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oujisama wa yuuwakusuru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
大企業の三男坊でナルシスト気味な笠原月海。
月海の見た目の美しさに惹かれてくる女性は後を絶たず、
付き合う女性にも苦労したことがなかった。
けれど、そんな月海に突然、災難が降りかかる。
いきなり父親の大学に圧力がかかり、月海は急遽私立高校の臨時教師をやることになった。
普段、人から恨みを買うことのないように心がけている月海には、何でこんなことになったのかさっぱりわからないけれど、仕事も一段落していた時だったので、「面白そう」という理由で引き受けることにする。
教師としての仕事は上々の出来であったが、元カノの弟・御堂智秋に再会し、今回の出来事は元カノ・夏生が一枚噛んでいるということを知らされる。
事の真相がわかってほっとし、誤解も解けたので、智秋から姉に対して誤解を解いてくれ、教師としての仕事もしなくていいようにしてくれるという。
しかしながら、一度引き受けたからには最後までやるよと、月海は引き受けることにした。
しかも智明は満員電車に乗るのも初めてだという月海の面倒を何くれとなく見てくれ、臨時教師の最終日にはもう智明と会えなくなるのは寂しい、と感じている自分がいることに気がつく。
そんな智秋に「満員電車のお礼」と称して約束をし、食事に行った日、月海は智秋に告白される。
そのことを素直に嬉しいと感じた月海は、智秋と付き合うことにする。
けれど、今まで女性と「楽しい時間」を過ごすための付き合い方しかしてこなかった月海には、どうしたらいいのかわからないことがたくさんあって……という話です。
おおおおおお! 年下攻め!! と思って感動しました。
それも、敬語! 敬語!! 敬語攻め!!
年上の遊びまくっていた青年に惚れてしまって、なかなか思い切ったことも出来ない年下くんと、今まで遊びまくっていた分だけ初めての純愛に戸惑う年上。
とにかくかわいい。かわいい話でした。
年下攻めが、好きな方は是非に、オススメです!!
2007年刊。
ふむ…月海(受け)と智秋(攻め)どちらも王子さまっぽい容姿ではある。
元カノ・夏生の大いなる誤解により、月海が某私立高校の臨時教師を請け負うように仕向けられるといった無茶な出だしに、趣味に合わなそうな心配はあったが…
読み進めていくと、各キャラの描写がなかなか興味深くて好感触に変わっていった。
高校内で再会した夏生弟・智秋が慣れない月海を常に気遣っていたのでひと安心。
ドン引きな姉とは正反対のいい子だった。
この子、もしかして外堀から埋めていく性格じゃないかい!?と策略家の気配も感じたが。
月海も甘やかされて育った末っ子、ボンボンと割り切っているし、社内でも社長子息という特殊なポジションを承知での使われように慣れているようで、周りを困らせていない。
多分、順応力があって処世術に長けているのだろうね。
何かとはた迷惑な夏生も、年頃のお嬢さんなりに可愛げはあるものの、いくら弟可愛さからくる気持ちがあっても二人には関与しないほうがいい。
良かれと思って出てきても、余計にややこしくなる。
月海が智秋に惹かれていく内心で、"心の中の女子高生が何かと騒ぐ"喩えにはツボった。
智秋が恋愛関係に持ち込もうにも慎重になった以上に、月海のほうが智秋にベタ惚れになっちゃったけれどね。
ちょうど月海の周囲も地に足を付け結婚していく状況と、智秋に本命彼女に乗り換えられたらと思ってしまう焦りの中で、己の恋愛観を省みるようになって成長する過程が良かった。
映え優先なチャラさは治らなくても、充分許せるかな。
しかし、智秋ってば12歳の頃から当時姉と付き合っていた月海に想いを寄せていたんだね。
一途だわ~。
それが一歩間違えてヤンデレ注着愛に転ばなかったのは、キャラクターの前向きな考え方で話全体がソフトな持ち味になったおかげだと思う。
主人公の笠原月海は大企業の三男坊。
何一つ苦労したことがなくて、彼女もとっかえひっかえです。
