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futari no spica
淵先生…詩織さん~でドハマリして、
既刊は貪るように拝読しちゃった。
言葉の選び方がタダモノではない淵先生…。
ストーリーも絵も、あたたかく優しく切なく美しいのですが、
台詞、モノローグ…言葉がとにかく沁みる…。
幼馴染の2人、郷(漢字「豪」となってますが、「郷」が正しい!)と碧。
碧くんはのんびりおっとり。植物を愛するマイペース男子。
郷くんのお姉さんにほんのり恋心。
笑顔がめちゃくちゃかわいい。
郷くんはしっかりモノでサッカーが得意。碧くんが好き。
お姉さんを見ている碧くんを、
自分だけが好きなことにイライラしちゃう。
手を伸ばせばすぐそばにいるけど、届かない気持ちのもどかしさ。
果たして届けたところでどこに着地するんだろう。
それは自分が望んでいるトコなんだろうか。
幼馴染から少しづつ変化していく2人の関係なんですが、
展開にまったく無理がないのが見どころ。
碧がまるで植物を観察するように、
ゆっくり郷について考えながら、
自分の気持ちに気づいていくところがとてもユニーク。
自然な心の動き、自然な流れで、2人の間は近くなります。
お互いがお互いの「特別」であることが、2人にとって「自然」
トマトも生い茂りながら見守っちゃう。あまりに瑞々しい恋愛…!
お互いの心や関係を愛しながら毎日見守って育てていくこと。
それがどれだけ誠実で美しいことか。
なんというか、淵先生の作品を読むと、
ものすごく救われてしまって。
今すっごいつらいことも、そんな悪くないんかな~。と、
思えるようになっちゃう。
心がダメージを受けている時、そっと寄り添ってくれる
優しく美しい作品でした。
こんな素敵な作品に出会えて本当に良かった。
ありがとうございました。
一応追記…!
碧くんはこの後の作品「君と夢見るエンドロール」で
主人公の親友として登場しますよ~(大学生…!)
郷くんもさらっと顔出してくれてて、とっても嬉しかった…!