ボタンを押すと即立ち読みできます!
extreme urameshiya
※めちゃめちゃネタバレします。これから読もうと思ってる人向けの感想ではありません。
深夜の公園で「後輩」の恋愛相談を聴いている「先輩」という、全く同じ漫画のラスト違い。
Aがバドエンバージョン、Bがハピエンバージョンに見えますが……。
もしかして、「後輩」が亡くなるエンド・後輩が生存しているエンド、という二つのif世界を描いた作品なのではなく、両者共に亡くなっているが結末はちょっと違うという話なのでしょうか?
Aのラストでは、「後輩」は明らかに幽霊なのですが、一方「先輩」も幽霊なのではないかと。というのも、ラストシーンで「先輩」は裸足で黒猫と共に星の橋を渡っていくからです。
一方、Bでは「先輩」ちゃんと靴を履いています。
「後輩」は無事「先輩」と仲直りして……もしかすると「後輩」が帰らず引き返して「先輩」に謝ったことにより運命が変わったように思えます。
ところが気になるのが、AとBでの「後輩」の台詞の微妙な違いです。
A「それとも、来世で結、」
B「……それとも、来世まで結婚する?」
世とでの間に「ま」が挟まるだけで意味が大きく違って見えるような?
「来世で結婚する?」は、もちろん、今世では結婚出来ないという意味ですよね。結婚する前に死が二人を別れ別れにしたからです。
一方、「来世まで結婚する?」の場合は二通りに解釈できるかなと思うのです。
①死が二人を別つまで一緒にいたい。
②(俺らもう死んでるので)生まれ変わる時が来るまで一緒にいたい。
ちなみに②の場合、もしかすると「先輩」は死んでいないという解釈もありかもしれませんが。
この台詞の違いを私は②と解釈し、二人とも亡くなっているものとし、Aは「先輩」が「後輩」を殺してやりたいと思ってしまったことを悔やんでいるというパターン、Bは「後輩」が「先輩」に素直に想いを伝えたため、二人は死後の世界で幸せになったパターン、と考えました。
また、Bのラストの「先輩」の一言も気になるポイントでした。
「朝までぶっ殺す!」
ただのギャグにも見えるけど、Aで後悔してい
る様子だった「先輩」とはうって変わって豪快に「ぶっ殺す」と言っている「先輩」。彼は他の場面では、
「殺したら殺せなくなんだろ」
と言っています。死んだらそれ以上死ぬことはないから、罪悪感なく「ぶっ殺す」と言えるのかなあと。絶対不可能だから冗談となる、ということです。
うーん、捻らず読んで、「後輩」死亡ルートと「後輩」生存ルートの二つのif世界と読んだ方がいいのかなぁ。私の深読みしすぎでしょうか?
ともあれ、大切な人に対してでも殺したいとか死ねばいいのにとか思うことはあるものです。
しかし、それを口にしたり、あるいはただ思ったりしただけでも、もしも現実に大切な人が死んでしまったら、いくら後悔しても足りないですよね。たとえ大切な人を死に至らしめたものが、自分の思いとは全く関係ないものだったとしても。
この作品は「A」と「B」の2作品でひとつ的な構成になっています。
それぞれ22ページの短編で、1〜19ページはA・Bとも同じ内容。
ラスト3ページが異なる結末になる…という実験的な作品。
夜の公園で、恋がわからないと愚痴る若い男と、ベンチで編み物をする男(若い男の先輩らしい)が話をしています。
どうやら、若い男は恋人がいるのにセフレがいたり風俗に通っていて、本命恋人に振られたみたい。
彼にとってはセックスと愛は違うもので、自分の想いが重いと思われるのが嫌だったから、と言う。
編み物の男はカス、と若い男を怒るけれど。
これがね…なんかよくわかんないんです。
ネタバレはできないんで曖昧な書き方になっちゃうけど…
「A」はバッド系。
「B」は可愛いエンド。みたいな。
多分読者は先にA読んで次B、の流れが多そうだからホッとできるとは思う。
男2人の関係性とか一緒にいる猫とか、それこそタイトルとか。深読みを試みたり会話のダブルミーニングを探そうとしたりの時間を過ごせる作品。
私個人は、good endな「B」よりもbadな「A」の方にBL臭を感じたかな…
2作品合わせて「萌」で。