王子と狼殿下のフェアリーテイル

ouji to ookami denka no fearīteiru

王子と狼殿下のフェアリーテイル
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神32
  • 萌×224
  • 萌13
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

260

レビュー数
16
得点
296
評価数
70
平均
4.2 / 5
神率
45.7%
著者
小林典雅 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403525780

あらすじ

姉の駆け落ちで突然王太子となったフラン。花嫁探しの舞踏会の夜、育ての魔女ラフェルテ相手に愚痴を零していたところ突然謎の男に暴言を吐かれ、激怒したラフェルテが男を仔狼の姿に変えてしまう。その直後ラフェルテが昏倒。彼女を救うには魔女の里にある秘薬が必要らしい。フランは仔狼姿の正体不明の男と騎士妖精のデューとともに魔女の里目指して旅に出ることになるが……? のんびり王子ともふもふ殿下の恋の道中記!!

表題作王子と狼殿下のフェアリーテイル

ウルヴァー,狼に変えられてしまった謎の毒舌男
フラン,18歳,ダートシー王国王子

その他の収録作品

  • Happy Wedding & Ending

レビュー投稿数16

でこぼこトリオ珍道中

お昼寝をこよなく愛する末っ子王子フランと魔法で仔狼に変えられた謎の男ウルヴァー(仮)、旅の護衛の騎士妖精デュー。

フランの花嫁候補を探す舞踏会で、顔を隠した謎の男が聞くに耐えない罵詈雑言を浴びせかけるという最悪の出会い。

なんやかんやで乳母のラフェルテ(700歳の魔女)が昏倒して死にそうに…
彼女を助けるために3人で旅に出ることになる。(デューは道案内兼護衛、ウルヴァーは「フランから離れると死にそうな頭痛に襲われる魔法」がかかっているので仕方なく)


結構な序盤で読者は仔狼(罵詈雑言男)の正体を察する(ていうか本のタイトルでわかる)けども、当のフランはその正体を夢にもおもわず、でっこぼこトリオの珍道中が楽しい。

健脚な者でも3日かかる道のり、すきあらば楽をしたいフランだけど、それなりに人のあたたかさも悪いヤツが居ることも学んでいく。
騙されて嫌な思いをしても、優しさを出してしまうのがフラン「らしさ」なんだなぁと思った。

思えば、酷い暴言を吐いて態度も悪かったウルヴァーにもそれなりに優しいもんな。わざと離れて頭痛をくらわしたりもするけど。
(ウルヴァー、中身は暴言男だけど外見は小さな狼なので「ギャイン」てなってるのかわいそうだからやめたげてって思う)


サキュバス登場からの展開は怒涛。
目的地の「魔女の里」に入るためには清らかな心と身体でないといけない。でもやむにやまれぬ状況…でウルヴァーの出した策が面白すぎた。
まさかのマニアックプレイ…!本人らは真剣なので茶化すのもわるいなとは思いつつも笑ってしまった。いい塩梅に変態…さすが小林典雅先生が描く攻め!


ウルヴァーの正体、自国での扱いはだいぶ不憫。こりゃ罵詈雑言をわめきたくもなるわ。
でも、「心にもないことを言ってしまった」みたいなことを繰り返し主張してたのは往生際わるいなと思った。
本当にに露ほども思ってないことは口から出てこないと思うの。


ふたりの初めての夜は、初々しくてかわいくてよかった。
婚姻と、ふたりで国を治めようということに関しては、そんなにうまくいくものかねと思わないではないけど、大団円でよかった。



改めて、小林典雅先生の作品は肩の力を抜いて読めるので素敵だなと思った。
重い辛い話を読んだ後に気持ちを切り替えるのに最適。

関連作品も近々読もうと思う。

0

ほのぼのおとぎ話からの…狼ぃー‼︎

「王子ですが、お嫁に来ました」のアシェルのもといた世界が舞台です。
未読でも問題ないですが、やっぱり小ネタで笑うためには読んでいると面白いかなと思います。

アシェル周辺の余波で、はからずも王位継承のお鉢がまわってきてしまったフランが主人公です。

フランはとにかく王位継承なんて期待されずに育った、昼寝が仕事ののんびり王子。
彼のめんどくさくて疲れることは全力回避☆という姿勢には現代みを感じてめちゃくちゃ共感してしまいます。
ラファルテ(魔法使いのばあや)を助けるために秘薬を求めて旅をすることになるのですが、フランがその過程でめちゃくちゃ強くなるわけでも、怠惰な性格を入れ替えて勤勉になるわけでもない、ってところも好き。楽をするためには本当に知恵が働いて、立ち回りがうまいところもなんだか弟気質すぎて笑えます。

