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isekai de senou no aisare neko ni narimashita
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ああもういっそ猫になってしまいたい。
そんなことを何気なく願った少年が、神社で不思議な兎に導かれ、中華風の異世界に猫の姿となって現れてしまう物語。
不思議の国のアリスならぬカナメな始まりで、なんとも突飛な設定なのですが、想像していた以上にとても読み心地の良い素敵な作品でした。
セリフ以外は淡々とした文章で綴られているというのに、読み進めていく内に不思議と胸がぽかぽかと陽だまりのような暖かさになるんです。雰囲気がやさしい。
なぜに猫?と思っていたのが、猫だったからこそな展開になっていく。
中華風の世界観ではありますが、小難しさやとっつきにくさもなく、するっと入り込みやすい良い塩梅になっています。
個人的には、もう少し違うタイトルの方が良かったのではないかなあと思ったり…手に取る前にどうしてもタイトルで「最近よくある感」がしてしまって、そこだけが惜しい。
天涯孤独で、金銭目的の愛のない親戚の家を渡り歩いて生きて来た高校3年生のカナメ。
学生なのももうあと僅か。親戚たちが認めるような良い大学に入れば、今まで好き勝手にされていた金銭も自分で管理出来るようになるのだと、受験勉強に必死な毎日を送っています。
そんな彼の唯一の趣味は絵を描くこと。幼い頃からスケッチブックに絵を描きためていたけれど、恐らく意図的に親戚の子供にぐしゃぐしゃにされ、張り詰めていたカナメの心は限界を迎えて…と、立ち寄った神社で猫になりたいと軽い気持ちで願ったことから異世界へ飛ばされます。
4王が治める百業界にある内のひとつ・青龍国という見知らぬ世界へと、スケッチブックと共に文字通り降って来た子猫。
そう、猫なんですよ。そしてその猫を拾い上げ、気に入ってしまったのが今作の攻めであり、青龍国を治める仙王・ロンユー真君。
片や仙の王。片や中身が高校生男子の猫。
言葉が通じない笑わぬ仙と猫だったはずが、青龍国で送る日々の中で少しずつ特別な関係性になっていくんです。
国の天候ひとつ取っても仙王次第。家族と民のためにと武人から仙王になり、国の全てを背負って生きるロンユー。
仙王は不老長寿の身なものですから、周囲にロンユーが人として生きていた姿を知る者はもういない。
もっと華やか生活ぶりなのかと思いきや、平穏な国を保つために、常に心を平らにしなくてはならない孤独な仙王の実態を猫の目線で知り、孤独を知る少年が長年曇っていた心を癒し、晴れやかにしていくわけです。
ひょんなことから猫化は解けますが、以降のエピソードも本当に良かった。繰り返しになりますが、心暖まるものばかりです。
2人が恋愛感情を抱くに至る流れも無理がなく、これまた誤解や思い込みが良いスパイスになっていて、読んでいてじわーっと萌えが広がるんですよ…!
100年とちょっとを生きる、うんと年上の仙王のことを愛おしいと想う、うんと年下の少年の図もかわいらしかったですし、感情が天候になってすぐに現れてしまう仙王設定もすごく良かった。
4人いる仙王の中では100歳越えのロンユーが末っ子扱いなのもかわいいです。こんなの攻め萌えしてしまう。
絵を描くのが好きというカナメの設定も、ああ良いなあと思える素敵な活かし方で好みでした。
後半は少しスピード感のある山あり谷ありな展開でしたが、はらはらドキドキと面白く読めました。
1人の期間が長かった者たちがやがて2人に。
中華風シンデレラストーリーのような1冊です。
攻めが受けによって、柔らかいところに触れられてほろほろ解けていく姿がお好きな方はぜひ読んでいただきたいな。
もちろん溺愛攻めも見られますよ。
今回は青龍国の仙王と界渡りした高校生のお話です。
不遇な受様が猫になって異界に渡り
良き王ながら孤独な攻様の幸いとなるまでと
受様がまた猫になる後日談を収録。
受様は10才で両親を事故で亡くしますが
両親が受様のためにと多額の資産を残していた事で
養育費を巡って親戚中をたらいまわされて育ちます。
18で財産を管理すめ権利を得た受様は
森羅樹の納得する大学へと進んで自活するため
勉強を頑張っていましたが
親戚の3才児に両親との思い出のスケッチブックを
ぐしゃぐしゃにされ、腹立ちのまま親戚宅を飛び出し
辿り着いた神社の境内で悲しみの涙を流してしまいます。
何も考えたくなくなった受様が
誰かに飼われてただ甘えられる猫になりたいと願うと
頭の中に「聞き届けたり」という声が響き・・・
突然現れた白兎がスケッチブックを奪って駆け出し
受様がソレを追いかけていると、ふいに足元がなくなり
受様はにゃあと叫びながら落下することになります!!