彼女といっても、心から大事にしているのではなくて、ただのファッションとしか考えていません。自分の美しい・イケてる容姿に見合っているかだけを考えています。
そんな月海が、元カノの策略によって三ヶ月だけの臨時教員として高校で英語を教えることになります。
そこに登場するのが、元カノの弟・御堂智秋。
「姉の尻拭いをします」と月海のサポートを買って出た彼ですが、成績優秀・品行方正・容姿端麗の申し分ない姿に、思わず月海は(かっこいいなあ)と感じてしまいます。
お互いにメールをしあったり、一緒に通学したりするうち、どんどん接近する二人。
智秋から「姉の恋人として出会ったときから好きだった」と告白され、月海はときめいてしまいます。
でも、そこからが苦難の道のりが始まりました。
月海は、お坊ちゃんで可愛がられて育ってきたため、基本的に気遣いが欠けています。
それを、いつも智秋の心遣いで思い知らされ、年下に気を使わせる恥ずかしさを感じてしまいます。
学校ではみんなに信頼され、プライベートでは旧家の実家の力を利用しつつ羽ばたこうと努力する智秋。
月海はますます惨めになり、自分が今まで、いかにいい加減に人生を送ってきたのかを思い知ります。
そんな時、偶然に見かけてしまったのは、智秋とお似合いの少女が腕を組んで歩く姿。そして智秋のマンションへと入っていく姿でした。
月海の不安は頂点に達してしまいます。そこで月海は、ついに思い切った行動に出ることに…。
見かけはクールで、現代的。いつもおしゃれな恋愛を心がけている月海が、乙女としてどんどん成長していく姿がとてもほほえましかったです。
気になったのは、所々に元カノ(智秋の姉・夏生)の話がオーバーラップして出てくるところ。せっかくBLな雰囲気だったところに女性の影が、元カノとはいえ頻繁に登場し、彼女のことを真面目に(愛はありませんが)考え始める月海に、バイなのかな、と一瞬思ってしまいました。
月海の、限りない乙女っぷりは、読んでいて楽しかったです。泣いたり地団太踏んだり、ストーカーまがいになっちゃったり。無様ですが一生懸命な月海の姿に、萌えます。
月海(受)が、自分大好き・自分中心のナルシストでした。ただ、無意識に無神経ではあっても、不快感を覚える傲慢なタイプとは違ったので、それはまあいいんです。好きなキャラクターとは言えませんが。
う~ん、設定はちょっと無理があると感じました。勝手な思い込みで月海に3ヶ月の高校での臨時講師を強要する元カノ・夏生にはぞっとしましたね。
その夏生の弟・智秋(攻)もね~。到底高校生に見えないので、年下攻の初々しさはあまり感じられませんでした。私はもともと『年下攻』は苦手な方なんですが、老成した高校生と、8歳上にはとても見えないアホなナルシストのCPは、実際ほどには年の差を感じなかったな。
あとは、月海のモノローグに『さすが俺♪』って感じでふざけた記号が多用されるんですが、月海のチャラさ・軽さを表したいんなら、アホっぽい台詞だけでもう十分だから!とうんざりしました。いい年してあまりにもアホすぎ。
夏生については、ラストのSSの片方(『若君は回想する』)でフォローされてましたが、正直『だからなんなの!?』としか感じませんでした。理由があれば何でも許されるのか?自分が『父親のコマとして使われたくない』って、自分も他人をコマのごとく扱ってんだろ!(←月海の臨時講師の件)とまさに失笑。
あ~、作家さんが『夏生は実はいい人だったんだよ』と言いたくて必死なのはよくわかりましたが、わかっててもダメでした。
恒例の(?)黒崎さんの気になる言葉(や表現)、今回は『プリプリピリピリ』でした。夏生の怒り狂う様子を指した表現ですが、そりゃもうしつこく出て来るんですよ、コレが。
好き作家さんではあるんですが、これだけは何とかなんないのかなあ・・・なんとも安っぽく思えてもったいないんですよね。
どの作品にも出る書き癖なら、いい悪いはともかくまだわかるんですよ。でも、それぞれの作品ごとに変わるってことはワザとなのか?いったいどういう意図でやってんだろう、と不思議です。ホント、気になるので。
ま、申し訳ありませんがまったく面白くはなかったです。やっぱりルチル文庫の黒崎さんは、個人的に好みじゃないのが多いですね。