旅のおともをすることになるのが、仔狼と妖精なんですが、もともと仔狼は、フランの次姉の元婚約者フェリウスで、たまたまフランとラファルテの会話を聞いて自分の悪口を言われたと誤解したために罵詈雑言を吐いてしまい、激昂したラファルテに魔法で変身させられてしまっているわけです。
フランから離れると頭痛が起きるようにされているので、ガウガウ文句ばかり吠えつつも、キャイーンと必死でくっついていく姿はとても可愛い。
読者には正体がわかってもフランは全く気づいていないので、仔狼にはウルヴァーという名前が付けられています。

ほんとは姉と婚約していたときから、フランのことをとても気に入っていたんですね。
一緒に旅をするなかで、フランのすぐ楽したがる姿勢に呆れつつも、彼の優しさや愛情深さに怒りも溶けていき、だんだんと好きになっていきます。
心の謝罪度に応じて人間の子供になったりするのですが、その時の舌足らずな喋り方なんかも生意気さがやたらと可愛くてきゅんとしました。

妖精のデューは護衛として母がつけてくれたもので、ちょっとした魔法で怪我を直してくれたり、家事の手助けをしてくれたり、フランは遠慮なく頼り切るので、ウルヴァーにとってはちょっとしたライバルのような感じでもあります。

そしてフランに貞操の危機が訪れます。
知り合いの侯爵家に一泊お世話になろうとしたところ、母がなんとサキュバスで!
(予想もしないサキュバス登場でフランの不運に笑えてしまった)
そこに必死に少年の姿で助けにきてくれたウルヴァー、がっちりフランを守ります。
寝ぼけたデューの力を借りて夜空を飛び(挿絵もすてき)なんとか侯爵邸から逃げられましたが、サキュバスの唾液による発情状態は続いていて。

ここからが、えっ、いきなりまさか⁉︎の展開で、ふたりの関係が一気に進展します。
どうやって恋仲になるのかなと思っていたら。

発情を抑えるため、自慰も知らないフランに狼姿ででウルヴァーが慰める場面には、いきなり高度なエロ展開きた!?とドキドキが抑えられませんでした。挿絵にもドキドキ。

その後、ウルヴァーが正体をようやく告白し、またさらにそれぞれの想いも誠実に伝え、お互いの好意を受け止め、キスを交わします。

かなり早い展開ではあるのですが、この勢いにちゃんと読者を巻き込める小林先生の文章力がすごいと思うのです。

そして、寝ていたデューは完全に蚊帳の外になってしまいましたが、彼の力がなければ旅は続けられなかったし、ふたりを取り持った隠れたキューピッドでもあると思います。

ぶじ秘薬を手にし王国に戻り、ラファルテは回復。
そしてフランはフェリウスと結婚したいという思いを両親に伝えますが、それがとても成長を感じさせます。
相手が男でも女でも、はたまた人間ではなくても、好きになった人と祝福されて結婚できるような、そんな社会に変えていきたいのだと、国王と王妃に告げるフラン。
彼の良さである優しさを強みに変えて、フェリウスとともに国を良くしていこうと決意する姿に拍手です!

やや変態臭がすると魔女からのお墨付きをもらったフェリウスですが。
フライング初夜にあたって、魔法が解けたにもかかわらず、フランをくすぐるためのケモ耳や尻尾、匂いをかぐためのケモノの嗅覚を手に入れてしまったようです。
サキュバスから逃れて、敢えて狼のすがたでフランを慰めたときにも思いましたが、やっぱり…だいぶ変態なのかもしれません。好きです。

でもきっと、フランとフェリウスふたりで人々が幸せに暮らす国を作っていけるのではないかなと思います。おとぎ話らしく、めでたしめでたしです。

今回も楽しい読書をさせて下さり、小林先生には感謝です。

0

「のび太受け」と毒舌仔狼たちの珍道中!

