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たとえ姿形が変わっても、貴方に何度も恋をします
sanjuudai de saishoukan saretaga, dare mo miko dato kidukanai
良いお話でした。
セルデアを苦しめますね〜。なにもそこまで…なくらい苦しめます。可哀想に(泣)
神子との遭遇だけを心の支えに育ったのに…(泣)すっかり心を奪われたのに…。何重苦かってくらい生まれも育ちも境遇も優しさや純粋さも本人を苦しめて。
お互いがなぜそこまで愛してるのか、納得がいくようで再会後はそんなに強い説得力を感じなかったかなあ。
執拗な悪意に疲れました。
もうセルデアをただの恋する一人の男にしておいてあげて!そっとしてあげて!
再生後のセルデアの能力が、ひぇっ!とすくみ上がりますね。
化身たちは恋をした相手と結ばれなければ、その気持ちの重さ故に破滅してしまう、という設定。
なのに相手の為に自分の気持ちに蓋をするなんて……。たとえ破滅の道だと分かっていても相手を守ろうとする気持ちが、ひたすらにかっこいい。ただただ生きていてほしいと、自分の恋も人生すらも投げ捨ててしまえる。重すぎる愛ゆえに恋した相手と結ばれなければ破滅してしまうけど、逆にこうして何よりも相手を最優先にしてしまう。これは化身の愛ゆえだけど、全ての化身ができることではないと思うし、この化身が、攻めが、受けをそれほど愛してるんだなぁと感動すら感じる。
ハッピーエンドの展開は、愛の力で切り拓く感じがして、とてもいいと思う。お互いに想い合う愛を、たっぷり感じとれる。特に、神堕ちして大きな竜へと変化してしまった攻めが、受けによって救われた時のイラストが、とってもよかった。
それに、最後は愛で救われる感じが、真実の愛で呪いが解けるファンタジーな童話のようで、個人的にはそこが内容の重さに反してちょっとファンシーだなと感じる。でもそれが悪いとかじゃなくて、……なんて言ったらいいか分からないけど、とりあえず良かった。
途中は逆ハーかと思ったけど、違う感じで良かった。他が恋じゃないなら平和だし、安心。
メインカプ以外では、メルディが好きだな。全体的に重めな内容だから、彼のかしこまらない話し方やマイペースな態度のおかげでシリアスになりすぎないのが、読んでいて気持ち的に助かった。なんだか気が抜けてしまうのだ。でも真面目にしなければいけないところは、かなりシリアスだった。やればできる子、メルディ。
全体的にシリアス多めの中で、元神の話は特に泣けるお話だった。最初はすっごく嫌なヤツだと思ってたのに、最後ではもう悪い子だとは全く思えなくて、ほんっとに泣けた。
番外編も重かったけど、攻めの両親が完全に無関心でなかったことが逆によかったと思う。これ以上攻めの心を傷つけてほしくないと思ったし、攻めの両親が攻めを故意に傷つけるような人間でないと分かって少しホッとした気持ちだ。
読んだ後で、アルファポリスの連載ページで読めるところも読んだ。「番外編 メルディにとって時は苦にならない」のお話は、やっぱり何度読んでもメルディも元神も、どちらの気持ちを考えても哀しくて淋しくて胸がぎゅってなった。
軽く読むには重すぎる物語だけど、最後は幸せになったからまぁいいかと思えた。それに、あのシリアスがあったからこそ、攻めが救われた後の幸せがじんわりと心に響くような気もするのだ。
悪役公爵攻めなんですけど、主人公が二度目の異世界転生で前回の転生時にめちゃくちゃ嫌われていると思ってた攻めが実は……っていうのがすごく良くてですね!!私は普段西洋ファンタジーをあまり読まないんですが「化身」「神子」「瘴気」の存在が凄くおもしろく描かれてて涙涙しながら読んでました!すごく良かったです!