本当のことは言えない

本当のことは言えない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
60
評価数
19
平均
3.4 / 5
神率
31.6%
著者
椎崎夕 

作家さんの新作発表
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イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
あなたの声を聴きたい
発売日
価格
¥590(税抜)  
ISBN
9784344811546

あらすじ

向井晴臣は、大学時代の元同級生・篠倉司と偶然再会。
晴臣がゲイだと知りながらも、家族ぐるみで受け入れる篠倉の傍は居心地がよく、篠倉と過ごす時間が増えていく。
そんなある日、トラブルが重なり、晴臣は思わず八つ当たり気味に篠倉を誘ってしまい身体の関係に。
それでもまったく態度を変えず、晴臣に接する篠倉の傍は離れ難いが…。

表題作本当のことは言えない

院生
サラリーマン

その他の収録作品

  • 未来完了形

レビュー投稿数5

キャラクターがダメだった。

限りなく『しゅみじゃない』に近い『中立』です。

スピンオフ元の『あなたの声が聴きたい』はまあそれほど悪くもなかったんですが、この作品は晴臣(受)がどうしても好きになれませんでした。『あなたの声が聴きたい』のときからキライでしたが、あちらではまあある意味『悪役』といってもいいくらいですからまだしも、メインになってもダメっていうのはね~。

とにかくうっとうしい!『後ろ向きぐるぐる受』自体は別に苦手ではないんですが(どちらかというと好みでさえあります。書き方によりますが)、コイツはダメ。もうまったくダメ!
篠倉(攻)もたいして『いい男』だとも思いませんでしたが、晴臣にうんざりし過ぎて、篠倉の印象が薄まったくらいです。

椎崎さんは、どうも私とは相性が悪いようです。文章も構成も決して下手だとは思わないし、設定やストーリーに別に苦手要素がなくても、読むと『・・・あ~あ』なんですよ。何よりもキャラクターが受け付けないんです。
私はキャラクターがどうこうという場合、まず攻がダメというのがほとんどです。受はよっぽどでないと(どれだけネガティブでもうじうじでも激しく乙女でも)意外とOKなんですが。『受がダメ』というのが目立つのは、椎崎さんくらいですね。

なんというか、作品全体に冷めた目線を感じるんです(もちろん、あくまでも主観に過ぎませんが)。だからどうしても好きになれないのかもしれません。

1

かなり読み返し率の高い作品

「不器用な策略」読んだら何故かこれ思い出して引っ張り出して読み返し。
さばさばした受と当たりは柔らかいけど強引な攻が共通してるからかな~と思ったら受の通り名が「カズキ」でしたw

敬語理詰め学者肌攻×ツンデレ眼鏡受…なんという萌え組み合わせ。
いや、受攻単体でも萌えツボキャラなんだけど。
攻の一見飄々として見えて一歩間違ったらヤンデレwな振り回されて振り回している感じとか。
敬語でヤンデレ、いいわ~w失踪状態の相手だけじゃなくて恋敵っぽいのまで調べさせてたり結構嫉妬深いぞ、コイツ。
っつかそこそこもてるけど淡白な男が初めて本気で好きになって執着を見せるっていうのは王道だけど鉄板!
受のひねくれ方と諦観からくるさばさばした潔さ(捻くれているけどいじけない感じ?)とか猫みたいな可愛らしさも良し。
っつか結局受の晴臣って「ばーちゃん」といい餌付けされ易いのかも。攻がときどき感じてるようにほんと猫っぽい。
篠倉の尽くし方も通い猫を家猫にするために餌付けし住環境を整え…っていう感じだし。

物語はBLとしては定番の「うっかり体から」な感じの話ですが、不思議君と捻くれ者の変わり者同士カップルなのに理屈先行で、それでいて「家族」に関して妙に「情」という面で健気(二人とも妙に長男キャラだし)で常識的。その辺りからくるすれ違いにキュンキュンしました。理屈キャラがぐるぐるしてるのって好きだ。
しかも天然型変人の篠倉が屈折型変人の晴臣にベタ惚れなのがたまらん。
ものすごく口八丁手八丁(エロ親父とか言われてるし)なバカップル万歳。
あと二人の喋り方が変にツボでした。二人とも柔らかい話し方だけど理屈っぽい。

そうそう喋り方といえば篠倉妹の梨香ちゃんの話し方もなんかツボでした。可愛い…(*´∀`)
なんかあの子も二人のことを自然に思える日がくるといいなとかちょっと思いました。なんかね、二人のためというより彼女のために。

1

悪くない

これの前作よりは、こっちのほうが好み。
ただ、やはり受けのツンツン具合が、ちょっと鼻につく。
気が強いというよりも、噛みついてばかり?