いや〜、めっちゃくちゃ面白かった〜!!
小林典雅先生のファンタジーを読むのは、初めて。

実はこちらの作品、一度読み始めた時10ページぐらいで脱落していたものでして、、
多分初読時はファンタジーの気分じゃなかったんだろうな、と。

今回意を決してもう一度読み始めてみて、本当に良かった◎

受け君の「面倒くさいことはなるべく回避!」な思考には笑っちゃうし、仔狼は可愛いし(小山田あみ先生の挿絵、最高…✨)で夢中になって最後まで読んじゃいました。

挿絵全て最高of最高なんですけれど、個人的に一番のお気に入りは、仔狼くんがフランからの離れまいと必死にフランの足にしがみついてるシーン!かかか可愛すぎだよーう!……とひとり内心大興奮でした。

のび太みたいに面倒ごとを避け、できるだけ楽して生きていこうとする純情受けフランと仔狼に姿を変えられた毒舌男、そして美貌の妖精男子…この3人の珍道中が面白すぎて、終始にやけながら読書。

仔狼だから人間みたいに話せないんですが、狼の言いたいことをことごとく勘違いして明後日の方向に捉えるフランが本当おかしくて。

倒れてしまった魔女のばあやを救う薬を求めて、3日間の短い旅。
しかし短いながらも様々な出会いと出来事を通して成長していくフランの姿が可愛く頼もしく、一気に最後まで読んでしまいました。

欲を言えば、2人がくっ付いたところで終わっているのでその後のお話も読みたかった!
そちらは頑張って妄想で補おうと思います( ̄∀ ̄)

1

元気をもらえるラブコメ

二人の姉の駆け落ちで、繰り上げ次期国王候補になってしまった王子フラン。
優秀な姉たち比べて、のんびり毎日のお昼寝を楽しみに生きてきたフランは、なんとか自分が国王になるのを阻止できないかあの手この手で説得しようとしますが失敗。
花嫁探しの舞踏会が開催されることになり─。


舞踏会の最中、対応に疲れてバルコニーで魔女のラフェルテ(ばあや)とともに休憩することになったフラン。
思い出すのは姉の婚約者のフェリウス殿下のこと。
姉の誕生日に年一回しか会ったことはないけれど、物腰柔らかく、文武両道で誰に対しても紳士的なフェリウスはフランの憧れでした。

自分が姉の立場だったら、絶対フェリウス殿下を選ぶのに、と納得がいってなかったフランはばあやとともに「実は殿下にとんでもない悪癖があるのでは?」と考えます。
完璧すぎるフェリウス殿下を袖にするなんて、どう考えてもおかしいから。

そんな話をしていたところ、バルコニーの下に謎の男が現れて、フランとばあやは罵詈雑言を浴びせられます。
やれボンクラだとか、やれババアだとか。
フランが穏便に済ませようとしても、謎の男の暴言が止まらず、男はばあやの魔法で子狼にされてしまいます。
フランの手の届かない場所に逃げたりすると、死にそうになるぐらいの頭痛がするというおまけ付。

そして魔法を使いすぎて倒れてしまったばあや。ばあやを助けるには特別な薬が必要になります。
その薬を取りに行くために、フランは初めて一人と一匹と、護衛の妖精付きで旅に出るというお話。


おとぎ話のような設定のファンタジーでしたが、小林典雅先生らしく優しく可愛くえっちなお話でした〜!
途中までずっと狼の謎の男。ウルヴァーと名付けられます。
フランに心からの謝罪をしなければ人間に戻れない魔法がかかっています。
ちょっと反省するとケモミミ付きの二歳児ぐらいの人間になったり、十四才ぐらいの少年になったり…上手いな〜と思いながら読んでいました。

このウルヴァーが攻めなんですけどね、罵詈雑言浴びせたり、始めの方は敵意むき出しだったりするんですけど、なぜか憎めない。
子狼の姿だからなのか、フランがそこまで落ち込んだりしないからなのか、態度が悪いとフランが距離を置いて頭痛というお仕置きをされるからなのか、なんだかちょっと「攻めかわいそう…」になってくるから不思議です笑

攻めの正体、読者はすぐ気付くと思いますがフランは途中まで気付かず、いつになったらラブになるんだろう!?と今か今かと待ち構えてました。

人を疑うということをしないフランは、旅の途中で騙されたり襲われたりします。
その都度、寛大な心で許そうとするフラン。
優しすぎる。

舞踏会に来てた母娘の母親(サキュバス)に無理やりキス(とは言いたくない)されて、その唾液の効能で身体が熱くなってしまいます。
その熱を治めるために、狼姿のウルヴァーに攻めフェされたりア○ルを舐められたりして慰められます。
「消毒のキス」の流れ最高でした…!