にゃあという叫びと黒い毛に包まれている手から
受様は自分が猫になったと知りますが
なぜ、どうしてかがわからぬままに
百業界青龍国の仙王として物調面な攻様に捕まり
"天帝からの賜り物"にされてしまいます。
しかしながら百業界にとって猫は魔物とされていて
攻様以外には歓迎されません。
果たして猫になった受様に未来はあるのか!?
両親の死後親戚筋を転々とする受様と
人として生まれながら仙王となった攻様の
異世界トリップファンタジーになります♪
好き作家さんのお話はあらすじ未読で読み始めるので
タイトルの"愛され猫"から受様が攻様に猫可愛がりされる
溺愛ものなのかと思っていたのですが
溺愛される展開は間違いありませんでしたが
受様が界渡りして本物の猫になるというびっくり展開で
人間な受様がどうして猫? 人間に戻れるのか?
国を支える仙王の攻様と恋仲になれるのか? 等々
ワクワク要素が盛沢山でとても楽しく読ませて頂きました♪
受様が渡った世界は仙王の仙気が国が支える根幹です。
攻様は元々武勲を挙げた武人ですが、
前王の使命で仙王となり、王として国に尽くしますが
王としての孤独を募らせていました。
そんな攻様が初めて惹かれた存在が猫の受様であり
受様も攻様の傍らにいる事を心地よく感じつつも
日本に帰る道を選択するのですが
最後の最後で攻様を選んだことで
命の危機に見舞われてハラハラMAX!!
受様が攻様の手をとり王妃となるまで
たいへん楽しく読ませて頂きました (^-^)/
誰にも必要とされず誰にも頼れずにいた受様が
長い時を王として生きる事を望まれた攻様にとって
唯一無二の存在になれて良かったです♪
めちゃくちゃ可愛いかった〜〜〜!
親戚中をたらい回しにされて疲れ切った天涯孤独の少年が、不思議な仙人の世界へ転移し、猫になってしまうお話。
猫が大好き&猫飼いなので、気づけば猫になったカナメを飼い主目線で愛でていました笑
無骨な仙王様と小さな子猫の交流が、もう可愛くて可愛くて……
特に、ゆらゆら揺れる筆先にムズムズして思わずジャレてしまう猫カナメと、そんなカナメと全力で遊ぶ仙王様に頬が緩んで仕方ない:(´ཀ`):
何だ、この幸せすぎる空間。
不器用ながらも、猫カナメを溺愛しまくる仙王様が可愛すぎて悶絶ですよ!
そして、飼い猫として愛されるうちに、与えられる優しさや温もりを思い出していくカナメ。
両親を亡くしてからは誰にも甘えられなかったカナメが、猫になった事で甘えられるようになる変化に胸がいっぱいになりました。
一方、国を守るプレッシャーや、100年余り生きる孤独から厭世的になっていた仙王・ロンユー。
親しかった友人や家族を亡くし、人間だった頃の自分を知る者がいなくなった世界で、〝仙王〟として生きなければならない孤独。
そんな中、カナメと出会った事で生きる喜びを思い出していき……
もう、この二人の〝お互いがお互いじゃなきゃダメ〟な関係にめちゃくちゃ滾ります!
二人が巡り会えて本当に良かったなぁ…としみじみ感じるCPでした♡
終盤に少しハラハラする展開もありますが、基本的にのほほんとした雰囲気で辛い展開はありません。
山アリ谷アリが好きな自分としては少し物足りなかったのですが、ホッと優しい気持ちで満たされる素敵な一冊でした*
個人的には5月に発売された「悪役令息ですが竜公爵の最愛です」の方が好みでした。今回のお話も凄く面白いのですが、なんだかテンポが悪いような気がして乗り切れなかったです。
カナメの年齢相応の幼さを表現したいのなら、それは成功してたと思いました。ですが私には周りを振り回していて、面倒クサイ人物にしか思えませんでした。
カナメが猫だった時のシーンとかも可愛いのですが、人間に戻るまでが単調で既に飽きてしまっていました。
それと青龍国と仙王の成り立ち故か悪人はおらず、カナメの無鉄砲さからの事故とカナメに振りまわされて魔が刺してしまった人物はいましたが、基本的に善良で平和な世界なのです。
ロンユーには魅力を感じましたが、カナメがあまり好きになれずに困りました。後半の二転三転するカナメの心情について行けませんでした。
世界観とか面白いのですが、いつものナツ之えだまめ先生の作品と違って散漫としたイメージでお話のなかにのめり込むことが出来ずに残念でした。