはもってこいの作品です。
攻の村川は大手ゼネコン会社の二次請負会社・村川工業の社長。そして受の矢倉は、村川工業とはライバルに当る若尾美装の下請け、つまり三次請負会社・矢倉塗装の社長です。
ちょっと微妙な会社関係にある二人は、矢倉行きつけの飲み屋で知り合い意気投合します。
ところが、もうちょっと飲もうと相手の家に誘われ着いていくと、強引に押し倒されてしまう。
気持ちは抵抗しつつも快感には抗えず、結局受け入れてしまいますが、それ以来関係は続きます。
“話の合う友人”そしてsex。
そんな曖昧な関係を続けるうちに、矢倉は村川を好きになっていることに気づきます。
そんな中、矢倉が社長を勤める矢倉塗装は次々にトラブルに見舞われ、追いつめられた矢倉は村川から金を借りることに。
プライドと、現実の窮地と、恋心が絡み合い、まさに働く男を書いたガテンBL。
『ガテン』と言っても筋肉隆々の男同士がくんずほぐれつ・・・ではないので、あんまりそういうのは・・・という人でも大丈夫でしょう。イラストも美麗な蓮川さんだし。
お互いの腕を認め、協力し合いつつ、時にはプライドで意地を張ってすれ違ったり。村川の「社長」としての懐の深さもいいですが、「職人」の矢倉の、わかっていても譲れない矜持がまたいいですね。
きちんと仕事をして、生きている男の話なんですね。
けれど、仕事だけが中心なわけではなく、恋愛面の揺れや甘さもちゃんと書かれているので、とても満足感のあるストーリーでした。
萩野さんですから、Hシーンも十分濃いです(笑)。
面白かった。