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limitation blue
育ての親×高校生、知らずに撮られたビデオ、知らずに開発された身体、そこにあるのはとっくに家族とは異なる感情。
気付かれずにビデオを撮る為の方法も外道、Hも無理矢理系でインモラルな内容、倫理フィルターを外して創作物だからと割り切って楽しめる人向け。ちなみに攻めの職業は弁護士ですがその仕事の要素はありません。
10歳で両親を亡くした高校生の麻早(受)と、血の繋がりは無いけれど親代わりに育ててくれた青(攻)、最初は和やかな朝食の風景から始まる。いつまでも世話になっていては悪いからと独り立ちを考える麻早だが、その話をすると青は毎回機嫌を悪くしてしまう。
ある日、麻早は青のクローゼットでビデオを発見する。何を撮ったんだろう?純粋な興味で見るとそこに映っていたのはなんと、青に犯される自分の淫らな姿だった!そこで青が帰ってきて…秘密を知られた青がこの後取る行動は我々の想像通り。
殆どがエロですがそこにストーリーが組み込まれています。ビデオを見せながらその身体が実際に開発済みである事を知らしめていく、途中で登場するバイブが効率仕様のクセ強アイテム!この少々気持ち悪いバイブと澄ました顔でそれを持つ青がミスマッチかも(^-^;
セリフが状況説明っぽくてもう少し人間味が欲しい、上半身や顔のアップが多く途中まで着衣なのであまりエロい!と言う感じはしませんでした。
二人の感情のやり取りは楽しむ事が出来ました。麻早から離れる事の出来ない青の嘆き、離すまいとする異常な執着愛、例え歪んでいても想いの強さはしっかりと伝わって来てBLとしての萌えがありました。
それに対する麻早の本音は…?なんだ、だったら無問題のハッピーエンドじゃないか、となるワケ。
見た目は悪く無いしお金もありそう、食事も作って養ってくれて居場所も与えてくれる、通学に不便ならいっそ引越しを…と言うくらいだ。
一方的なHも気持ち良くなれるよう開発してたくさん褒めてイかせてくれるし、怖い時は撫でてくれる、そして何より麻早が愛おしくて離したくない青。
以上の事を踏まえると、青は麻早にとても都合が良い存在とも取れ、見方に寄ってはある意味「溺愛スパダリ」とも言えるのでは…?なんて思ってしまいました。
私が購入した時は220円で40ページ。痛々し過ぎるものや単行本丸っと一冊だと辛いけれど、たまには少し仄暗い作品を味わいたい方にオススメの読み切りです。登場人物二人だけのお話なので、ダークBLでありがちな第三者を傷付ける展開も無く安心です。