正体を明かしたウルヴァーもとい、フェリウス殿下。
あんなつれない態度はどこへやら、実はお互い好きだったと分かるとめちゃくちゃ甘くて優しくなります。
典雅先生らしい溺愛攻めで大好きです!
フランもぽやぽやしてるけど天真爛漫でめちゃくちゃ可愛い。

サキュバスにフランのファーストキスを奪われてなければ文句なしに☆5なのですが、個人的にもやもやしたので☆4.9でお願いします。

2

正に珍道中



王太子になったのんびり王子のはじめての試練

次期国王となるはずの2人の姉姫がそれぞれ駆け落ちしてしまった為、急遽王太子になってしまったフラン。
花嫁探しの舞踏会で疲れ果てついつい、養育係のばあやで魔女のラファルテに愚痴を言っていると、いきなり現れた仮面男に罵詈雑言を浴びせられます。
それを聞いたラファルテが激怒し、魔法を乱発し、真摯にフランに謝罪しないと元に戻らない魔法をかけ仮面男を仔狼に変えた挙句倒れてしまいます。
齢700歳と高齢のラファルテがこのままでは危ないということで、ラファルテの里へと薬をとりに行くことになってしまうのです。
フランの手の届く範囲から離れると頭痛に苦しむ魔法をかけられている仔狼(ウルヴァーとフランが命名)と母の契約する騎士精霊シルヴァリーデューの3人?で箱入り王子は無事辿り着けるのでしょうか。
そして、仮面男は誰なのか(すぐに想像つくのですが)、罵倒してきた原因はなんなのかと、珍道中が始まるのです。




フランは大国の第一王子ですが、長子相続で2人の姉がおり、2人共が優秀で王位継承の可能性は殆どないため、のんびり嫌なことからはうまく逃げ、昼寝が大好きな王子に育ちました。
そんな中、5年ほどの間に相次いで姉が婚約者を差し置き好きな相手と駆け落ちしてしまい、王太子になってしまうのです。
まさに青天の霹靂。特に次姉の婚約者フェリウス(攻め)はフランの憧れで義兄になるのを楽しみにしていたので残念がります。
甘やかされて育った割には素直で、他人を貶めたり蔑ろにしたりはしません。
罵倒してきた仮面男も仔狼の状態ではじめはやさぐれ反抗期わんこだったのが、自分のために宿屋に泊まるのを諦めて納屋で泊まってくれたり、危害を加えようとした相手にも温情を与えたり等々、フランと人柄に接するうちに態度も軟化していき、仔狼が犬耳尻尾つきの幼児になったり少年になったり、また狼になったりとさまざま変化しながら旅を続ける過程がとても楽しいです。

フランは自分が楽をするためならスルスルと口から出まかせだったり、理論武装したりするのでそれもまたとても楽しいです。
母である王妃にはばれていて、彼のためという前提ではあるけど、楽になる道を潰したり甘やかそうとする父王の舵をきちんととっているのも楽しいです。
そして最後に味方してくれるのも王妃なので、この国の一番の権力者は王妃なのだなあとつくづく思い知らされます。

なんともぽやぽやした王が誕生しそうですが、優秀な婿を迎え、性根の良い王が周りに大いに支えられて良い治世になるのではないでしょうか。
ラファルテには長生きしてもらって、これからもフランのわがままに付き合ってもらいたいものです。

とても楽しい話でした。

4

もふもふシリーズ⁈

既に皆様が素敵なレビューを書かれているので、私はまったくの個人的感想に走らせていただきます。
大好きな小林典雅先生に大好きな小山田あみ先生のタッグなら買うしか無い!と電子で購入しましたが、どうにも我慢出来ず、紙本も購入してしまいました。その結果、honto様と中央書店様とで電子と紙の両方の特典を入手でき、甘々で胸がいっぱいです。電子特典はサプライズプレゼントのお話で、紙特典は文通のお話でした。
これは「王子ですが、お嫁にきました」から続く小林先生の王子シリーズだと勝手に思っていましたが、「王子ですが」のおしゃべりシマリスのピム、本作の仔狼ウルヴァー(二歳のケモミミウルヴァーもたまりませんが)ときて、「小説ディアプラスもふもふ特集アキ号」にも、なんとまたまたシマリスが登場!実はもふもふシリーズなのではないかと思い直しているところです。もちろん、次のもふもふ本が発売になったら、迷わず買わせていただく所存です。
それにしても小山田先生のW王子は本当に眼福ですね。あと、愛すべきポンコツ王子フランの、いかにも育ちの良い、丁寧な話し方も個人的ツボでした。ビタミンBLごちそうさまでした。

