ぱるりろん
ringo to koi ha otirumono
研究職の洸はある日研究所の所長に呼び出され、部外秘の情報が闇サイトに流出していることを知らされる。所長によれば、研究室のパソコンに不正アクセスの形跡がないことは分かっており、内部の犯行を否定はできないという。
洸は情報流出の時期的に、営業職の大須賀が中途採用になった時期と重なることに気が付く、というお話。
酔っ払った末の朝チュン、知り合ったばかりの男と同衾、驚く主人公が「付き合わないか」と迫られる、という最初の数ページで「ん?!」と思ったのですが、すぐにその嫌な予感は産業スパイ疑惑という要素で打ち消されました。
告白をされても、食事に行っても、休みの日に遊びに行っても、この人本当はスパイなんじゃない?という疑惑が払えない。それまでほぼ研究一辺倒だった洸は、真実を突き止める(犯人捜し)ために、普段なら一線を引いて相手と対するところを踏み込んでいく。それだけに相手のことをよく知ることになり、気が付けば相手を好きになっている。この展開がとても自然で、納得のできるものでした。加えて大須賀はスパイなのどうなの、と読んでいるこちらも気が抜けないですし、総じて楽しかったです。
気になったのは、眼鏡はプレゼントには向かないだろうということや(レンズの度数どうなってる)、細かいことで申し訳ないですが、言葉の使い方でした。
たとえば、「その頃から交際にお盛ん」、「塩をかけられた青菜かナメクジのような顔」、「メインディッシュはこれから」など、読みながら目がとまってしまう、違和感を感じる箇所が複数ありました。これは人によると思うので善し悪しではないのですが、個人的に頻繁だったので書き留めます。
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