椎崎さんは好きなんだけど、そのサジ加減で微妙になるので、この作品がギリギリ限界という感じ。これぐらいまでなら、じれったさにうんざりするより萌えがまさるというかんじかもしれません。

イラストも悪くなかった。内容には合ってたかも。

1

思考もきっと、丁寧語

攻・篠倉司 大学講師
受・向井晴臣 サラリーマン

大学の同期です。
30代前半くらい?

高校生の時に同級生(男)と駆け落ち騒ぎを起こした晴臣。
以来、実家とは縁を切って生活しています。

晴臣はその時々にセフレを作ることはあっても、特定の恋人を作ることは在りません。
本気で好きになった相手とその家族に与えた傷、自分自身が受けた傷がまだ癒えてないんでしょうね。

自分らしく生きることが出来ていたと思ったら、自分を廃嫡した実家の方がしつこく晴臣を追いかけてきます。
弟の披露宴に招待されて出かけていったら、すでに終わった後だったり…。
切り捨てておきながら、追いかけてきて背中から斬りつける晴臣の親族、特に弟にはムカムカしました。

晴臣は披露宴に出席するつもりは無く、ご祝儀だけを渡して帰ってくるつもりだったんですよ。
なのに嘘の時間を教えられて…自棄っぱちな状態で篠倉を襲います(笑)。

篠倉というのがまた変な人物でして。
物事に執着しないし、何かに集中すると周囲が見えなくなり、食事をすることも寝ることも忘れてしまう。
実際に自分の部屋で行き倒れた過去を持っています。

弾みでセックスしてしまった後、晴臣はノンケの友人に手を出してしまったと後悔してますが、篠倉の方は頻繁に晴臣の部屋にやってくるように。
実家のお惣菜を持ってきたり、互いの部屋を訪問して酒を飲んだり。
対等な友人付き合いよりも、少しばかり篠倉の負担の方が大きいような付き合いの中で、
「甘えすぎるのは良くない」
「ここまでされる理由が無い」
と言った晴臣に、篠倉は「上手く言えそうにないので」と。
篠倉は「セフレと友達と、両方でOKなので」と晴臣を丸め込みます。

しばらくはセフレと友人を上手く両立していたんですが、偶然、駆け落ち相手と再会し、彼が妻子と幸せになっているのを知って…不安になっちゃうんです。
今は自分と関係を保っている篠倉だが、ノンケ彼が本気の恋愛をしたら、自分は捨てられる…作中で「篠倉を好き」だという台詞は一切ないけど、晴臣自身も自覚してないようなんだけど、怯えてるって事実が完全に気持ちが傾いているって事ですよね~。

過去の傷が癒えていない(家族のせいで何時までも癒されない)晴臣は、自分を護るために逃げます。
その逃げっぷりは徹底してます。
しかし篠倉はその程度で諦めるような男ではないのですよ。

まさにストーカーです。
執着っぷりが凄いです。
丁寧語で理路整然と詭弁をもって晴臣を丸め込む。
ついでに周囲の男女(親族や友人や篠倉の妹)全員に激しく嫉妬している…丁寧語で。

篠倉に掴まってしまった晴臣、もう逃れられませんよ~。

この作品、気がつけば読み返しているお気に入りです。

1

男同士の恋の障害

「あなたの声を聴きたい」のスピンオフ作品ですが。
前作を読んでいなくても全く差し障りはありません(私は未読です)。

大学時代の同級生とふとしたきっかけで、身体の関係を持ってしまった向井。
気の合う友人として見ていた男が、いつしか………と。BLでは王道な設定です。
しかしそんなありがちなお話の中で異彩を放つのが、攻の篠倉です。

ノンケである篠倉を、男同士の不毛な関係に引きずり込んではいけないと、
相手を思うがあまりに離れようとするゲイの向井ですが。
この篠倉は一点集中型というか、専門バカというか。
『宇宙人』と言われるほど、少々変わった男でして。
逃げる向井を追って追って、追いまくります。
ほぼストーカーな篠倉の向井への愛と覚悟は、読んでいて呆れつつも、
天晴れだと思いました(笑)

あとBLだと男同士のカップルが周囲にすんなり受け入れられる場合も多いですが、
この物語ではなかなか認めてもらえそうになくて。
家族との葛藤(特に向井側の事情がハード)とか、その辺りの描き方が印象的でした。
しかし色んな傷害にもヘコたれそうにない篠倉が相手だから、
向井はきっと幸せになれるだろうと思えました。

5

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