2

美麗な挿絵 大人のビタミンBL絵本

ラブコメファンタジー
「王子ですが、お嫁にきました」と内容に絡みあり
大きな山場なく、展開先読みしやすい疲れないラブコメ

ルドヤード:父王
アドミラ:母妃

フラン・ローゼミューレン:18才 ダートシー王国王子 三人姉弟の末っ子 
母似の美貌 父似のぐうたら・・姉達の出奔で王位継承者になる 
乳母の薬の為に魔女の郷へ試練の旅に出る 

リリティア:7才上の姉 侍女と出奔
クローディア:2才上の姉 竜人と駆け落ち 連れ戻し失敗

ラフェルテ:700才 面食いの恋多き魔女 フランの乳母 魔術の後、昏睡 

ダルブレイズ:350才 国王付の魔導士 妻帯歴あり 

シルヴァリーデュー:母妃の騎士妖精 イオルク村出身

黒マントの男/ウルヴァー:素性不明の侵入者 美男
「婆とぼんくらは●して寝てろ」の罵詈雑言でラフォルテを怒らせ狼にされる
 物語中ほどで、素性が分かってくる

3

の●太王子とジャ●アン狼のケモミミ道中膝栗毛

めちゃくちゃ可愛いかった〜〜…!
正にタイトルの〝フェアリーテイル〟の通り、魔法が溢れる優しいお伽話BLでした!

作者曰く、今作は〝の●太くん受〟と言う事で、趣味は昼寝でぐうたら三昧、常に自分が楽になる事を考え、他力本願なのに憎めない…!不思議な魅力のある受け様でした♡
いやー、の●太くん受けイイですね!のんびりおっとり&純粋で優しい心根に癒されます。

確かに、フランを甘やかして何でも魔法で解決してしまう乳母のラフェルテはドラ●もん感があるな!笑
フランの「ドラ●もん、助けてよー」が聞こえてくるw

そして狼に変えられてしまった謎の暴言男・ウルヴァー
一方的に罵詈雑言を浴びせて、口汚く罵る姿はジャ●アンでしたが、本当の姿は努力家な出●杉くんだった訳ですね
血の滲むような努力で、出●杉くんになっていた彼には同情しかない……

昏睡したラファルテを救うべく魔女の里へ秘薬を貰いに、の●太的な受け様と、ジャ●アンのように吠えまくる仔狼と、ナルシストなイケメン妖精の珍道中をクスクス堪能しました◎
狼なのに表情や吠え方で感情表現豊かなウルヴァーが可愛いく、素直じゃ無い天邪鬼な所もツンデレ好きとしては堪らんです♡

ただ、スパダリを装いつつも本性はウルヴァーのような毒舌粗暴男なんだと思っていたのに、素性が分かった後は単なるスパダリになってしまったのが少し残念
毒舌粗暴なウルヴァー好きだったんですけどね……

ハラハラしたり切なくなる展開も無く、終始リラックスして楽しめる作品でした!
お伽話のように〝めでたしめでたし〟でスッキリ大団円なラストも大満足◎
『王子ですが、お嫁にきました』のスピンオフのようですが、本作単体でも問題なく楽しめました!
スピン元になった『王子ですが〜』も是非とも読みたいです((̵̵́ ̆̂̑͟˚̩̮ ̆̇̑)̵̵̀)

5

可愛い子には旅させろ

作家さん買い。

優秀な姉二人がいるから自分にお鉢が回ってくることはない!とのびのびのんきに育ってきたフラン。
ところが姉二人が駆け落ちしてしまい、まさかの次期国王の座がまわってきてしまい超絶焦るところとか、笑えます。

