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kako no sumu heya
大学時代、部活の先輩だった諏訪(受)と後輩の中井田(攻)は、飲み会の罰ゲームとお酒が引き金となり濃い一夜を過ごす。その日から距離感が変わる中井田だが、諏訪は酔っていたからを理由に忘れるように諭す。
これで済んだと思っていたがあれから時は経ち、社会人になった諏訪の元に再び中井田が訪れる。諏訪が接し方を間違ったせいで、可愛かった後輩は少々歪んで帰ってきてしまったのだ…。
Hシーンはやや無理矢理系だけれど諏訪は抵抗しない、それは中井田が歪んでしまったのが自分の責任だからだ、罪滅ぼしのようなこの関係性好きだなー。
とは言え、その贖罪さえも見方に寄っては建前とか言い訳になるのかもしれない、ある日女性達と楽しそうに歩く中井田を見かけた諏訪が思う事は…?
元はウェブマガジンの掲載作品のようですが、歪な愛と執着、過ちと贖罪、共依存的関係、独占欲と隠された本音、遂げられないすれ違い的な想いにやるせなさを感じるラブシーン…
たった27ページの短編に、仄暗いBLの魅力ポイントがぎゅっと凝縮されています。キスシーンを始め、全体的に頬を染め悩ましい諏訪の表情に色気がありました。
ほんのりダークではありますが決してバッドエンドでは無い、最後まで読むと表紙の諏訪が縋りつくように見えてきてしっくりきました。過去の棲む部屋が未来へ向かう部屋へと変わっていく事を願います。