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ore wo kue toha itte nai
電子単行本、タイトル通りのツッコミを入れている場面のような表紙、ですが実際の稲葉(受)は突っぱねるような感じでは無く、風間の少々難ありの性格もポジティブに捉えてくれる良い兄貴肌と言った感じでした。
社員寮を舞台とした年下攻めストーリー、料理好きの稲葉は寮のみんなにごはんを作ってくれる通称「番長」、賑やかしいのが苦手な新入社員の風間(攻)は、みんなとは別に自分で夕食を取ったが、稲葉の前でお腹が鳴ってしまいご馳走して貰う事に。
そのお礼として風間は稲葉に肩揉みをしてあげる、以降もみんなと時間をズラして食事→肩揉み、その二人で過ごす時間はお互い生活サイクルの一部となり、心地良い共同時間となって行く。
ところがある日風間が時間を過ぎても来ない、おかしいと思い稲葉が風間の部屋を訪れると体調不良で寝ている風間が…ここからのアクシデントで二人の恋が本格的に動き出す。
正直ちょっと違和感はありました、女性と交際経験もある稲葉が風間に手を握られたくらいでドキドキする所とか。
風間が稲葉を好きになった理由が、胃袋を掴まれただけで無くてきちんと描かれているのはとても良かったし納得が行く、ただ、ノンケの稲葉が簡単にその想いに絆されるのはちょっと早いかなぁ?とは思いました、私はBLだから良いやってなるけれど気になる人も居るかもしれません。
お話の途中で想いが通じ合いお付き合いが始まります、そうして心の距離を縮めながらも社員寮の体裁を意識し、他の社員にバレないように秘密の関係を続けていき…理想のキッチンを手に入れる夢に向かって進むのと、夢を叶えてからの二人が、寮の仲間達とのわちゃわちゃとそれに伴う嫉妬や独占欲も交えながら、ストーリーメインで描かれています。
Hシーンも適度にありますがストーリーとの比率では少なめ、描写も控えめでエロさより二人のラブを見る為のHシーンと言った印象でした。
個人的にはちょっと物足りなく感じたかな…理由を考えると辛いすれ違いや、悪さをしてくる人が出てこなかった為かと思われます、二人の関係も結局はバレてしまうのですが、みんな理解のある良い人達で特にトラブルには見舞われませんでしたね。
私はしんどい…からのハッピーエンドが好きなのでこういう感想でしたが、辛い展開や悪い人が出てくると気が滅入る方には合うと思います、だからと言ってほのぼののんびりし過ぎたお話と言う訳でも無く、コメディタッチでお風呂シーンではちょっとだけ稲葉の切なさも感じる、適度な元気と刺激も兼ね備えています。
細かい所では吹き出しでは無い手書きのセリフが小さくて少し見にくかったかな、私個人の好みとしてはそこそこだったのですが、客観的に見るとラブストーリー部分重視で、且つ多くの方に読みやすそうな内容だったので「萌2」評価です。