花嫁候補を集めた舞踏会に侵入してきた謎の男と、ばあやである魔女のラフェルテの聞くに耐えない罵り合いも笑えます。
ち○かす野郎!とかBLで読んだの初かも。

フランがいいですねぇ。
楽をすることに全力で、何とか苦労せずに物事をすませたいといったのんびりぐうたら王子なんだけど、怠惰とか無精といった負のイメージは浮かばないです。
お育ちの良さゆえのおっとり感とか、人を疑ったり相手の足元を見たりしない姿勢や優しさが全開で、かわいい。

魔法を使いすぎて倒れたばあやラフェルテのために、子狼(中身は魔女ラフェルテの逆鱗に触れて変身させられてしまった謎の男)と、お付きの妖精とで無理やり旅立つことになったフランの焦りやら、旅の様子が楽しい一冊。
そして攻め、意外な苦労人だったのね。

5

狼殿下の七変化が楽しい

小林典雅先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
ファンタジー 5
ほっこり 3
可愛い 3
笑い 3
エロ 2
な感じだと思います。

2人の姉がいる3姉弟の末っ子、フラン王子。次期女王になる筈だった姉が駆け落ちしてしまい、繰り上がりで王位継承権2位となるが、まだもう1人の姉が居るからと高を括っていたが、その姉すらも駆け落ちしてしまい、しかも相手は竜人と!その為、突然次期国王に決まってしまった。自分には王は無理だと、英才教育から逃げてのんびり昼寝をしていたいフランは、姉を連れ戻すべきだと両陛下を説得しようとするが、聞き入れてもらえず…。

フラン王子や両陛下達は人間ですが、魔女やドラゴン、妖精など、様々な種族が登場するファンタジー作品です。中でも乳母でもある齢700歳の魔女、ラフェルテの魔法の所為で物語りの展開が大きく動きます。

フランの為にと花嫁候補を一堂に集めた舞踏会が催されたが、疲れてしまいラフェルテの魔法も借りてバルコニーで休憩していたフラン達に、仮面を付けフードを被った謎の男に何故か罵倒される。激怒したラフェルテの魔法で、男は仔狼に変えられて、更にフランから離れると死ぬ程の頭痛に見舞われる魔法までかけてしまう。しかし魔法の使い過ぎでラフェルテは倒れてしまう。男は仔狼のまま、ラフェルテの意識も戻らない為、フランは仔狼(仮名、ウルヴァー)と妖精のデューを連れて、秘薬を求めて魔女の里に駆り出されてしまう。

小林先生のあとがきにも書いていますが、仔狼、ウルヴァーの正体は序盤で分かると思います。因みにウルヴァー×フランのカプとなっております。ウルヴァーの正体が分かった状態で読み進めるとクスッと笑えるのと萌えでニヤニヤ笑ってしまいます。のんびりしたフランのウルヴァーに対する言動が、志○後ろ!後ろ!って感じになってしまいますね。ほんとニヤニヤします。

そんなフランの言動でウルヴァーの反応も良いですね。謎の男として登場した時の罵倒はなかなかなものでしたが、何故あんな罵倒をしたのか察して読んでいると、ちょっと言い過ぎ感もありますが仕方無いのかなと思いました。なので罵倒の件もあり、なかなか素直になれないウルヴァーも仔狼の姿なので可愛いですね。でも仔狼の姿でフランのちょっとしたお仕置きとして、頭痛に苦しめられるシーンは、動物好きの読者さんにはちょっと心苦しく思われるかもしれません。

仔狼ウルヴァーですが、旅の途中で、狼耳と尻尾が残った2歳児や14歳の姿になったり、仔狼から立派な体格の狼など、ウルヴァー七変化が堪能出来ます。個人的に、中身は大人なのに姿は2歳児なので、舌足らずに毒を吐くウルヴァーが可愛いです。因みに狼の姿では、フランの前も後ろも舐める絡みシーンがあります。

ウルヴァーもですが、ほのぼのフランも可愛いです。これも小林先生のあとがきで書いていましたが、序盤の言動はかなり頼りなくて、ほんとのび○感があってしっかりしろよ!と思ってしまったのですが、心優しいフランの言動に徐々に癒されて、頑張れ!と応援したくなりました。

絡みシーンでのほんのり変態な言動をする狼殿下に尊敬と愛情を素直に伝えるほのぼの王子のラブラブイチャイチャが可愛いので是非とも読んでほしいです。

4

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